Linux Daily Topics

2017年8月18日 NVIDIA,Tesla GPUに対応した仮想化ソフトウェアを発表

この記事を読むのに必要な時間:およそ 1 分

NVIDIAは8月17日(米国時間)⁠⁠NVIDIA Tesla GPU」に対応した仮想化ソフトウェア「NVIDIA Quadro Virtual Data Center Workstation Software(Quadro vDWS)⁠を発表した。HPCアプリケーションなど負荷の高いエンタープライズワークロードに最適化された仮想化ソフトウェアで,3Dレンダリングやディープラーニング,VR/ARといった分野での活用が期待されている。

NVIDIA Quadro Virtual Data Center Workstation Software Turns Tesla GPU Servers into Powerful Workstations | NVIDIA Newsroom

Quadro vDWSはTeslaシリーズの中でもPascalアーキテクチャを搭載した「Tesla P4」⁠Tesla P40」⁠Tesla P100」といった仮想デスクトップの高速化に適したGPUアクセラレータにフォーカスしたソフトウェア。NVIDIAはQuadro vDWSを利用することで以下のようなメリットがあるという。

  • 最大24GBのGPUメモリで複雑な3Dや写真の加工を容易に
  • 前世代のNVIDIA GPUアーキテクチャ(Maxwell)に較べて2倍のパフォーマンスを実現,生産性を大幅に向上
  • グラフィック処理とコンピュート処理を統合,CUDAやOpenCLといった開発環境をサポートし,ストリームラインデザインやコンピュータシミュレーションを容易に
  • ビデオエンコードエンジン「NVIDIA NVENC」をサポート,CPUに負荷がかかりがちなH.264ストリームをオフロードし,Linuxユーザのパフォーマンスを向上

さらに今回の発表に伴い,NVIDIAはブレードサーバ向けにデザインされた16GBメモリの新GPUTesla P6を発表,Quadro vDWSに対応させるとしている。

NVIDIAはここ1,2年,エンタープライズ分野におけるGPUのニーズが拡大しているトレンドを受け,クラウドコンピューティングや大規模データセンターでの採用事例を大幅に増やしている。とくにディープラーニングに関してはNVIDIAの"一人勝ち"といった状況が続いており,5月にリリースされた新アーキテクチャ「NVIDIA Volta」はAI/ディープラーニングに完全特化,210億トランジスタを搭載し,120テラフロップスを実現,Pascalの5倍のパフォーマンスを誇るGPUとして注目を集めている。

Quadro vDWSはそうしたエンタープライズでのGPUニーズの拡大を受けて登場した仮想化ソフトウェアだが,その中でもとくに「シングルGPUをリモート(クラウド/データセンター)経由で,かつ複数のユーザが重たいアプリケーションワークロードを集中的に実行するユースケースを想定している」という。

ゲームなどコンシューマの世界での知名度が高かったNVIDIAだが,前述したように最近はAI/ディープラーニングのリーディングカンパニーとしてメディアに登場することが多い。今回,データセンターでの用途に適したGPU仮想化ソフトウェアをみすからの手でローンチしたことで,エンタープライズベンダとしての立ち位置をさらに明確にしたといえる。

著者プロフィール

階戸アキラ(かいとあきら)

起きてからまず海外ニュースサイトのハシゴをしないと1日を始められない海外ニュースウォッチャー。英語は英検準一級の資格を持ち,日本人と話すより英語圏の人のほうがウマが合う。

コメント

コメントの記入