テック・ライブ!シリーズ究極のテレビを創れ!
〜感動に挑む絵づくり職人たち

[表紙]究極のテレビを創れ! 〜感動に挑む絵づくり職人たち

A5判/296ページ

定価(本体1,580円+税)

ISBN 978-4-7741-3981-4

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書籍の概要

この本の概要

店先で選ぶのに迷ってしまうほど,美しい絵を映し出す日本のテレビたち。そんな“あたりまえのキレイ”の向こうには,感動を呼ぶ画質を勝ちとる闘いがある ――

普段なにげなく眺めるテレビの舞台裏をAV評論の第一人者・麻倉怜士が徹底取材。現場のプロフェッショナルにしか聞けない“生の声”から,

  • 「テレビはどうやって創られてるの?」
  • 「きれいな画質の“きれい”って,そもそもどういうこと?」
  • 「人間の眼は画質をどう捉えているの?」」

など,あたりまえのようで意外と知らない秘密わかる!

今まで気づかないまま見ていた自宅のテレビの「本当の画質」が見えてくるような視点も得られはずです。

こんな方におすすめ

  • 身近なものの裏側にある「なぜ」を知りたい方
  • ものづくりの現場に興味のある方

目次

はじめに 人が創るから技術はおもしろい

1章 「人の思い」を形にする挑戦

1 “日本的な画質づくり”とは何か?

  • 「美しさ」はいかにして形になるか
  • 画質は工場で作りこまれる
  • 「美しさ」は人が形にする

2 薄型テレビにたちはだかる「ブラウン管画質」の壁

  • 20世紀は「ブラウン管の時代」
  • いかにしてブラウン管を超えるか

3 ハイビジョン時代に求められる「画質」とは

  • 画質を決める5つの要素
  • 画質には3つの進化段階がある
  • 新たな目標は「作者の意志」を表現すること

2章 液晶パネル高画質への挑戦

1 「液晶三悪」との闘い

  • 眼に追いつくスピードを求めて~残像との戦い
  • 強制的に黒を挿入することの副作用
  • 「足りない画像を作る」難しさとは
  • 速度が上がれば不自然さとノイズが目立つ
  • どこから見ても美しく~視野角との戦い
  • 黒を,もっと黒を~コントラストへの挑戦
  • 光をいかに操り,遮るか
  • 幻の「メガコントラスト」

2 技術をいかに“飼いならす”か

  • 正視できなかったプラズマの低画質
  • 「点の制御」で黒を沈ませる
  • 静止画からの試行錯誤
  • 机上の計算を現実に落とし込む
  • 新技術をモノにした「緊急プロジェクト」
  • きれいな画質と熱のジレンマ
  • 面から点へ
  • 副作用をいかに抑えるか
  • 評論は「空気を創る」ためにある
  • 技術を感性に翻訳するということ
  • 部門間の連携が生むブレークスルー
  • 液晶テレビはこれからどうなるのか
  • コラム LEDバックライト+ローカルディミングの画質評価

3章 プラズマパネル超高画質への挑戦

1 黒,階調,色を極める挑戦~パナソニック~

  • 原理と現実の乖離をいかに埋めるか
  • 「なだらかな丘をゆっくり登る」ように燃やせ
  • 階調が出なければハイコントラストの意味はない
  • 「さらに,1ビット」が豊かな表現力を生み出す
  • 時間をシフトさせろ
  • ハリウッドが求めた色再現の秘密
  • “光のリソース”が画質を上げる

2 至高のコントラストへの挑戦~パイオニア~

  • “非常識な黒”が生まれた理由
  • 「思いの強さ」が未来を見せた
  • 成功の秘密はワッフルにあり
  • ペニシリンのようなセレンディピティ
  • 技術の価値がなぜ伝わらないのか
  • 「黒すぎる」贅沢な悩み
  • こだわりのベクトルを1つにする
  • 幻の超高画質技術

4章 デジタルの力が起こした画質革命

1 デジタルの魂を詰め込んだモンスターエンジン

  • 画面はキャンバス,画像エンジンは絵の具とパレットと絵筆
  • 「営業画調」と「映画画調」
  • デバイスが変われば「正解」も変わる
  • アナログの魂をデジタルに置き換える
  • 精度のためならデカくしろ
  • 「アナログでは絶対にできない」ことをやる
  • 熟成の積み重ねで技術は進化する
  • 高画質は小数点以下に宿る

2 好みと環境に最適な自動絵づくりへ

  • 「見たい」と「見せたい」をつなげる
  • フィギュア・スケートも映画もライブも~パイオニア流の自動調整術
  • 「生成り画質」はなぜ必要か
  • “最適な調整”がなぜミスマッチになるのか
  • 「ウケるためにやった」といわれたら負け
  • “眼の秘密”を突き詰めろ
  • 「そんなことをするユーザーがどこにいる?」
  • “フツーの使い方”でも潜在能力を引き出す

