Ubuntu Weekly Recipe
第36回 ターミナルソフトウェアにこだわる(1)
Unix系OSの魅力の一つは,シェルを中心にしたターミナル環境が大変強力であることです。ターミナルで過ごす方法は以前にも何度か紹介していますが,今回は「ターミナルそのもの」,gnome-terminalなどのターミナルソフトウェアに関するレシピをお届けします。
壁紙としてターミナルを配置する
第15回ではgnome-terminalをデスクトップ・ウィジェットの一部として利用するレシピを紹介しましたが,今回は同じ手法を利用して,壁紙の一部としてターミナルを配置する方法を紹介します。
もちろん「壁紙」と言っても,埋め込まれているのはgnome-terminalですので,通常のターミナルとして利用することができます。
大きな画面で利用されている場合には非常に便利でしょう。24inchモニタ等,高解像度環境の方はお試しください。ただ,筆者のようにデスクトップに大量のアイコンを散らかしながら利用する人には,散らかせる範囲が狭くなるという点では微妙かもしれません。
なお,同じように設定することで,gnome-terminal以外のターミナルソフトウェアでも「壁紙」として埋め込むことができます。
この設定には第15回と同じように,設定にはCompizが動作する環境が必要です。また,compizconfig-settings-managerが必要になりますので,まだインストールされていない場合は次のコマンドかSynapticからインストールしてください。
$ sudo apt-get install compizconfig-settings-manager
まず壁紙として埋め込むターミナルのための,gnome-terminalのプロファイルを作成します。gnome-terminal(「端末)を起動して,[編集]→[プロファイル]とたどって,[新規]ボタンをクリックします。プロファイル名はwallpaper-terminalとしてください(図1)。
ウィジェットとしての設定と同じように,「全般」タブで[新しい端末の中にメニューバーをデフォルトで表示する]をオフにし,「初期タイトル」に「wallpaper-terminal」をセットします(これだけはウィジェットとしての設定の時とは異なります)。
「動的にセットするタイトル」に「初期のタイトルと入れ替える」を選択しておきます。さらに「スクロール」タブで,「スクロールバーの位置」を「無効にする」にし,スクロールバーが表示されないようにします。
ここからは壁紙として利用する場合に特有の設定です。まず,「色」タブで「黒地に灰色文字」か「黒地に白文字」を選択します(注1)。
さらに「効果」タブで「透過画像」を選択し,「透過画像や背景の画像に濃淡をつける」ゲージを左端へ移動させます。これによりgnome-terminalの背景部分は出力されずに,文字だけが表示される状態になります(図2)。
このままではただのウインドウですので,[システム]→[設定]→[Advanced Desktop Effects Settings]を開いて設定を行います。まず「Windows Decoration」設定を開き,「Decoration Windows」項目を,「(!title=embeded-terminal) & (!title=wallpaper-terminal)」に修正します(注2)。これによりタイトルバーが表示されなくなります。
さらに,「Windowのルール」設定を開き,「マッチ」タブにある「タスクバー省略」に「(title=wallpaper-terminal) | (title=embeded-terminal)」をセットし,さらに「下」と「貼り付け(スティッキー)」に「title=wallpaper-terminal」をセットします。これにより,壁紙として利用するターミナルは「タスクバーが省略され,さらにどのウインドウよりも下になり,全てのワークスペースに配置される」という動作になります(図3)。
ここまで設定したら「/bin/sh -c 'VTE_CJK_WIDTH=1 gnome-terminal --disable-factory --window-with-profile=wallpaper-terminal --geometry=80x42+680' &」などとしてターミナルを起動してみましょう。図4のように,壁紙と一体化したターミナルが起動するはずです。ログイン時に自動起動したい場合は「セッション」に登録しておくと良いでしょう。
- 注1)
- ここでは壁紙に濃い色のものを利用していることを想定しています。もし白系統の壁紙を利用している場合,逆に「白地に黒文字」などを利用してください。
- 注2)
- 第15回で紹介した設定と共存させるのでなければ,単に「title=wallpaper-terminal」だけをセットしても問題ありません。
2つのTerminator
ターミナルを頻繁に利用するようになると,ターミナルソフトウェアそのものの挙動が気になってくるかもしれません。
今回は「Terminator」という同じ名前を持った2種類のソフトウェアを紹介します。それぞれ非常に特徴的な設計思想を持っていますので,一度は触れてみることをお勧めします。
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