2013年9月19日　FreeBSD 10.0-ALPHA2登場

release

10.0-ALPHA2 Now Available

FreeBSD 10.0-RELEASEへ向けた2つ目のアルファリリースとなる「FreeBSD 10.0-ALPHA2」の提供が開始されました。FTPサーバからダウンロードが可能で、amd64版、i386版、powerpc版、powerpc64版、sparc64版が公開されています。ベースとしているリビジョンはheadブランチのr255659です。

FreeBSD 10.0-RELEASEはデフォルトコンパイラがLLVM Clangになります。ベースシステムに含まれるGPLのコード量はさらに削減されることになります。パッケージ管理システムも従来のpkg_*系からpkg（aka pngng）がデフォルトになります。どこまで実現されるかは今後の作業次第ですが、週一から隔週といった周期で最新のパッケージが提供される見通しです。

そのほかFreeBSD 10.0-RELEASEで登場が予定されている新機能は注目度の高いものが多く、早期の段階から試験採用を推奨したいバージョンと言えます。スケジュールではFreeBSD 10.0-RELEASEのリリースは2013年11月中となっています。メジャーアップグレード時にはリリースが遅延する傾向がみられますので2014年1月といったように年をまたぐ可能性もありますが、今のところほぼスケジュールどおりに作業が進んでいるようです。

FreeBSD Weekly Topics Digital Editionは技術評論社が刊行する電子書籍シリーズです。ほぼ週刊でのペースで刊行し、1つのテーマを複数回のトピックに分けて解説します。

シリーズ第1段では「FreeBSDを1,000台管理する方法」をテーマに全6回に分けて刊行しました。

FreeBSDを1,000台管理する方法（1⁠）⁠：管理ネットワークの構築と運用 GDP / Kindle
FreeBSDを1,000台管理する方法（2⁠）⁠：time（1）でソフトウェアの中身を調べる GDP / Kindle
FreeBSDを1,000台管理する方法（3⁠）⁠：実行中のプロセスの情報を知る GDP / Kindle
FreeBSDを1,000台管理する方法（4⁠）⁠：top（1）で実行中のシステムの情報を知る GDP / Kindle
FreeBSDを1,000台管理する方法（5⁠）⁠：iostat（8）でディスク性能とシステム負荷を調べる GDP / Kindle
FreeBSDを1,000台管理する方法（6⁠）⁠：チャーリー・ルートからのメール GDP / Kindle

FreeBSDを1,000台管理する方法については2013年9月21日（土）に、初めて大阪で開催するFreeBSD勉強会 IN 大阪 Vol.1において発表します。お近くの方で興味がお持ちの方は参加をご検討いただければと思います。

シリーズ第2段は「カーネルモジュールプログラミング」をテーマに全4回に分けて刊行しています。

ゼロからはじめるカーネルモジュール開発 GDP / Kindle
カーネルモジュールを理解する~/dev/nullを読み解く GDP / Kindle
実践！カーネルモジュール開発～世界時計をデバイスファイルで実装する GDP / Kindle
実践！カーネルモジュール開発～システム情報を表示する（2013年9月26日販売予定）

第2回目「カーネルモジュールを理解する~/dev/nullを読み解く」では第1回目で扱ったカーネルモジュールを読み進め、具体的にどういった構造になっているのか、構造体が意味するものはなんなのか、uio(9)メカニズムやcdevsw構造体がとても重要であることなどを解説しています。

第3回目と第4回目では、/dev/zeroのカーネルモジュールをベースに、新しい機能を持ったデバイスファイルを開発する方法を順を追って解説します。第4回目まで作業し終わると、簡単な擬似デバイスファイルやカーネルモジュールが開発できるようになり、カーネルソースコードの読み方もとっかかりがつかめる状態になります。

KindleやKindleアプリ、WebブラウザやePubリーダ向けにデジタルコンテンツのみでの提供です。ひとつ上のFreeBSDユーザになりたい方、カーネル開発に興味がある方などにお勧めします。2013年10月11日（金）に開催を予定している第22回 FreeBSD勉強会でもこの話題を取り上げる予定です。興味がある方はこちらもチェックしてみてください。