R Markdownで楽々レポートづくり

第6回 レポート形式自由自在 ~R MarkdownからWord,PDF形式への変換~

この記事を読むのに必要な時間:およそ 4 分

Word形式出力のオプション

YAMLフロントマターではWord出力のオプションを少しばかり設定できます。有効なオプションはR上で?rmarkdown::word_documentとしてヘルプファイルで確認できます。例えば,図のサイズを変更して,キャプションを有効にするには次のようにYAMLフロントマターを記述します。

---
title: "R MarkdownでDOCX"
author: "@kohske"
output:
  word_document:
    fig_width: 5
    fig_height: 5
    fig_caption: true
---

一応,スタイルを参照するファイルの指定reference_docxも可能です。本気で見た目にこだわりたければ,スタイル参照を利用するのもアリといえばアリですが,オススメはしません。細かいことは気にしないようにしましょう。

文字コードの問題

Why are you using SJIS?
-- Hadley Wickham (2014)

テキスト系の話になると,Windowsでは文字コードが常に問題になります。Windowsでは,.Rmdファイルの文字コードがutf8の場合,rmarkdown::renderのオプションで`encoding='utf8'を指定しましょう。

library(rmarkdown)
render("hoge.Rmd", encoding = "utf8")

なおWhy are you using SJIS問題は本当に複雑で,個別の状況を把握しないと解決策がわからないことが多いです。もし文字化けに悩まされるような場合は,本連載コメント欄または著者ツイッター@kohske「Rワカラング」チャットルーム要メールアドレス登録で気軽に質問してください。

PDF形式のレポート作成

不思議なことにPDFファイルとして提出するだけで,レポートがフォーマルなものっぽくなるような気がしてしまいます。最終的な成果物はPDFで納入する機会も多いかもしれません。

R MarkdownではもちろんPDF形式のレポートも作成できます。ただし,LaTeX環境の導入が必須で,環境を正しく整える必要があるので,落とし穴が結構あります。面倒な方は,Word DOCX形式で出力して,DOCXファイルをPDFとして保存する,というのも一つの手です。

LaTeX環境の導入

R MarkdownでPDF形式のレポートを作成するにはLaTeX環境の導入が必要です。ここでは最低限,WindowsまたはMac OS XでR Markdownから日本語の入ったPDFレポートを作成するためのLaTeX環境を導入します。

LaTeXに関する詳細を知りたい場合には,かの有名なLaTeX2ε美文書作成入門がオススメです。ここで紹介するTeX Liveについては,奥村晴彦氏によるTEX Wikiの中のTeX Liveのページに詳しく解説があります。

Mac OS X

MacTeXをインストールします。MacTeX DownloadからMacTeX.pkgをダウンロードしてインストールすればOKですが,このファイルは2.5GBほどあって巨大です。ミラーサイトから近くのサーバを選択してダウンロードするとよいでしょう。

参考までに,TeX Wiki内のMacTeXインストールの解説です。

Windows

TexLiveをインストールします。Installing TeX Live over the Internetからinstall-tl-windows.exeをダウンロードしてインストールしましょう。基本的には「次へ」⁠次へ」でOKです。インストールにはとても時間がかかるので,ビールでも飲みながら気長に待ちましょう。

参考までに,TeX Wiki内のTex LiveのWindowsインストール解説です。

著者プロフィール

高橋康介(たかはしこうすけ)

東京大学先端科学技術研究センター特任助教。専門は認知科学,認知心理学,認知神経科学。どうやったら人が幸せな気持ちになれるのか研究中。著書に「R言語上級ハンドブック」(分担執筆・C&R研究所),「ドキュメント・プレゼンテーション生成」(共立出版)。趣味はラテ・アート。