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2019年11月28日systemdフリーのDebianフォークOS「Devuan ASCII 2.1」リリース

Devuanコミュニティを運営するDyne.orgは11月25日、⁠Devuan ASCII 2.0」の最初のポイントリリースとなる「Devuan ASCII 2.1」のリリースを発表した。Devuan 2.0のリリースは2018年6月なので、約1年半をかけたアップデートとなる。

Devuan ASCII 2.1 point release

Devuan 2.1はDevuan 2.0と同様に「Debian 9.0 "Stretch"」をベースにしており、カーネルにはLinux 4.9をフィックスしたイメージを採用している。Debian 10 "Buster"への移行は実現しなかったが、インストーラでOpenRC initを選択できるようになり、インストールが簡素化されている。ただしフリーではないファームウェアやLILOなど別のブートローダを使いたい場合は、従来どおりExpertインストールを選択する必要がある。なお、Devuan 2.1にはARMおよびバーチャルイメージは含まれていない。

「Dear Init Freedom Lovers」というリリースの書き出しからわかるように、Devuanはsystemdフリーな起動システムにこだわったプロジェクト。Debianのデフォルト起動システムが、Debian 8.0 "Jessie"よりinitからsystemdへと変更されたことをきっかけにDebianからフォークし、2017年5月に最初の正式版となるDevuan "Jessie" 1.0.0を公開している。今後はBusterベースへの移行がいつになるかに注目が集まりそうだ。

なお、Debianプロジェクト本体でも「ソフトウェアの多様性を保証する」活動の一環として、systemdとは別にふたたびinitをサポートすべきかについての議論が進行中であり、いくつかの提案が行われている。こちらも今後の展開が注目されるところだ。

General Resolution: Init systems and systemd

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