5章 絵づくり職人が生み出す画質マジック

1 「表示」から「表現」へのパラダイムシフト

  • スペックだけで感動は創れない
  • コンテンツは何を求めているのか
  • 「自分が強くなれる絵」をつくる
  • 表現以前の大問題とは
  • 黒と白をいかに操るか
  • 子どもに学んだ「濡れた黒」
  • プラズマとは違う液晶の難しさ
  • 「液晶の絵づくり」の根幹とは
  • 「作者の表現」を崩さないために

2 画質は物語に添う

  • 「感動する絵」とは
  • 「物語の流れ」をどう映像で表現するか
  • 「テレビで観る」とはどういうことか

6章 ニューデバイス「究極の高画質」への挑戦

1 20年の揺籃から覚めた「新世代の自発光」

  • “ポスト液晶時代”を切り開く表現力
  • 有機ELはなぜ魅力的なのか
  • “鶴の恩返し”の原理ゆえの問題
  • 2007年の画質革命

2 有機ELはいかにして「商品」になったか

  • 開発は感動が先にドライブする
  • 仕事は5時半から始まる
  • 魅力をいかに“証明”するか
  • 価格とデザインはユーザーへの熱きメッセージ

3 有機ELをホンモノにした技術

  • バラつきを前提としてつきあう
  • 逃げていく光を正面にまとめて,出す
  • 技術は商品化で磨かれる

4 SED,FEDの美味

  • FEDは有機ELとどこが違うのか
  • 誰もが期待した中での,まさかの撤退
  • SEDの圧倒的な表現性
  • 世代交代は1日にしてならず

7章 近未来のテレビテクノロジー

1 精細美に挑戦する「超解像」

  • ボケをなくす驚異!?
  • 解像度以上の映像をつくるカラクリ
  • 素人の“YES”はいらない
  • デジタル放送には2つの解像度がある
  • 誇張でなく“復元”をめざして

2 人間を幸せにする「4K×2K」

  • 画素が多いほど脳にやさしい?
  • 103インチの4K×2Kが実現する日
  • 4K×2Kカメラから広がる未来
  • 超解像の本命は4K×2K
  • “やわらか超解像”の夢

3 今度こそ本物になるか?「3Dテレビ」

  • 「苦しい時の3D頼み」?
  • 「売り上げ3倍」でハリウッドが動く
  • 問題解決の立役者「リアルD」とは
  • ドルビーとリアルDの違い
  • いかに家庭に普及させるか
  • 3Dの進化で2Dの画質も良くなる

4 究極のエンターテインメントは「スーパーハイビジョン」

  • 臨場感から没入感へ~画角30度から100度への進化
  • 原点はハイビジョンの成り立ちにあり
  • すべては人の感覚から発想された
  • 「情報が情緒に転化」するための課題
  • スーパーハイビジョンはこうして開発された
  • 2025年の放送実現に向けて
  • カメラの進化がコンテンツのカギを握る
  • スーパーハイビジョン時代のAVシーン

おわりに 本当の感動を求めて

著者プロフィール

麻倉怜士(あさくられいじ)

1950年生まれ。1973年横浜市立大学卒業。日本経済新聞社,プレジデント社(雑誌『プレジデント』副編集長,雑誌『ノートブックパソコン研究』編集長)を経て,1991年にデジタルメディア評論家として独立。

自宅の専用シアタールームに150インチの巨大スクリーンを据え,ソニー「QUALIA 004」やBARCOの3管式「CineMAX」といった数百万円クラスの最高級プロジェクターと,ソニーと松下電器のBlu-ray Discレコーダーで,日々最新AV機器の映像チェックを行っている,まさに“映像の鬼”。オーディオ機器もフィリップスLHH2000,LINNのCD12,JBLのProject K2/S9500など,世界最高の銘機を愛用している“音質の鬼”でもある。音楽理論も専門分野。

現在は評論のほかに,映像・ディスプレイ関係者がホットな情報を交わす「日本画質学会」で副会長という大役を任され,さらに津田塾大学の講師(音楽史,音楽理論)まで務めるという“3足のワラジ”生活の中,精力的に活動している。

著作:『オーディオの作法』(ソフトバンククリエイティブ),『絶対ハイビジョン主義』(アスキー),『やっぱり楽しいオーディオ生活』(アスキー) ,『イロハソニー』(日経BP),『松下電器のBlu-ray Disc大戦略』(日経BP),『久夛良木健のプレステ革命』(ワック出版),『ソニーの野望』(IDGジャパン),『ソニーの革命児たち』(IDGジャパン),『ハイビジョンプラズマALISの完全研究』(オーム社),『DVD-RWのすべて』(オーム社),『DVD-RAM革命』(オーム社),『DVD ―― 12センチギガメディアの野望』(オーム社),『DLPのすべて』(ニューメディア社),『眼のつけどころの研究』(ごま書房)