ぐっと身近に人がわかるシリーズカウンセリングのすべてがわかる
―カウンセラーが答える本当の心理学―

[表紙]カウンセリングのすべてがわかる―カウンセラーが答える本当の心理学―

紙版発売

四六判/248ページ

定価1,738円(本体1,580円+税10%)

ISBN 978-4-7741-4484-9

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書籍の概要

この本の概要

カウンセラーという職種やその関係の資格が乱立してる昨今,カウンセリングとは本当はなんであるのか,きちんと理解しておく必要があります。監修の國分康孝先生いわく,カウンセリングは『悩めるものよ,来たれ』というものではありません。本書はカウンセリングを受けたいと思っている人だけではなく,それらを職業にしたいと思っている人に,カウンセリング,カウンセラーはどんな人たちなのかをまとめました。

こんな方におすすめ

  • カウンセラーを受けたい人やその家族
  • 心理士を目指している人
  • 学校で心理,カウンセリングの勉強をしている人

著者の一言

カウンセリングには「治すカウンセリング」と「育てるカウンセリング」があります。「悩める者よ来たれ!」方式は前者です。本書は後者を強調して,心が病気ではない「ふつうの人」にもカウンセリングは役立つことを伝えたい本です。

さらに1対1の面接だけがカウンセリングではない,グループの話し合いや共同作業もカウンセリングである,と方法の多様性も示している本です。俗称『授業型カウンセリング』がこれからの時代に有用である,と時代を先取りして提唱しています。

執筆者の大部分が東京成徳大学の関係者であることも本書の特長です。この大学の心理学は「治す」「育てる」の両方が共存しています。それゆえ,論理的にも方法的にも折衷的な立場から構成されています。

しかし,基本はひとつです。すなわち,臨床心理士だけがカウンセラーではない,と。

監修者:國分康孝

本書のサンプル

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目次

  • はじめに

第1章 カウンセリングの実際

  • 1.カウンセリングって何ですか?
  • 2.カウンセリングを必要としている人は増えているのですか?
  • 3.カウンセリングってどんなことをするの?
  • 4.カウンセリングを受けると良くなるのですか?
  • 5.カウンセリングを受けるとどうして良くなるのですか?
  • 6.どのように良くなったと判断するのですか?
  • 7.早く良くなるにはどうすれば良いのですか?
  • 8.カウンセリングを受けるときに気を付けることはありますか?
  • 9.カウンセリングで状態が悪化する場合はあるのですか?
  • 10.カウンセリングしても再発するのですか?
  • 11.カウンセリングで治る人,そうでない人とではどう違うのですか?
  • 12.どのようなカウンセリングを受ければ良いのですか?その基準はありますか?
  • 13.家族や友達にどのように説明すれば良いのですか?
  • 14.家族や友達はどう対応すれば良いのですか?
  • 15.カウンセリングは閉鎖的な気がするが,実際はどうなのですか?

第2章 カウンセリングの方法

  • 1.カウンセリングはどのように進めるのですか?
  • 2.カウンセリングの形式,料金,頻度はどのようになるのですか?
  • 3.カウンセリングの守秘義務は?
  • 4.精神分析的カウンセリングってどんなものですか?
  • 5.認知行動療法ってどんなものですか?
  • 6.行動療法ってどんなものですか?
  • 7.論理療法ってどんなものですか?
  • 8.認知療法ってどんなものですか?
  • 9.来談者中心カウンセリングってどんなものですか?
  • 10.フォーカシングってどんなものですか?
  • 11.自律訓練法ってどんなものですか?
  • 12.構成的グループエンカウンターってどんなものですか?
  • 13.キャリア教育・キャリアコンサルテーションってどんなものですか?
  • 14.サイコエジュケーションってどんなものですか?
  • 15.ソーシャルスキル教育ってどんなものですか?
  • 16.ライフスキル教育ってどんなものですか?
  • 17.表現療法ってどんなものですか?
  • 18.遊戯療法ってどんなものですか?
  • 19.家族療法ってどんなものですか?
  • 20.森田療法ってどんなものですか?
  • 21.薬で治るものなのですか?薬なしで治すものなのですか?
  • 22.内観法ってどんなものですか?

第3章 カウンセリングにおける相談内容

  • 1.カウンセリングはどんな人が受けるのですか?
  • 2.カウンセリングを受ける悩みは特別なものなのでしょうか?
  • 3.カウンセリングではどのような問題や悩みの相談があるのですか?
  • 4.問題を自覚していて本人も悩んでいる場合どうすればよいですか?
  • 5.思春期から成人早期の年齢に多くみられるのはどんな問題ですか?
  • 6.女性に多くみられるこころの問題と症状は?
  • 7.子どもに多くみられるこころの問題と症状は?
  • 8.少年の非行や問題行動にはどんな特徴がありますか?
  • 9.高齢者に多く見られるこころの問題と症状はどんなものですか?
  • 10.本人の自覚があまりない場合はどうすればよいですか?

