FreeBSD Daily Topics

2010年2月5日2009Q4報告: FreeBSD/amd64向けNVIDIAドライバ、VirtualBox 3.1.2、Chromiumブラウザ登場、Ports Collection登録数21,000超える

heads-up

2009Q4 FreeBSD Status Reportが公開されました。報告されているプロジェクトから興味深いプロジェクトを紹介します。

NVIDIA amd64 driver

初のベータ版となるFreeBSD/amd64向けのNVIDIAドライバ195.22(BETA)が公開されました。Ports CollectionのNVIDIAドライバ(x11/nvidia-driver)は正式版がリリースされるまではアップグレードされないポリシーになっていますが、amd64版ドライバの登場はこれまで長らく望まれていたものであるため、今回は例外的にベータ版へのアップデートがすでに実施されています。

ベータドライバに関する詳細は195.22 (BETA) for FreeBSD x86/x86_64 (7.3/8.0) released - nV News Forumsにおいて説明されています。

VirtualBox on FreeBSD

VirtualBox 3.1.)のportがPorts Collectionへ追加されました。従来のportとの変更点が次のようにまとめられています。

  • OSEバージョンを使っていることを反映するため、portの名前をemulators/virtualbox-oseへ変更
  • カーネルモジュール部分をemulators/virtualbox-ose-kmodへ分離
  • FreeBSDゲスト向けモジュールのportをemulators/virtualbox-ose-additionsとして追加
  • PulseAudioサポートの追加
  • sysctl(3)を使うようになったことでprocfsのマウントが不要に
  • Juergen Lock氏のFreeBSDホストネットワーキングパッチの追加
  • 高いネットワークパフォーマンスやより複雑なネットワーク構築を実施する必要があるユーザ向けにダイレクトtapネットワーク機能を再度有効化
  • Wifiインターフェースでブリッジモードを使っている場合にvboxの共有MAC機能を有効化
Chromium web browser

Google Chromeのオープンソースソフトウェア版であるChromiumの移植が進められています。2009年10月には移植されChromium for FreeBSDにおいてパッケージやビルド方法が紹介されています。ダウンロードしてきて試すことができます。Ports Collectionにwww/chromium-develとして追加するまえに散発的に発生するフリーズ問題とi386におけるJavaScript V8エンジンの問題を解決する必要があると説明されています。

ChromiumはWebkitベースのWebブラウザで、その多くの部分がBSDライセンスのもとで提供されています。高速に動作するうえに開発も迅速で、今、最もユーザシェアを伸ばしているブラウザの1つです。

図1 FreeBSD 9-CURRENT/amd64で動作するChromiu
図1 FreeBSD 9-CURRENT/amd64で動作するChromiu
図2 FreeBSD 9-CURRENT/amd64で動作するChromium
図2 FreeBSD 9-CURRENT/amd64で動作するChromium
図3 FreeBSD 9-CURRENT/amd64で動作するChromiu
図3 FreeBSD 9-CURRENT/amd64で動作するChromiu
図4 FreeBSD 9-CURRENT/amd64で動作するChromiu
図4 FreeBSD 9-CURRENT/amd64で動作するChromiu
図5 FreeBSD 9-CURRENT/amd64で動作するChromiu
図5 FreeBSD 9-CURRENT/amd64で動作するChromiu
図6 FreeBSD 9-CURRENT/amd64で動作するChromiu
図6 FreeBSD 9-CURRENT/amd64で動作するChromiu
図7 FreeBSD 9-CURRENT/amd64で動作するChromiu
図7 FreeBSD 9-CURRENT/amd64で動作するChromiu
Ports Collection

Ports Collectionに登録されている総数は21,000を超えたと報告されています。現在作成しているパッケージはamd64-6、amd64-7、amd64-8、i386-6、i386-7、i386-8、i386-9、ia64-8、sparc64-7、sparc64-8で、前回報告した段階からi386-9およびia64-8が追加されています。6系向けのパッケージビルドをどの時点で終了させるかは議論の段階にあり、まだ決定に至っていないと報告されています。

今後の取り組みとしてはビルドクラスタ全体のパフォーマンスを分析し、どうすればパッケージビルドを高速化するかを探っていくことにあると報告されています。問題が複雑で簡単な答えがあるわけではないため、まずボトルネックを発見するところからはじめるということです。

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