Ubuntu Weekly Topics

2016年3月4日号 Raspberry Pi3とUbuntu Pi Flavour Maker・Budgie Remix・UWN#457

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Raspberry Pi3とUbuntu Pi Flavour Maker

廉価なARMボードの代表格,Raspberry Piに新バージョンが登場しました。Raspberry Pi 3 Model Bは,BCM2837(Cortex-A53 4コア)を中心にしたARM64対応ボードで,これまでのRaspberry Piシリーズと異なり,WiFiとBluetoothを内蔵しています。

  • CPU: Broadcom BCM2837 (Cortex-A53, 1.2GHz Quad)
  • Memory: 1GB
  • GPU: VideoCore IV
  • Network: 10/100 Ethernet, WiFi 802.11 b/g/n (2.4GHz range)
  • Storage: microSD
  • I/O port: HDMI, USB2.0 x4, 40pin GPIO, Bluetooth 4.0

価格はRaspberry Pi2と同じく$35で,「きわめて廉価に入手できる高性能ARMボード」という立ち位置になっています。

Ubuntuとしては,Raspberry Pi3用のUbuntu Mate 15.10が利用できるようになっています。また,Ubuntu Mateの移植から派生したUbuntu Pi Flavour Makerプロジェクトにより,Ubuntu・Ubuntu Server・Lubuntu・Xubuntuが提供されています。公式プロジェクトではなくコミュニティによるプロジェクトですが,気軽にUbuntuを試したい,あるいはRaspberry Pi3に入門したい,といった場合には最適な選択肢の一つとなるでしょう。

なお,日本国内での購入は公式リセラーでもあるRSオンラインが確実です。技適も取得予定となっているため,予定通りに進めばRSオンラインから入手する個体については,WiFi・Bluetoothを利用できます。

Budgie Remix

Ubuntuのさまざまなフレーバーに,新しい仲間が加わるかもしれません。Ubuntu Budgie Remixとして,デスクトップ環境にBudgieを採用したRemixが登場しました。

BudgieはSolus(という名前のLinuxディストリビューション)で利用されているデスクトップ環境で,GTK3ベース・GNOME2風の操作感・「標準的な」設定があらかじめ行われていて取っつきやすい構成,という思想で開発されています。現状ではCanonicalはおろかUbuntuコミュニティからも認定されていない,「生まれたての」Remixではありますが,手探りでいろいろな環境を触ってみたい,あるいはデスクトップ環境の動作原理を知りたい,といった場合には非常に良い教材になるでしょう。また,独自のUbuntuインストールイメージを作成したい場合に,ビルド方法が参考になるでしょう。

UWN#457

Ubuntu Weekly Newsletter #457がリリースされています。

その他のニュース

今週のセキュリティアップデート

usn-2913-1:ca-certificates update
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2016-February/003323.html
  • Ubuntu 15.10・14.04 LTS・12.04 LTS用のアップデータがリリースされています。
  • 各種CA証明書を更新するためのアップデートです。また,RSA 1024bitの証明書を除外します。
  • 対処方法:通常の場合,アップデータを適用することで更新が完了します。
usn-2913-2:glib-networking update
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2016-February/003324.html
  • Ubuntu 15.10・14.04 LTS・12.04 LTS用のアップデータがリリースされています。
  • usn-2913-1でRSA 1024bitの証明書が除外されたことで,一部の信頼チェインを再構成する必要がありました。
  • 対処方法:通常の場合,アップデータを適用することで更新が完了します。
usn-2913-3:OpenSSL update
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2016-February/003325.html
  • Ubuntu 14.04 LTS・12.04 LTS用のアップデータがリリースされています。
  • usn-2913-1でRSA 1024bitの証明書が除外されたことで,一部の信頼チェインを再構成する必要がありました。
  • 対処方法:アップデータを適用の上,システムを再起動してください。
usn-2913-4:GnuTLS update
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2016-February/003326.html
  • Ubuntu 14.04 LTS・12.04 LTS用のアップデータがリリースされています。
  • usn-2913-1でRSA 1024bitの証明書が除外されたことで,一部の信頼チェインを再構成する必要がありました。
  • 対処方法:アップデータを適用の上,システムを再起動してください。
usn-2908-4:Linux kernelの再アップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2016-February/003327.html
  • Ubuntu 15.10用のアップデータがリリースされています。
  • usn-2908-1で更新されたカーネルを利用した場合,VMware上の仮想マシンで画面表示が正常に行えなくなっていました。
  • 対処方法:アップデータを適用の上,システムを再起動してください。
usn-2908-5:Linux kernel (Wily HWE)の再アップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2016-February/003328.html
  • Ubuntu 14.04 LTS用のアップデータがリリースされています。
  • usn-2908-2で更新されたカーネルを利用した場合,VMware上の仮想マシンで画面表示が正常に行えなくなっていました。
  • 対処方法:アップデータを適用の上,システムを再起動してください。
usn-2910-2:Linux kernel (Vivid HWE)の再アップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2016-February/003329.html
  • Ubuntu 14.04 LTS用のアップデータがリリースされています。
  • usn-2910-1で更新されたカーネルを利用した場合,VMware上の仮想マシンで画面表示が正常に行えなくなっていました。
  • 対処方法:アップデータを適用の上,システムを再起動してください。
usn-2909-2:Linux kernel (Utopic HWE)の再アップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2016-February/003330.html
  • Ubuntu 14.04 LTS用のアップデータがリリースされています。
  • usn-2909-1で更新されたカーネルを利用した場合,VMware上の仮想マシンで画面表示が正常に行えなくなっていました。
  • 対処方法:アップデータを適用の上,システムを再起動してください。
usn-2914-1:OpenSSLのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2016-March/003331.html
  • Ubuntu 15.10・14.04 LTS・12.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2016-0702, CVE-2016-0705, CVE-2016-0797, CVE-2016-0798, CVE-2016-0799を修正します。
  • CacheBleed”,DROWN脆弱性を含む複数の脆弱性への対応です。
  • 対処方法:アップデータを適用の上,システムを再起動してください。
usn-2915-1:Djangoのセキュリティアップデート
  • https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-security-announce/2016-March/003332.html
  • Ubuntu 15.10・14.04 LTS・12.04 LTS用のアップデータがリリースされています。CVE-2016-2512, CVE-2016-2513を修正します。
  • リダイレクト処理時に,XSS・悪意あるリダイレクトを挟み込むことが可能でした。また,特定の処理中に,ユーザー名を列挙させることが可能でした。
  • 対処方法:通常の場合,アップデータを適用することで問題を解決できます。

著者プロフィール

吉田史(よしだふみひと)

Ubuntu Japanese Team Member株式会社創夢所属。システム管理を中心にWindows/PC Unixを併用している。Ubuntu Japanese Teamではパッケージサーバの管理や翻訳などの作業を担当。

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