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2011年6月10日Fedora 16はBtrfsがデフォルトファイルシステムに

数あるLinuxディストリビューションの中でも先進性という意味では最も先を行っているFedora。次のバージョンである"Verne"ことFedora 16ではデフォルトファイルシステムにBtrfsを採用することを, このたび正式に決定したようだ。

Fedoraはバージョン11から試験的にBtrfsの導入を開始、その後、徐々に改善を重ね、先月リリースされたFedora 15では別にブートパラメータを用意しなくても利用できるようになっている。

今回、Fedora Projectで技術的仕様を決定する役割を負うFedora Engineering Steering Committeeにおいて、デフォルトファイルシステムにBtrfsを採用するという案が正式に支持され、採用が決定した。現在、Ubuntuなどメジャーなディストロのほとんどがデフォルトファイルシステムにext4を採用しているが、Btrfsに関してはテスト段階のところが多い。10月にリリース予定のFedora 16はおそらく初のBtrfsがメインのLinuxディストリビューションとなる。

Btrfsのメリットは、チェックサム、スナップショット、ボリュームマネジメント、RAIDなどの面で大幅な性能向上を図れることだ。データの書き換えの際、オリジナルデータをいったんコピーし、そのコピーに対して書き換えを行うという"コピーオンライト(copy on write)"型であるため、データの安全性がこれまでのファイルシステムに比べて格段に高まるとされている。一方でレガシーGRUBではブートできないなどの問題もあり、当面はFedora 16以降においてもext4のサポートも続けていくことになると見られている。

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