本気で使いたいユーザのためのLinux KVM活用法

第1回 Linux KVMによるライブマイグレーション環境の構築

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NFS共有への接続

NFSで仮想ディスクファイルを共有できるようにします。リモートの仮想マシンホストでNFS共有をストレージプールとして扱うように設定します。

  • ①仮想マシンマネージャーでリモートの仮想マシンホストを選択
  • ②「編集」メニュー→⁠ホスト詳細」を選択
  • ③「Storage」タブを選択
  • ④左下の+ボタンをクリックして,ストレージプールを追加
  • ⑤プールの名前は適当な名前を命名
  • ⑥タイプは「netfs: Network Exported Directory」を選択
  • ⑦「進む」をクリック

図2 netfsとしてストレージプールを追加します

図2 netfsとしてストレージプールを追加します

  • ⑧ターゲットパスは「/var/lib/libvirt/images」に設定
  • ⑨フォーマットは「nfs」を選択
  • ⑩ホスト名はNFSサーバを設定(例ではホストkvm1)
  • ⑪ソースパスは「/var/lib/libvirt/images」を設定
  • ⑫「完了」をクリック

図3 NFSサーバ側と同じパスでアクセスできるように設定します

図3 NFSサーバ側と同じパスでアクセスできるように設定します

  • ⑬リモートの仮想マシンホストのユーザrootのパスワードを入力
  • ⑭ストレージプールが追加されていることを確認
  • ⑮作成した仮想マシンが使用している仮想ディスクファイルがボリュームとして認識されていることを確認

図4 NFS共有に接続することで仮想ディスクファイルにアクセスできるようになります

図4 NFS共有に接続することで仮想ディスクファイルにアクセスできるようになります

NFS共有をストレージプールとして追加すると,対象ディレクトリに格納されている仮想ディスクファイルも認識されるようになります。これでライブマイグレーションの準備は整いました。

ライブマイグレーションの実行

ライブマイグレーションの移行先で仮想ディスクファイルが使用できるようになったことを確認したら,ライブマイグレーションを行います。

  • ①仮想マシンを起動する
  • ②仮想マシンマネージャーで仮想マシンを選択し,右クリック
  • ③「Migrate」メニュー→移行先ホストを選択
  • ④ダイアログの「はい」ボタンをクリック
  • ⑤仮想マシンがもう一方のホストに移動したことを確認
  • ⑥仮想マシンを開いて,システムが停止していないことを確認
  • ⑦再度ライブマイグレーションを行ってみる

図5 ライブマイグレーション完了後の仮想マシンマネージャーの画面。仮想マシンホストkvm2に仮想マシンが移動しています

図5 ライブマイグレーション完了後の仮想マシンマネージャーの画面。仮想マシンホストkvm2に仮想マシンが移動しています

ライブマイグレーションにかかる時間は,ホスト間を接続しているネットワークの速度や仮想マシンのサイズ,仮想マシンの負荷状況などによって異なります。

まとめ

ライブマイグレーションが正常に動作するようになったら,仮想マシンに対してPINGを打ったり,SSHで接続したりして,停止していないことを確認してみてもよいでしょう。ただし,厳密に言えば,仮想マシンは瞬間的に停止しています。また,ホストを移動しているため,ネットワークのパケットが到達できない可能性があります。そのため,PING(ICMP)のようなセッションレスなプロトコルでは,抜け落ちが発生するかもしれません。SSHのような暗号化通信で使用しているセッション情報はそのまま移動するため,接続が途切れることはありません。

ライブマイグレーションは,仮想マシンらしい技術です。また,この設定ができることでフェイルオーバークラスタなどの構築にもつながっていきますので,きちんと考え方を理解しておく必要があるでしょう。

著者プロフィール

宮原徹(みやはらとおる)

「仮想化技術に特化した専門家集団」日本仮想化技術株式会社 代表取締役社長兼CEO。どんなに難しい案件でもこなせる,頼れる会社を目指して,日々研鑽中。仮想化技術の普及のために全国を飛び回る毎日です。

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