プロになるためのシリーズプロになるための
ゲームプランニングの教科書
《基礎》

[表紙]プロになるための ゲームプランニングの教科書 《基礎》

A5判/192ページ

定価(本体2,280円+税)

ISBN 978-4-7741-4934-9

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書籍の概要

この本の概要

ゲーム開発に関する多数の本の中でも,本書は,現実に開発が行われる際には必須となるプランニングの,しかも手法としての基礎(専門学校などの講座に多いテーマです)を解説する本として貴重なものです。巨大産業であるにもかかわらず,ゲーム業界の現場には,本書のような基本文献の欠如,また実際の業務に関わるところでは仕様書のフォーマットが存在しないことなど,トラブルのもとになるような欠陥も,いまだに解消されずに残っています。ゲーム開発,ゲーム業界に関わる人にとっては,プランニングは共通の必修科目と言えます。

こんな方におすすめ

  • すでにゲーム業界で働いている社会人
  • アルバイトなどゲーム業界を目指して勉強している学生
  • 大学や専門学校で学んでいる学生など

目次

  • はじめに

序章 大きく成長したゲーム業界

1 日常生活とゲーム
  • 「特別」から「定番」へのマインドシフト
  • 「ライトユーザー」の出現
  • 携帯電話が与えた影響
    • デスクトップからポータブルへのスタイルシフト
    • コンテンツに対する支払い方法のスタイルシフト
  • 新しい役割を担う「シリアスゲーム」
  • ゲーム以外で活躍するゲーム機
2 ゲームができる機械たち
3 もともとはなかった「ゲームプランナー」という職業
4 ゲームクリエイターを目指すには?
  • ゲーム業界に関われる機会いろいろ
    • アルバイト
    • 同人活動
    • 派遣登録のススメ
  • 就職活動について
  • 就職時に各職種で求められる作品
    • プランナー
    • デザイナー
    • プログラマー

第1章 ゲーム業界とは,どんなところか?

1 ゲーム業界を構成する会社とその役割
  • 中核をなす3つのポジション
  • 力関係
  • その他の関連会社
    • 版権管理会社
    • ゲームパブリッシャー
    • 専門会社
2 ゲームの製作工程を知る ─ゲームはこうして作られる
  • ジャンルやハードによって開発期間の長さが変わる
3 ゲーム製作に関わるクリエイターたち
  • 働いているのは,こんな職種の人々
    • プロデューサー
    • ディレクター
    • プランナー
    • プログラマー
    • デザイナー
    • サウンドコンポーザー
    • シナリオライター
    • スクリプター
    • デバッガー
4 開発現場でのプランナーの役割とは?
  • プランナーは“何でも屋”
  • プランナーは,いつ忙しいか?
  • 「ゲームを面白くする人」という役割
  • しゃべって,悩んで,解決する
  • 「感情の翻訳者」であることを忘れない

第2章 ゲームの企画をするには?

1 そもそも「テレビゲーム」とは,どんなものか?
  • 2D表示のゲーム
  • 3D表示のゲーム
  • 画面は四角い粒でできている?
  • 画面は1秒間に60回も点滅している?
  • 増え続けるいろいろな“ボタン”
2 ゲームの企画は,こうして立てる
  • ニーズが先か? 技術が先か?
  • 企画主導型の種類
  • フルオリジナルという名のユートピアと勘違い
  • ハードの特性を考える
  • マニア vsライト論争
  • 企画立案のトレーニング
3 ビジネスモデル別に見る企画要素
  • パッケージ販売
  • お金儲けのしくみ
  • クロスメディア展開
  • オンラインゲーム
  • 月額固定料金制
  • アイテム課金
  • ソーシャルアプリ
  • 10:0と2:8
4 ゲームの主要なジャンルと,そのしくみ
  • RPG( ロールプレイングゲーム)
  • アクションゲーム
  • シミュレーションゲーム
  • 格闘ゲーム
  • レーシングゲーム
  • FPS(ファースト・パーソン・シューティング)
  • テーブルゲーム

第3章 ゲームの企画書の書き方

1 企画書は何のために必要か?
2 企画書はひとつのストーリー
  • 企画書にはどんなことを書くのか?
    • 1.表紙
    • 2.企画コンセプト
    • 3.セールスポイント(またはマーケティングデータ)
    • 4.メイン画面,基本ゲームシステム
    • 5.サブシステムまたはステージボリューム
    • 6.全体フロー
    • 7.スケジュール
  • 風呂敷きは広げすぎない
  • 企画書は絵がメイン,見出しがサブ,本文はオマケ
  • 既存タイトルを否定しない
3 実践! 企画書づくり
  • 書類をきれいに見せるコツ
4 チラシは企画書の先生

