Ubuntu Weekly Recipe

第453回 2017年のデスクトップ環境

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LXDE/LXQt

Lubuntuユーザーにとっては,いつLXQtベースに移行するのかが関心事だと思います。筆者も昨年のうちに移行するものだと思いこんでいましたが,現在は若干トーンダウンしているようです。

たしかに,LXDEの開発は終息してLXQtに移行するという当初の予定とは,現状だいぶ異なってきています。LXDEは現在も継続して開発され,LXQtはリリースプロセスの見直し中であることをLXQt 0.11のリリースノートで明らかにしています。すなわちリリースのペースが落ちています。

ということは,今年もLXQtの開発は進むでしょうが,Lubuntuとしてリリースされるかどうかは不透明,というのが現在の見立てです。LXQtベースのインストールイメージは用意されるはずではあるので,それに期待しましょう。

MATE

MATEは昨年1.14と1.16の2つのバージョンがリリースされました。ついにGTK+ 3へのポーティングが完了し,Ubutu MATE 16.10ではGTK+ 3でビルドされています。ロードマップを見る限りではレガシーからの脱却にはまだまだ時間がかかり,Waylandやsystemdといった新しいものへの対応には時間がかかりそうです。とはいえ開発のアグレッシブさは素晴らしく,よくぞここまでできるものだと感心します。

Ubuntu的にはMATE開発者のMartin WimpressさんがCanonicalに就職し,Ubuntu MATEだけをやるわけではないものの心強いです。

Cinnamon

CinnamonはLinux Mintのデスクトップ環境として開発されているため,リリースのタイミングも年2回です。昨年は3.03.2がリリースされました。Ubuntu 16.04 LTSのリリースに伴いLinux Mintがメジャーバージョンアップし,さらにCinnamonもメジャーバージョンが上がっています。ちなみにUbuntu 16.10では3.0が使用でき,17.04では3.2を使用できるようになるはずです図2)。

図2 筆者の手元でDebian sidのCinnamon 3.2関連パッケージをビルドし,16.04にインストールした

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ロードマップもLinux Mintと共通で,次のバージョンである3.4では小規模の変更を予定しているようです。

Budgie

Budgieはデスクトップ環境ではありません。GNOMEのGNOME Shellの代わりに使うデスクトップシェルがBudgieであると理解すると簡単でしょう。かつてはUnityもGNOMEのGNOME Shellの代わりに使うデスクトップシェルだったのと同じです※5)。

※5
現在はgnome-settings-daemonの代わりにunity-settings-daemonを,gnome-control-centerの代わりにunity-control-centerをそれぞれフォークして使用しているので,話が若干変わっています。

17.04から新しいフレーバーであるUbuntu Budgieとしてリリースすることが決定したため,ここで簡単に紹介することにしました。

年明け早々にデイリーイメージがリリースされ,いち早く試せるようになりました。図3図4がスクリーンショットです。詳しくは17.04のリリース後に解説する予定です。

図3 Ubuntu Budgieを起動すると,Budgie Welcomeというプログラムが自動起動する

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図4 Budgieの特徴であるRavenメニューを表示したところ。Unity 8に似ている。「アンリダイレクトの無効」とはいかなる機能であろうか

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著者プロフィール

あわしろいくや

Ubuntu Japanese Teamメンバーで,主として日本語入力関連を担当する。特定非営利活動法人OpenOffice.org日本ユーザー会。LibreOffice日本語チーム。ほか,原稿執筆も少々。

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