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第44回 Launchpadの使い方

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Ubuntuの開発の中心はLaunchpadというサイトです。今回はデスクトップユースにおいてバグに遭遇した場合,あるいは開発情報を参照したい場合などに役立つ,Launchpadの使い方を紹介します。

Launchpadの役割

LaunchpadはWeb上に用意されたポータルサイトで,Ubuntuの開発を支援するCanonical, Ltdによって開発とホスティングが行われています注1)。「Launchpad」と表記するのは面倒なので,しばしば「LP」と短縮されます。

LaunchpadはUbuntuの開発の中心であると同時に,オープンソースソフトウェアの開発プロジェクトに解放されています。ユーザ登録の上でプロジェクトを登録すれば,SourceForge.netのように自由に利用できます。

注1)
Launchpadを構成しているコードは将来的に公開される予定であり,未来においては,Tracのように手元でLaunchpadの機能を利用できるようになるかもしれません。現在はLaunchpadのバックエンドを構成しているORマッパである「Storm」だけが公開されています

Launchpadの役割は翻訳・バグ管理・コード管理・設計・Q&Aなど様々ですが,いずれもWebインターフェースから操作を行うことができます。ブラウザさえあればUbuntuの様々な情報を取り扱うことができます。

バグの管理

LPの機能のうち,ユーザが利用する可能性がもっとも高いのがバグ管理のためのページであるhttps://bugs.launchpad.net/です。BTS(Bug Tracking System)としての標準的な機能を備えており,見つけたバグの報告と,バグの修正のための作業などが行われます。

既知のバグの探し方

あらゆるOSがそうであるように,Ubuntuもバグとは無縁ではありません。PCにインストールして利用していると,様々な問題に遭遇する可能性があります。問題の代表的なものは,起動しても音が鳴らなかったり・画面がでなかったり・あるいはアプリケーションが起動しなかったり,といった現象です。

また,アプリケーションに備わっているはずの機能が正しく動作しない(日本語入力ができない・サウンドを取り込んでみたら雑音だらけになる),セキュリティ問題がある,といったものもバグの一種です。

図1は先日筆者が登録した(そしてパッケージを作る時間がないので放置している注2))Adobe Readerのバグ情報です。

注2)
関係者の皆様,ごめんなさい。

図1 Launchpadのバグ情報

図1 Launchpadのバグ情報

Ubuntuの利用上,バグらしきものに遭遇したら,バグ情報を検索してみましょう。既知のバグとして登録されていれば,何らかの回避策が存在することが期待できます。バグ情報を探すためには,基本的には以下の2つのURLから検索します。

https://bugs.launchpad.net/(図2)
※このURLでは,Ubuntu本体のバグを検索することができます。これらでは英語で登録されたバグを確認することができます。

図2 bugs.launchpad.netでの検索

図2 bugs.launchpad.netでの検索

https://bugs.launchpad.net/ubuntu-jp-improvement図3
※このURLでは,Ubuntu Japanese Teamが行っている「Ubuntu Japanese Kaizen Project」のバグを確認します。Kaizen Projectの主な目的は,「英語でしか登録できないLPにおいて,日本語でもバグを登録できるようにする」です。

図3 ubuntu-jp-improvement内での検索

図3 ubuntu-jp-improvement内での検索

これらの検索窓に,問題の出ているアプリケーションの名称を記述することでバグを一覧することができます注3)。

注3)
○○というパッケージがない,という報告の場合は「[needs-packaging]」で始まるSummaryにするなど,いくつかの「お作法」があります。詳細はwiki.ubuntu.comにある例を参照してください。

あるいは,Googleで「site:bugs.launchpad.net (アプリケーション名)」としても良いでしょう。

図4 Googleを用いた検索

図4 Googleを用いた検索

図4ではUbuntuのトップページのGoogle検索窓で,gnome-terminalに関する情報を検索しています。結果は図5のように出力されますが,エラーメッセージなどを追加して絞ることで有効な結果を得ることができるでしょう。

特になんらかのエラーメッセージが出る問題に遭遇した場合,このようにして検索するのが非常に有効です。

図5 Googleの検索結果

図5 Googleの検索結果

著者プロフィール

吉田史(よしだふみひと)

Ubuntu Japanese Team Member株式会社創夢所属。システム管理を中心にWindows/PC Unixを併用している。Ubuntu Japanese Teamではパッケージサーバの管理や翻訳などの作業を担当。

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