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2012年7月25日 安定性も弾力性も拡張性も大きくアップ! 新機能満載でLinux 3.5が登場

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Linus Torvalds氏は7月21日(米国時間)⁠Linuxカーネルの最新版であるLinux 3.5を正式公開した。開発期間は約2ヵ月,その間に重ねたRCは7本になる。RC7ではぎりぎりになってプルリクエストを送ってきたメンテナーに対し,Linusがややキレ気味になる一幕もあったが,それ以外は大きな混乱もなく正式公開にこぎつけた。

LKML: Linus Torvalds: Linux 3.5 released

いくつもの新機能や強化ポイントのなかで,もっとも注目されるのはext4の改善だろう。周知の通り,ext4は現在,多くのメジャーディストロのデフォルトファイルシステムとして採用されている。だがext4はBtrfsやSolarisのZFSに比べ,データインテグリティの面でかなり遅れを取っており,このギャップを埋めるべく,3.5ではext4にメタデータチェックサムの機能が追加されている。これにより誤った書き込みなどから生じるデータの破損を防ぎやすくなる。

また,SCSIデバイスをAppleの「Target Disk Mode」機能に似たような形でFireWireやUSBを経由して他のマシンに接続できる,"SCSI over FireWire and USB"ドライバが含まれている。

メモリマネジメントでは"Frontswap"が新たにサポートされた。これはメモリが不足してきたとき,抽象化されたメモリであるTranscendMemoryに空きがあれば,特定のページをスワップからTranscendMemoryに送ることができる。クリーンなページをTranscendMemoryにキャッシュしてメモリ領域を空けるcleancache機能を補完するもので,ディスクにアクセスするよりも高速な処理が期待できる。

Linux 3.5のリリースと同時に,次のLinux 3.6のマージウィンドウもオープンしている。これからバケーションシーズンに入ることから,3.6は大きな変更点の少ないバージョンになると見られている。リリース直前のプルリクエストを嫌がるLinusもメンテナーに対して「休暇を取るんだったら,大きな変更は3.6に無理に反映させようとはせず,3.7にしておいて」と呼びかけている。

著者プロフィール

階戸アキラ(かいとあきら)

起きてからまず海外ニュースサイトのハシゴをしないと1日を始められない海外ニュースウォッチャー。英語は英検準一級の資格を持ち,日本人と話すより英語圏の人のほうがウマが合う。

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