Ubuntu Weekly Topics

2015年6月12日号 UOS(2)・UWN#420・Power8のクラウド

この記事を読むのに必要な時間:およそ 2 分

UOS(2)

5月の頭に行われたUbuntuの開発会議,Ubuntu Online Summitで,⁠将来のUbuntu」について多くの取り組みが話し合われました。先々週に引き続いて,筆者の興味を引いたもの,あるいは15.10に直接的な影響を与えるものを見ていきましょう。

  • convergence-1505-snappy-desktop:Ubuntu Phoneのテクノロジーを反映させ,⁠Snappy Ubuntu Desktop」を構築してみよう。Phoneのアプリケーションごとの隔離機能と,イメージベースのアップデート機能はデスクトップにも有益かもしれない。
  • convergence-1505-supporting-legacy-apps:Snappy環境がアプリケーションに適用する「完全に隔離された環境」は,開発者にとってもユーザーにとっても非常に魅力的だ。しかしこの環境はあらかじめSnappy用に考慮されたパッケージングを必要とするため,既存のソフトウェア資産をそのまま活用できるわけではない。そこでそうしたソフトウェア資産を活用できるようにしよう。たとえば「.debパッケージをインストールして動作させることができるLXDコンテナ」といった方法を用いることで,Snappy環境と同等の利便性と隔離を実現できないだろうか?
  • convergence-1505-converged-desktop-apps:Convergence環境で利用できるデスクトップアプリケーションを整備しよう。⁠Snappy版」デスクトップにデフォルトで含めるべきソフトウェアを選定し,必要な修正を行おう。
  • convergence-1505-converged-browser:WebブラウザのConvergence環境への対応を行おう。画面サイズや画面の向きに応じたレイアウトの変更をサポートしなくてはならないし,タブを適切にサポートしなければならない。⁠このタブをChromiumで開く」といった他のアプリケーションとの連携も必要になるだろう。
  • convergence-1505-unity-8-as-default-desktop「Convergence」環境を完全に扱うためにはUnity 8への完全な移行が前提になるが,Unity 8をデスクトップ環境で利用できるよにするためには多くの準備が必要になる。たとえばマルチモニタサポートは現在ではほぼ必須だろうし,Mir以前のXアプリケーションが動作しなければLinuxとしては使い物にならない。

UWN#420

Ubuntu Weekly Newsletter #420がリリースされています。

その他のニュース

今週のセキュリティアップデート

usn-2625-1:Apache HTTP Server update
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2015-June/002972.html
  • Ubuntu 12.04 LTS用のアップデータがリリースされています。セキュリティ強化のため,対応する鍵形式と暗号化を強化します。
  • ECC鍵とECDH暗号をサポートする設定ディレクティブが有効になります。また,輸出グレード暗号がデフォルトで無効になります。
  • 対処方法:通常の場合,アップデータを適用することで機能が更新されます。
usn-2626-1:Qtのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2015-June/002973.html
  • Ubuntu 15.04・14.10・14.04 LTS・12.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2014-0190, CVE-2015-0295, CVE-2015-1858, CVE-2015-1859, CVE-2015-1860を修正します。
  • 対処方法:アップデータを適用の上,セッションを再起動(一度ログアウトして再度ログイン)してください。
usn-2627-1:t1utilsのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2015-June/002974.html
  • Ubuntu 14.10・14.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2015-3905を修正します。
  • 悪意ある加工の施されたフォントファイルを用いて処理を行なった場合に,任意のコードの実行に繋がる形でのメモリ破壊が発生していました。
  • 対処方法:通常の場合,アップデータを適用することで問題を解決できます。
usn-2628-1:strongSwanのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2015-June/002975.html
  • Ubuntu 15.04・14.10・14.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2015-4171を修正します。
  • 特定の設定を行なったクライアントから,悪意ある応答を返すサーバーに接続した場合にユーザーのクレデンシャルが漏出することがありました。
  • 対処方法:通常の場合,アップデータを適用することで問題を解決できます。

著者プロフィール

吉田史(よしだふみひと)

Ubuntu Japanese Team Member株式会社創夢所属。システム管理を中心にWindows/PC Unixを併用している。Ubuntu Japanese Teamではパッケージサーバの管理や翻訳などの作業を担当。

コメント

コメントの記入