生物ミステリー(生物ミステリー プロ)シリーズオルドビス紀・シルル紀の生物

[表紙]オルドビス紀・シルル紀の生物

紙版発売

A5判/144ページ

定価2,948円(本体2,680円+税10%)

ISBN 978-4-7741-6085-6

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書籍の概要

この本の概要

魅惑的な古生物たちの世界。
知的好奇心をくすぐり,知的探究心を呼び起こし,そして何よりシンプルに面白い。
そんな世界を,みなさまにお届けします。

シリーズ2作目は「オルドビス紀・シルル紀の生物」。
カンブリア紀に比べると,オルドビス紀もシルル紀も知名度はイマイチです。
しかしこの時代も,カンブリア紀並みに興味深い世界が広がっています。

カンブリア紀に出そろった動物グループが,より多様化を進めたのがオルドビス紀です。このことは「オルドビス紀の生物大放散事変」とよばれます。世界各地に現代型の礁がつくられ,三葉虫の姿かたちが豊かになり,巨大な頭足類が登場し,そして生命史上“最初の大量絶滅”が発生します。
次の時代のシルル紀には,奇天烈動物好きなみなさんにきっと満足していただけるであろう「ウミサソリ類」が大いに繁栄し,そして我らが祖先の魚類は,将来の繁栄の起爆剤となった「顎」を獲得します。
この通り,生命史のミステリーを解いていくうえで,意外と(?)重要なのが,オルドビス紀とシルル紀なのです。

本書のここを見てほしい

  • 直近の研究成果も余すこと無く。マニアな方々も納得の情報量。
  • 世界各地の研究者・組織に協力を頂き,珍しい写真を豊富に掲載。
  • 最新の見地による復元イラストが満載。見ているだけでも楽しい。

こんな方におすすめ

  • 古生物に興味のある方
  • オルドビス紀,シルル紀について知りたい方
  • 既刊本に飽き足らないマニアックな方に,特にオススメです

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生物ミステリーPRO―いまだから読みたい,古生物たちの世界
魅惑的な古生物たちの世界。知的好奇心をくすぐり,知的探究心を呼び起こし,そして何よりシンプルに面白い。そんな世界を,みなさまにお届けします。

目次

第1部 オルドビス紀
  • 1. カンブリア爆発の“生き残り”
    • 滅んでいなかった支配者
    • “バージェスタイプ”の生き残り
    • オルドビス紀という時代
    • “舞台”が変化した
    • オルドビス紀の生物大放散事変

    2. 環境のスペシャリスト「三葉虫」

    • 平たい三葉虫ばかりだった前時代
    • オルドビス紀の三葉虫は「スペシャリスト」となった
    • ロシアの浅海に築かれた三葉虫の王国
    • 黄鉄鉱が残した脚

    3. シンシナティの“窓”

    • アマチュア研究者が拓いた地
    • 台頭する腕足類
    • 生態系の頂点にたった頭足類
    • もう一つの“王者”,ウミサソリ類
    • シンシナティの三葉虫たち
    • ヒトデの仲間たち
    • “生きていた文字”
    • さまざまなシンシナティの生物たち

    4. スームの“冷たい海”

    • 南アフリカのスーム頁岩
    • 謎の生物「コノドント」
    • スーム頁岩の動物たち

    5. 魚類黎明期

    • 鱗をもった「顎のない魚」
    • 大洋を渡れなかった魚

    エピローグ

    • オルドビス紀末の大量絶滅

    第2部 シルル紀
  • 1. 台頭するウミサソリ
    • 大絶滅からの復活
    • “最強の節足動物”,出現
    • 多様な脚をもったミクソプテルス
    • 垂直尾翼をもったプテリゴトゥス
    • その他さまざまなウミサソリたち
    • ウミサソリ類の進化の系譜
    • カブトガニ類の進化の系譜

    2. サソリとウミサソリのちがい

    • 大サソリとウミサソリのちがい
    • 海に出現した最初のサソリ
    • 体長90cm級のサソリ

    3. ロチェスターに開いたシルル紀の“窓”

    • シルル紀という時代
    • ニューヨーク州の化石産地
    • 懸濁物食者たちの棲み分け
    • ロチェスターの三葉虫たち
    • 他にもいろいろ。ロチェスターの多様な動物たち

    4. シルル紀のポンペイ

    • ヘレフォードシャーの火山灰の中に
    • シルル紀のマレラ
    • “ミニ王蟲”オファコルス
    • ヘレフォードシャーのカブトガニ
    • “最古の雄”とさまざまな動物たち

    5. 魚たち

    • 甲冑魚の勃興
    • 顎の誕生

    エピローグ

    • 陸地の緑化が始まった

    著者プロフィール

    土屋健(つちやけん)

    オフィス ジオパレオント代表。サイエンスライター。埼玉県生まれ。金沢大学大学院自然科学研究科で修士号を取得(専門は地質学,古生物学)。その後,科学雑誌『Newton』の記者編集者を経て独立し,現職。近著に『そして恐竜は鳥になった』(誠文堂新光社),『大人の恐竜大図鑑』(洋泉社),『大人のための「恐竜学」』(祥伝社新書)など。