Ubuntu Weekly Recipe

第114回 Debian Liveのlive-helperを使ってUbuntu Liveを作成する (2)

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Makefile

Makefileにはscriptsディレクトリのスクリプトを呼び出すためのlh_config,lh_build,lh_cleanコマンドを書きます。lh_configにはscript/configに書いた定番オプション以外に設定するオプションを設定します。

BOOTOPTION_LIVE = quiet splash debian-installer/language=ja console-setup/layoutcode?=jp console-setup/modelcode?=jp106 

all: config build

config: clean
        lh_config \
        --bootloader grub \
        --binary-images iso \
        --bootappend-live "$(BOOTOPTION_LIVE)" \
        --packages "lxde language-pack-ja language-support-ja usplash-theme-ubuntu ubiquity-frontend-gtk gparted"

build: 
        sudo lh_build 

clean:
        sudo lh_clean
        sudo rm -f *.buildlog

これでmake一発でライブシステムが作成できるようになりました。不要なファイルもmake cleanで削除できるので,設定を変更してのライブシステム作成も簡単になりました。

さて,本題のLXDEの軽量デスクトップの設定ですが,設定のオプションは省略していたものを改めて書いただけなので,前回の最小ライブCDとほとんど変わっていません。

変わっているところは,Makefileの1行目と9行目に日本語環境で起動するためのライブCDオプション設定の追加と,10行目の--packagesオプションにインストールするパッケージ,LXDE,日本語のLanguage PackとLanguage Support,スプラッシュ画面のusplash,ハードディスクのインストーラubiquityを設定しています。これだけでオリジナルのインストールCDができるのはすごいですね。

ただ,このライブCDには一つ欠点があって,デスクトップにある「RELEASEのインストール」アイコンをクリックしても起動できません。アイコンに実行属性がついていると,なぜか実行できないので「RELEASEのインストール」アイコンを選択してコンテキストメニューの「プロパティ」を開き,パーミッションタブにある所有者の実行チェックボックスを外してください。(図.2) これで「RELEASEのインストール」アイコンからUbiquityを起動してハードディスクにインストールができます。

図2 ⁠RELEASEのインストール」アイコンのパーミッション

図2 「RELEASEのインストール」アイコンのパーミッション

USBメモリから起動するライブシステムを作るには

最近のライブシステムはCD/DVDからの起動より,USBメモリから起動して利用することが多いと思います。Ubuntuでは「USBスタートアップディスクの作成(usb-creator)」を利用してインストールCDからUSBメモリに転送できますが,live-helperで作成したUbuntuライブCD/DVDはオリジナルのインストールCDと仕様が若干異なるので利用することができません。それでは少し悲しいので,USBメモリから起動できるライブシステムの作成について解説します。

バイナリイメージをISOイメージで作成した場合,UNetBootinを使うとUSBメモリに転送できます。UNetBootinはAptでインストールできます。

 $ sudo apt-get install unetbootin unetbootin-translations

USBメモリをセットしてUNetBootinを起動します。Diskimageに作成したライブISOイメージファイル(binary.iso)を指定して「OK」ボタンを押すとライブUSBメモリが作成されます。

図3 UNetBootin

図3 UNetBootin

あらかじめUSBメモリに書き込んで使うつもりなら,lh_configの作成バイナリイメージのファイルタイプをISOではなく,USB-HDDを指定してライブシステムを作成します。できあがったバイナリイメージはImage Writerを使いUSBメモリに書き込みます。

lh_configのバイナリイメージのファイルタイプ指定は次のようになります。

 $ lh_config --binary-images usb-hdd

Image WriterもAptを使ってインストールできます。

 $ sudo apt-get install usb-imagewriter

バイナリイメージの書き込みは,USBメモリをセットしてImage Writerを起動します。⁠書き込むイメージ:」に作成したライブイメージファイル(binary.img),⁠to」にUSBメモリを指定して「デバイスへ書き込む」ボタンを押すと,ライブUSBメモリが作成されます。

図4 Image Writer

図4 Image Writer

最後に

2回にわたりlive-helperを使ったUbuntu Liveの作成を解説しましたがいかがでしたでしょうか。

かけ足で解説したので説明の足りない部分も多いと思いますが,live-helperはgrmlPureDyneといったディストリビューションの制作にも使われほど強力にカスタマイズができるので,リマスターに物足りない人はぜひ使って,世界に一つだけのディストリビューションを作ってください。

著者プロフィール

のがたじゅん

Debian JP Projectメンバー。普段は関西Debian勉強会やDebian Liveで活動中。いくやさんの紹介により今回ゲスト参加。