第4章 ゲームプランナーの仕事[1] ─仕様書の書き方

1 ゲームデザインの基礎知識
  • コンセプトは大切な羅針盤
    • ゲームを組み立てる4つの要素
    • 命題
    • 解法
    • 結果
    • 応用
  • ドキドキとリラックス,決まりと自由
2 仕様書と企画書の違い
3 仕様書の種類とその内容
4 仕様書の書き方(1)─全体フロー
  • 画面のモード
  • 戻る機能の記入
5 仕様書の書き方(2)─画面処理の流れ
  • 書く要素
    • ①本仕様書の位置づけ
    • ②概要
    • ③ルール,処理の流れ
    • ④キーバインド(ボタン入力)
    • ⑤画面仕様,画面遷移
    • ⑥使用するデータ
    • ⑦画面を構成する画像データ
6 仕様書の書き方(3)─データ表の作り方
  • 管理
  • 値の設定,上限と下限
7 仕様書の書き方(4)─テクニック編
  • ①文章は短く,箇条書き
  • ②ひとつの仕様書に,いくつもの要素を盛り込まないこと
  • ③図で説明できるところは,できるだけ図解すること(絵コンテを使おう)
  • ④「別途資料参照」は,できるだけ少なく(使えるものは何でも使おう)
8 仕様の決定と管理
  • 決定のプロセス
    • 「要求」仕様
    • 「変更」仕様
    • 「確定」仕様
  • 管理

第5章 ゲームプランナーの仕事[2] ─シナリオ執筆のルール

1 テキストの作成を始める前に決めておくべきこと
  • 基本ルール1:漢字,ひらがなの使用
  • 基本ルール2:語尾の統一
  • 基本ルール3:句点の使用,単位・用語・全角/半角の統一
2 シナリオの執筆
  • 原稿を書く前にプロットを作る
  • キャラクターの起用方法と役割
  • 個性の与え方
  • 伏線の張り方,回収のしかた
  • 原作の世界観を守って話を膨ふくらませるテクニック
  • 原作は暗記するくらい読む
  • シナリオ分岐
  • ゲームオリジナルの世界観は仕様優先で決める
  • 補足:ゲーム製作における「 世界観」とは?
3 執筆に関連する諸注意
  • テキストウィンドウに関する基本仕様
    • 機能として付いていてほしい仕様
    • 製作サイドとしてスクリプトに装備しておきたい仕様
  • 画面静止に関する注意事項
  • 画像の発注
    • グラフィックが足りないときの演出

第6章 ゲームプランナーの実務【調整編】

1 チュートリアルの作り方
  • 「チュートリアル」とは?
  • 表現のしかた,いろいろ
    • 手法1:説明+実践
    • 手法2:クエスト型
    • 手法3:機能開放型
  • これだけは付けたい便利機能
  • 機能を小分けする
2 レベルデザイン,調整の考え方
  • 序盤は短く,徐々に長く
  • カベを作る
  • 新要素・新アイテムは,すぐに使えるように
  • 里帰りが成長を実感させる
  • 3つの視点から仕様を考える
    • 個別の仕様
    • 全体の仕様
    • プレイヤーの視点
3 デバッグの方法と報告のしかた
  • 用語の使い分け
  • 報告に至るまでの検証
  • 気づきにくいポイント
  • 修正確認時に気をつけること

第7章 ゲームプランナーの仕事[3] ─マネージメント(製作スケジュールの管理)

1 何を,どれだけ,いつまでに
  • 予定と実績を記録する
2 交渉術
  • 聞き方ひとつで作業内容が変わる不思議
  • 対案を出すことの大切さ
  • 外注先に発注する際に気をつけること
  • 部品発注と人月拘束の違い
3 サウンドの発注手順

第8章 一人前のゲームプランナーになるには?

1 分析⇒優先順位⇒作業化
2 ライバルに差をつけたいなら……
  • 日々の過ごし方と情報収集
  • こだわりを持つ
  • これだけは覚えておきたい業務用ソフト
  • プログラム,グラフィックの勉強もする
  • 発注される側に立ってみることも大切
  • 作業者ではなく開発者の自覚を持つ
  • 趣味のゲームと仕事のゲームの使い分け
  • 他人の評価を冷静に受け止める耳を持つ
  • ビジネスマナーも覚えておこう
  • アイデアは机上では生まれない
3 プランナーが出世したら,その次は……?
4 その他のゲームビジネス
  • 同人ゲーム
  • 海外のゲーム事情
  • キャラクタービジネスへの展開

【Coffee Break】

  • マズローの欲求階段
  • ゲームの面白さの要素を釣りゲームで分解してみる
  • プログラムとは,どういうものか?
  • 人月計算とは?

【Column】

  • 声優もプランナーの仕事?
  • 持ち込まれたトラブルの半分は,話を聞くだけで解決できる
  • プランナーの仕事は書類を書くことではなく考えること
  • 「なんでもいい」は「何も考えてない」の裏返し
  • 頭に浮かんだアイデアをそのまま書かない,書いたら次の日に見直しを
  • データは必ずひとつの書類にまとめる
  • 内容はできるだけシンプルに
  • 変更の影響は必ず複数あることを忘れない
  • プランナー初心者が陥る罠
  • 用語はきちんと統一する
  • 人員配置における机上の空論
  • 書き手と読み手の理解度は10倍違う?
  • マーケティングデータに“絶対”はない
  • プランナーが幸せを感じる3つのタイミング

著者プロフィール

瀬古英司(せこえいじ)

1973年生まれ,京都市出身。25歳でテレビゲーム業界に転職し,12年のキャリアを持つゲームプランナー。4つのゲーム開発会社を渡り歩き,経験したハードは8種類,参加タイトルは「ゲームボーイアドバンス」や「ニンテンドーDS」などの携帯ゲーム機を中心に20本以上に及ぶ。