第4章 さまざまな領域におけるカウンセリング

  • 1.カウンセリングはどこで受けられるのですか?
  • 2.児童相談所におけるカウンセリングってどんなものですか?
  • 3.教育センターにおけるカウンセリングってどんなものですか?
  • 4.学校におけるカウンセリングってどんなものですか?
  • 5.障害のある子どもを持った親のカウンセリングってどんなものですか?
  • 6.学生相談におけるカウンセリングってどんなものですか?
  • 7.病院外来におけるカウンセリングってどんなものですか?
  • 8.精神科と心療内科のカウンセリングってどんなものですか?
  • 9.司法領域におけるカウンセリングってどんなものですか?
  • 10.産業領域におけるカウンセリングってどんなものですか?
  • 11.民間施設におけるカウンセリングってどんなものですか?
  • 12.福祉施設におけるカウンセリングってどんなものですか?
  • 13.電話カウンセリングってどんなものですか?
  • 14.スポーツにおけるカウンセリングってどんなものですか?

第5章 カウンセラーの実際

  • 1.カウンセラー,セラピスト,心理士はどう違うのですか?
  • 2.友達や家族に話すということとはどこが違うのですか?
  • 3.キャバクラやホストクラブとはどこが違うのですか?
  • 4.精神科医とはどのように違うのですか?
  • 5.どういう人がカウンセラーになっているのですか?
  • 6.カウンセラーはどういう教育を受けるのですか?
  • 7.カウンセラーのメンタルヘルスはどうなのですか?ずっと話を聞いていて辛くないですか?
  • 8.カウンセラーになるためにはどうすれば良いのですか?
  • 9.どういう人がカウンセラーに向いているのですか?
  • 10.教育学部で学ぶ心理学と臨床心理学科の心理学とはどう違うのですか?
  • 11.カウンセリングができれば,人のことがよくわかるようになるのですか?
  • 12.人の心が見えるような,行動を先読みするようなことは可能ですか?
  • 13.カウンセリングを勉強すれば対人関係,コミュニケーションもうまくできるようになるのですか?
  • 14.どういう風に心理学の知識を実践に役立ているのですか?
  • 15.どういう人のところに相談に行けば良いのですか?
  • 16.資格はどこで認定されるのですか?学会ですか?受験資格はありますか?
  • 17.臨床心理士って何をする人ですか?
  • 18.学校心理士って何をする人ですか?
  • 19.臨床発達心理士って何をする人ですか?
  • 20.産業カウンセラーって何をする人ですか?
  • 21.キャリアカウンセラー,キャリア・コンサルタントって何をする人ですか?
  • 22.学校カウンセラーって何をする人ですか?
  • 23.認定カウンセラーって何をする人ですか?
  • 24.ガイダンスカウンセラーって何をする人ですか?
  • 25.教育カウンセラーって何をする人ですか?
  • 26.健康心理士って何をする人ですか?
  • 27.他にどんな資格があるのですか?
  • 28.カウンセラーはどのように資格を選ぶのですか?
  • 29.カウンセラーをしていて良かったと思うことはありますか?
  • 30.日常生活や仕事にカウンセリングはどう役立つのですか?

第6章 カウンセリングの今後の課題

  • 1.将来的に心理学,カウンセリング心理学には何が求められるのですか?
  • 2.これからますます需要が増えるのですか?それとも衰退するのですか?
  • 3.心理学でも解決できないことってどんなことですか?
  • あとがき

著者プロフィール

國分康孝(こくぶやすたか)

1930(昭和5)年生。東京教育大(教育学)・同大学院(ガイダンス&カウンセリング)を経て,米国ミシガン州立大学博士課程(カウンセリング心理学)修了。Ph.D. 東京理科大学・筑波大学教授を経て,現職(東京成徳大学副学長)。日本教育カウンセリング学会理事長。日本教育カウンセラー協会会長,日本産業カウンセラー協会顧問,スクールカウンセリング推進協議会代表。「カウンセリングの理論」「カウンセリング心理学事典」(何れも誠信書房)「カウンセリング心理学入門」(PHP新書)「現代カウンセリング事典」(金子書房)「構成的グループエンカウンター事典」「教育カウンセリング概説」「18才からの人生デザイン」(何れも図書文化)など。著訳書150冊余。


新井邦二郎(あらいくにじろう)

1947(昭和22)年生まれ。東京教育大学(心理学科)・同大学院(教育心理学・児童心理学)の修士・博士課程を経て,教育学博士。東京教育大学助手,埼玉大学講師・助教授,筑波大学教授を経て,現職(東京成徳大学教授・心理学研究科長)。日本教育心理学会理事長,学会連合資格「学校心理士」認定運営機構理事長を経て,日本教育カウンセラー協会理事・副会長。主な著書:「教室の動機づけの理論と実践」(金子書房),「図でわかる発達心理学」(福村出版),「教育心理学」(培風館)など。