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第181回 Avidemuxで動画の変換をする

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動画ファイルのクリッピングと連結

kdenliveと同様,必要な箇所だけを切り出す作業,クリッピングを行うことができます。Avidemuxの場合は,不要時間帯を削除したり,特定の時間帯を切りだして別な時間に連結する,別な動画ファイルを末尾に連結するといった操作となります。

画面下部のスライダーとA地点/B地点ボタンで操作対象となる時間帯を選択し,メニュー「編集」から「カット」⁠コピー」⁠ペースト」⁠削除」の4つの操作を行うことになります。

フィルターの適用

映像に対してフィルターを適用することで,さまざまな補正を行うことができます。フィルターは,操作画面左,映像の圧縮方法とそのオプションを選択する箇所の下で追加します。そうすると,フィルターを操作するウィンドウが開きます。

図6 映像 フィルタ マネージャ

図6 映像 フィルタ マネージャ

フィルターを適用する前後を確認するには,フィルターを適用するためのウィンドウ「映像 フィルタ マネージャ」でボタン「プレビュー」をクリックします。あるいはメインの操作画面でも可能です。操作画面上のプルダウンリストから「サイド」「トップ」⁠⁠分離」を選択すると,適用前後の映像を同時に表示することができて便利です。

図7 サイドを選択した場合

図7 サイドを選択した場合

実際に作業してファイルをアップロードしてみた

筆者は今回,2009年に作成したMADをAvidemuxとKdenliveを使って再び出力しなおし,ニコニコ動画にアップロードしてみました。

ニコニコ動画:http://www.nicovideo.jp/watch/sm15004121

オリジナルの動画はサイズが320x240でしたので,Avidemuxで512x384にリサイズし,薄まった色調やコントラストをフィルターで補正,音声は差し替えるためにまるまるカットして,h.264(MPEG-4 AVC)によって映像を圧縮したクリップを作成しました。組み合わせる音声ファイルは本連載の第137回で紹介した方法でファイルを作成しました。これら3つのファイルをkdenliveで読み込み,ノンリニアビデオ編集をして出力しました。ビットレートの制限があるため,7分ほど黒い映像で埋めて対策しましたが,レンダリングプロファイルを見直す方がよりスマートな方法です。

また編集中,音声に合わせてクリップを差し替える際にどうしてもPulseAudioのレイテンシーが気になってしまったので,以下のファイルをログインユーザーのホームディレクトリに「.asoundrc」というファイル名で配置しました。これによってログインユーザーに限り,ALSAライブラリーのDefaultがPulseAudioサウンドサーバーではなく,JACKサウンドサーバーに音声を出力するようになるため,より低いレイテンシーが期待できます。

pcm.!default {
 type plug
 slave { pcm "jackplug" }
}
pcm.jackplug {
 type jack
 playback_ports {
  0 system:playback_1
  1 system:playback_2
 }
 capture_ports {
  0 system:capture_1
  1 system:capture_2
 }
}

Kdenlive側は「Settings」の項目「Configure Kdenlive」で表示できる設定画面の「Playback」から,音声の出力にALSAライブラリーのDefault設定を利用するように設定しました。

図8 Kdenlive側の設定ウィンドウ

図8 Kdenlive側の設定ウィンドウ

もちろんPulseAudioのレイテンシに関する設定を変更することでも対処できますが,筆者はJACKに慣れているためにこうしてみました。サウンドシステムに関しては,本連載の第177回が助けとなるでしょう。

ついでに,2009年の出力と今回の出力を,xjadeoを利用して比較してみました。xjadeoは映像だけを再生するソフトウェアで,JACKトランスポート機能やALSAシーケンサー機能のMTCに同期することができます。本来はJACKトランスポート対応ソフトウェアで映像に合わせて音声を作ることを目的としたソフトウェアですが,2本のビデオを同期再生し映像だけチェックするような用途にも使うことができます。

図9 2009年の出力(左)との比較。補正により青系統の色味が変化している

図9 2009年の出力(左)との比較。補正により青系統の色味が変化している

図10 2009年の出力(左)との比較。補正により赤系統の色味が変化している

図10 2009年の出力(左)との比較。補正により赤系統の色味が変化している

著者プロフィール

坂本貴史(さかもとたかし)

Ubuntuのマルチメディア編集環境であるUbuntu Studioのユーザ。主にUbuntu日本コミュニティとUbuntu Studioコミュニティで活動。いつかユーザ同士で合作するのが夢。

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