Ubuntu Weekly Recipe

第540回 Firefoxをあらためて見つめ直す

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今回はオープンソースソフトウェア20周年を記念して,UbuntuのWebブラウザーであるFirefoxを今一度見つめ直します。

オープンソースソフトウェアとFirefox

今年はオープンソースソフトウェアという用語・考え方が生み出されて20年となりました。1998年に当時のNetscape CommunicationsがFirefoxの元となった後のMozilla Suite※1図1のソースコードを公開することがオープンソース誕生の直接のきっかけとなっています。このあたりの詳細は多数の参考文献が存在するため,詳細は省きます。

※1
単にMozillaあるいはMozilla Seamonkey,Mozilla Application Suiteとも呼ばれます。Webブラウザー,メーラー,IRCクライアント,HTMLエディターなどの機能が1つのアプリケーションで使うことができました。

図1 2003年にリリースされたRed Hat Linux 9にインストールされていたMozilla 1.2.1

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Mozilla Suiteから派生する形でWebブラウザーとメーラー機能が切り出され,前者はPhoenixと名付けられました。しかし商標の問題があり,Firebirdと改名しますが,今度はデータベースサーバーと同名になってしまい,最終的にはFirefoxという現在の名称に収まりました。なお,この名称の混乱はUbuntuの最初のバージョンがリリースされるまでには収まっており,Ubuntu 4.10にはFirefox 0.9がインストールされていました図2)⁠

図2 2004年にリリースされたUbuntu最初のバージョンである4.10にインストールされていたFirefox 0.9

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この20年の間にプロダクトとしてのMozillaは前述のとおりWebブラウザー機能が切り出されてFirefoxとなり,開発の主体は当時のNetscape CommunicationsからAOLに買収されたあとMozilla Foundationとして分離されたという経緯はありますが,一貫してオープンソースでWeb標準の実装を行っています。

Firefoxのリリースモデル

現在Firefoxはラピッドリリースモデルを採用しており,6〜8週間ごとに新リリースが行われます。リリーススケジュールも公開されています。Ubuntuのリポジトリには即座に反映されるため,サポートされているUbuntuのバージョンで常に最新版のFirefoxを使用できます。

Firefoxにはサポート期間がより長いFirefox ESR(Extended Support Release)というバージョンも存在します。法人向けに約1年に1回バージョンアップされています。

ただしFirefox ESRのパッケージはUbuntuにはありません。ちなみにDebianにはあります

特にFirefox 57以降はFirefox Quantumというブランディングで大きな変更点をアピールしています。以後取り上げる機能にも増減があるかもしれませんので,あらかじめご注意ください。

Firefoxの機能

タブ

Mozilla登場前からタブブラウジング機能を実装していたWebブラウザーは存在していたと記憶していますが,先駆け的な存在であったとは言っていいでしょう。デフォルトでタブが存在しており,その横にある「+」アイコンをクリックするとタブを増やすことができます。ショートカットではCtrl+Tキーで,古くからのユーザーにはおなじみでしょう。

タブを右クリックするとさまざまなメニューが表示されます図3)⁠だいたい見たとおりの機能ですが,消したくないタブは「タブをピン留め」しておくといいでしょう。音を鳴らしたくない場合は「タブをミュート」をクリックします。⁠タブを端末へ送信」という気になる機能もあります。これは後に紹介するFirefox Syncの機能を使い,同じく同期している他の端末にタブを送る機能です。

図3 Firefoxのタブ機能

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Firefox起動時に前回開いていたタブを開きたい場合は,右側のハンバーガーメニューをクリックし,⁠設定」⁠-⁠一般」「前回のセッションを復元する」にチェックを入れてください図4)⁠また「タブグループ」でもタブの挙動の設定ができます。

図4 よほどの理由がない場合は「前回のセッションを復元する」にチェックを入れると便利

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著者プロフィール

あわしろいくや

Ubuntu Japanese Teamメンバーで,主として日本語入力関連を担当する。特定非営利活動法人OpenOffice.org日本ユーザー会。LibreOffice日本語チーム。ほか,原稿執筆も少々。

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