モバイルPCや低帯域環境での利便性が大幅に向上したPC Xサーバ「Reflection X Advantage」

これまでのPC Xサーバ製品は、社内LAN上での使用を想定し、UNIX/Linuxとの通信の安定性やセキュリティ、UNIX/LinuxアプリケーションのWindows上での高度な再現性・快適な操作性向上を目的として開発されてきました。

今日、ノートPCの性能向上やブロードバンド回線の普及などを背景に、企業の業務形態は変化しつつあります。ノートPCを導入して、社内外を問わずユーザがどこでも業務を行えるよう環境を整えている企業も珍しくありません。また、製造メーカを中心に、中国やアジア各国を新しいマーケットや生産拠点として、海外に進出する日本企業が増えています。

サイバネットシステムが2009年秋に新たにリリースしたPC Xサーバ「Reflection X Advantage(以下RXA⁠⁠」は、社内LANでの利用はもちろん、無線LANや拠点間接続(WAN⁠⁠、インターネット、VPNといった環境での利用にも最適化された、企業の業務形態の変化とともに拡大するPC Xサーバの利用ニーズに応える製品です。

Reflection X Advantageの画面例
Reflection X Advantageの画面例
※http://www.cybernet.co.jp/reflection/products/rxa/feature.htmlより引用

UNIX/Linuxへの接続方法を複数用意

RXAでは、クライアントPCからUNIX/Linuxに接続する際に、他の端末を中継して接続できるようになりました。このメリットは、UNIX/Linuxとの接続を行っているクライアントPC(RXA)がネットワークから切断されても、中継端末とUNIX/Linuxとのセッションが維持されていれば、PCを中継端末に再接続するだけでセッションを再開できる、ということです。この機能は「サスペンド&レジューム」と呼ばれています。

従来の接続方法では、クライアントPCがネットワークから切断されると、UNIX/Linuxとのセッションも終了してしまい、再開するには再ログインしてアプリケーションを起動し直し、コマンドを再実行するといった面倒な作業が必要でした。しかし、RXAの「サスペンド&レジューム」でセッションをただちに再開することが可能です。また、何らかの障害によりクライアントPCがクラッシュしてしまった場合にも、中継端末とサーバとのセッションは切れずに保持されるので、障害が復旧したら速やかにUNIX/Linuxへ再接続して、作業を継続できます。

この機能により、ジョブの実行中でもクライアントPCを再起動したり、シャットダウンしたりすることが可能です。会議や打ち合わせのためにノートPCをネットワークから切断しなければならない場合でも、中継端末上でセッションが維持されているので、ノートPCをネットワークに再接続すればジョブの実行結果ををただちに確認できます。業務終了時間には、ジョブを実行したままクライアントPCをシャットダウンできるため、クライアントPCの消費電力削減にもなるでしょう。クライアントPCを立ち上げたままにしておくことによる、セキュリティの問題も解消できます。

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※http://www.cybernet.co.jp/reflection/products/rxa/example.htmlより引用

さらに中継端末を利用することで、RXAではセッションの共有や引き継ぎもできるようになりました。社内の開発チーム同士で作業を共有できるだけでなく、たとえば、外資系企業が米国本社と共同開発を行ったり、中国などとオフショア開発を行ったりする際にも、操作中のアプリケーションの動きをメンバー全員がリアルタイムに確認したり、操作権を受け渡したりできます。

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※http://www.cybernet.co.jp/reflection/products/rxa/example.htmlより引用

こうしたセッションの中継に、中継専用の端末を必ず用意する必要はありません。RXAがインストールされたクライアントPCなら、どれでも好きな時に中継端末として利用することができます。従来から提供されていた、クライアントPCとUNIX/Linuxを直接接続する方法も利用できます。

無線LAN、インターネット、WAN環境でも快適かつセキュアに利用

さらにRXAでは、クライアントPCとUNIX/Linuxとの通信データが大幅に圧縮されるようになりました。データ圧縮によって、無線LAN環境で利用する際も、快適な操作性を実現しています。インターネット回線やWAN経由での接続、海外との通信においても、 これまで利用を見送られてきた高機能・高負荷のアプリケーションの利用が可能です。

これまでは拠点間の回線が細いために拠点ごとに置いていたUNIX/Linuxを本社に集約でき、コスト削減やオフィスの省スペース化を実現することができるでしょう。

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※http://www.cybernet.co.jp/reflection/products/rxa/example.htmlより引用

一般的にネットワーク通信時には盗聴による情報漏洩といった情報セキュリティ上のリスクが懸念されます。RXAは最新のSSH/SSL技術により通信を暗号化しているので安心です。暗号化用モジュールは高レベルのセキュリティ認証であるFIP140-2(Federal Information Processing Standardization:米国連邦標準規格)を取得しています。

またRXAは、起動時にユーザ認証を行うことで、不正利用を防ぐことも可能です。

仮想環境Citrix XenAppやMac OS Xなどにも対応

RXAはマルチプラットフォーム対応で、Windows以外にMacOS Xでの利用を実現しました。また、Citrix XenAppといった仮想環境での動作もサポートされ、幅広くさまざまな環境で利用できます。最新のWindows OSであるWindows 7にも対応しており、最新OSに対応したバージョンがすぐにリリースされるという点も、ユーザにとって安心できるポイントです。

さらに、RXAではセッションの設定を共有できるので、従来型のPC Xサーバのように、クライアントPCごとに面倒な設定を行う必要がありません。導入の手間が少ないのもメリットといえます。

さまざまな分野のユーザから高い評価

RXAは、すでにさまざまな分野のユーザに利用されており、高い評価を得ています。一例を挙げると、国内の大手製造メーカでは、出張が多かった開発担当者が、RXAによりノートPCだけで通常業務とUNIXアプリケーションの開発作業を進められるようになったそうです。これは、RXAの優れたモバイル機能が有効に活用された事例といえるでしょう。

また、ある企業では海外の現地法人と国内本社間の通信が、RXAの導入により快適になったといいます。先に述べた、データ圧縮機能の実力がよくわかる事例です。

Windows上でOpenViewを利用するためにRXAを導入した企業では、場所を問わずどこからでもOpenViewを利用できるようになり、トラブル発生時の対応がよりスピーディーになったそうです。この事例からもわかるように、RXAはモバイル環境をはじめとするさまざまな状況で、あたかも社内で作業しているかのような快適な環境を提供してくれます。

RXAは、最小で2本からのパッケージ販売が行われており、10本以上の購入なら初年度の保守が無償になるライセンス販売も行われています。なお、従来製品であるReflection X(RX)の保守契約を結んでいるユーザなら、無料でRXAを利用できます。中継端末による利便性の向上や、モバイル/リモートアクセス関連機能の充実を考慮すれば、従来製品からRXAに移行するメリットは十分にあると考えてよいでしょう。サイバネットシステムのWebサイトでは、RXAの評価版を無償でダウンロードできるので、比較検討してみることをおすすめします。

Reflection X Advantage 製品サイト、評価版ダウンロード
URLhttp://www.cybernet.co.jp/reflection/

取材協力:サイバネットシステム

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