Ubuntu Weekly Topics

2008年10月24日号関西オープンソース 2008、Ubuntu 8.10のリリース候補版、Launchpad 2.1.10、新規パッケージの提案方法

関西オープンソース 2008に参加します

Ubuntu Japanese Teamは、2008年11月7日、8日に大阪南港ATCで開催される関西オープンソース 2008の、8日(土)の展示とステージ企画に参加します。展示企画ではUbuntuをインストールしたPCの展示やリリース直後のUbuntu 8.10の紹介を行う予定です。質問なども受け付けておりますので、ぜひお気軽にご参加ください。

Ubuntu 8.10のリリース候補版

10月23日(日本時間で24日未明)にUbuntu 8.10のリリース候補(RC)版がリリースされる予定です。リリースされたら、Ubuntu Announceメーリングリストで告知されます。ここで告知が行われ前に、リリースの準備のために公式サイトがアップデートされることはありますが、あくまで正式な告知をお待ちください。特にリリースアナウンスのページやCDイメージのページは、正式リリース前であっても更新されることがあります。正式リリース前にCDイメージのダウンロードなどを行うと、壊れた・不完全なイメージがダウンロードされることもありますので、注意してください。

正式に告知された後は、インストールする前にリリースノート概要のページに目を通すようにしてください。これらのページには、インストールする際の注意点や既知の不具合などが記載されています。また、CDイメージから新規にインストールするだけでなく、既存のUbuntu 8.04からアップグレードをすることも可能です。その手順については、こちらのページを参照してください。

Ubuntu Japanese Teamは、RC版リリースから数日後に日本語ローカライズドDesktop CDのテスト版をリリースする予定です。また、正式リリースに向けて上記のリリースノートや概要のページも翻訳する予定ですので、興味のある方はぜひUbuntu Japanese Teamのメーリングリストまでご連絡ください。

Launchpad 2.1.10がリリースされました

10月16日にLaunchpad 2.1.10にアップデートされました。主な変更点は以下のとおりです。

  • trunkからの差分のみを扱うBazaarのブランチに関する新機能によって、ブランチのアップロードが高速化されました。
  • 既に報告されている不具合に自分も遭遇した場合、不具合ステータスの上に⁠This bug doesn't affect me⁠と表示される箇所の⁠change⁠をクリックすることで、簡単に遭遇したことを通知できるようになりました。
  • 翻訳結果をBSDライセンスの元で配布することに同意できなかったユーザについては、翻訳ページを読み込み専用で表示されるようになりました。
  • その他、報告された不具合に対してIEではコメントできなかった問題など、さまざまな不具合が解決されています。

次の2.1.11は、11月19日にリリースされる予定です。

新規パッケージの提案方法

あるソフトウェアに対して新規にパッケージ化の要望を出す場合、Launchpadに⁠Ubuntuの不具合⁠として登録する必要があります。この登録された不具合を見て気づいた人がパッケージの作成を行い、開発者(主にMasters Of The Universe)による審査を経て、実際にアーカイブにアップロードされるという手順を踏みます。Siegfried Gevatter (RainCT)はメーリングリストの中で、この要望部分はBrainstormを利用してはどうかという提案を行っています。

理由として、Brainstormには簡易な投票機能が備わっていること、カテゴリごとに対応するモデレータがすべての要望をチェックしていることなどをあげています。また、Brainstormをユーザによる要望・提案・投票・議論の場にし、Launchpadを各パッケージごとの状態管理の場にすることで、住み分けを行いたいという狙いもあるようです。

既にメーリングリスト上である程度賛同を得られている提案でありますが、より詳しいことは次回のMOTUミーティングで議論される予定です。

Ubuntu Weekly Newsletter #113が発行されました

10月19日に、Ubuntu Weekly Newsletter #113が発行されました。

コミュニティニュース

先週もお伝えしたUbuntu 7.04の公式サポート終了の話に加えて、以下のようなニュースが紹介されています。

  • Ubuntu 8.10がリリースされる10月30日以降、各地でリリースパーティが開催されます。
  • RC版と正式版のリリースを控え、パッケージアーカイブの凍結が発表されました。これ以降は原則として、リリースを妨げるような不具合を解決する場合のみ、パッケージのアップロードが行われます。
  • Ubuntuでは毎回、リリース後に次のリリースに向けての開発者を増やすために、Ubuntu Open Weekと題したIRC上での講演を行っています。今回も11月3日から7日までの間に開催される予定で、現在は講演者や講演内容の募集を行っています。
  • MOTU(Masters Of The Universe)に関してよく聞かれる質問とその回答を、Daniel Holbachがビデオに撮影しYouTubeのUbuntu Developer Channelに投稿しています
  • Ubuntu Shop USが開設されました。アメリカ合衆国に在住の方であれば、今後はより短期間で商品を配達することができます。

その他のニュース

インターネット上でUbuntuに言及する記事として、以下の記事が紹介されています。

  • Dellがアメリカの新聞に掲載した広告の中に、Ubuntu版Inspiron Mini 9の紹介もあることを伝えるThe VAR Guyの記事
  • ウェブサイト越しに、Ubuntuの公式リポジトリ上で利用可能なさまざまなパッケージを検索・インストールできるappnrを紹介するTechnobuzz.netの記事
  • オーストラリアのニューサウスウェールズ州政府は、日本の中学校・高校に相当するセカンダリースクールのコンピュータをEdubuntuのようなプロプライエタリでないソフトウェアに置き換える計画についても報告書を紹介するNEWS.com.auの記事
  • ラップトップとそれにつないだ外部ディスプレイの認識結果や設定方法の変化を元に、Linuxのディスプレイ認識能力が少しずつ進化していることを述べるZDNet.co.ukのブログ記事
  • Canonicalがユーザビリティの専門家を雇い各オープンソースプロジェクトに割り当てている話を受けて、ユーザビリティを向上させるために必要なことを述べているZDNet.co.ukのスタッフによる記事
  • 今月10日頃に更新された、Intrepidの新しい壁紙について述べるSOFTPEDIAの記事
  • 4年前にリリースされたUbuntu 4.10 Warty Warthogから、間もなくリリースされるUbuntu 8.10 Intrepid Ibexまで、それぞれのスクリーンショット共に来歴を簡単に紹介する、Sizlopediaの記事

今週のチュートリアル

今週のチュートリアルは、fstabファイルの詳細な設定方法です。チュートリアルではマウントに関する簡単な説明から始まり、各設定項目の解説、リムーバブルメディアを扱う上での注意点、Ubuntu特有の話など、システムの重要な部分でもあるこのファイルを編集する上で気をつけることを網羅した内容となっています。

今週のセキュリティアップデート

10月16日から10月21日までに、下記のセキュリティアップデートが行われました。

10月21日

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