データ活用のための数理モデリング入門

[表紙]データ活用のための数理モデリング入門

A5判/264ページ

定価(本体2,680円+税)

ISBN 978-4-297-11341-4

電子版
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書籍の概要

この本の概要

データが価値を生み出す資源として脚光を浴び,ソフトウェアで手軽にデータ分析ができる時代を迎えました。一般の企業/組織では,機械学習や統計モデリングなどの数理的な理論の活用がはじまっています。

数理モデリングは,さまざまな現象の観測および考察を重ねて得られた発見を抽象的なナレッジに落とし込む手法です。「どんな目的を達成するために」,「どの程度のコストで」,「どんな問題を解くべきか」というような課題に対して,適切な手法でアプローチするための技術が数理モデリングであり,多くのエンジニア,ビジネスマンにとって,今後ますます重要視される知識と言えます。

本書は全7章で構成し,1章では「数理モデルの考え方」をごく単純な例を用いて解説します。続く章では,購買予測,離脱予測,意思決定,オンライン広告,ネットワーク科学,画像解析などの社会実装を通して数理モデリングがもたらす恩恵を解説していきます。数理科学に携わる気鋭のデータサイエンティスト陣による理論解説は,きっとあなたのビジネスを加速させるでしょう。

こんな方におすすめ

  • データ分析者

目次

はじめに

  • 数理モデリングの活用が進む社会に
  • 今なぜ数理モデリングを学ぶのか
  • 本書の構成

第1章 数理モデリングの基礎

  • 1.1 数理モデルとは
    • 1.1.1 数理モデルのプロセス
    • 1.1.2 数理モデルの構成要素
    • 1.1.3 数理モデルのタスク
  • 1.2 数理モデリングの例
    • 1.2.1 比例のモデル
    • 1.2.2 コイン投げのモデル
    • 1.2.3 計測誤差のモデル
    • 1.2.4 自由落下のモデル
  • 1.3 まとめと参考文献

第2章 購買予測

  • 2.1 マーケティングの基礎と購買予測
    • 2.1.1 マーケティングとは
    • 2.1.2 なぜ購買を予測するのか
  • 2.2 協調フィルタリング
    • 2.2.1 協調フィルタリングの動機
    • 2.2.2 ユーザベース協調フィルタリング
    • 2.2.3 アイテムベース協調フィルタリング
    • 2.2.4 協調フィルタリングのビジネス応用
  • 2.3 行列分解
    • 2.3.1 クラスタリングによるユーザや購買行動の傾向把握
    • 2.3.2 モデル化
    • 2.3.3 実データへの適用
  • 2.4 線形回帰
    • 2.4.1 属性と購買との関係に関するモデル
    • 2.4.2 モデル化
    • 2.4.3 実データへの応用
    • 2.4.4 適用時の注意点
  • 2.5 時系列モデル
    • 2.5.1 時系列データの予測・把握
    • 2.5.2 移動平均・指数平均・線形指数による平滑化
    • 2.5.3 AR・MA・ARMAモデルによる予測
    • 2.5.4 Holt-Wintersモデルによる予測
    • 2.5.5 Bassモデル:普及の速度を推定する
  • 2.6 購買予測における注意点
  • 2.7 まとめと参考文献

第3章 離脱予測

  • 3.1 「離脱」の予測
  • 3.2 Kaplan-Meier法による推定
  • 3.3 生存分析の目的
  • 3.4 分布に基づくハザードモデル
    • 3.4.1 指数分布
    • 3.4.2 Weibull分布
    • 3.4.3 分布の推定
  • 3.5 Cox比例ハザードモデルによる予測
  • 3.6 実データによる分析
    • 3.6.1 日本語版Wikipediaにおける編集者の離脱予測
    • 3.6.2 データの前処理
    • 3.6.3 ユーザ名によるKaplan-Meier曲線の違い
    • 3.6.4 モデリングの違いによる予測精度の比較
  • 3.7 まとめと参考文献

第4章 資源配分

  • 4.1 資源配分の数理
    • 4.1.1 経営資源の配分問題
  • 4.2 数理最適化問題の応用
    • 4.2.1 数理最適化問題
  • 4.3 投資戦略のモデル化
    • 4.3.1 単一の施策に対する最適投資戦略
    • 4.3.2 複数の施策に対する最適投資戦略
    • 4.3.3 時系列の施策に対する最適投資戦略
  • 4.4 投資戦略最適化の実用例
    • 4.4.1 祝祭日の影響を考慮する
    • 4.4.2 収穫逓減を仮定した複数の施策
    • 4.4.3 モデル選択について
  • 4.5 まとめと参考文献

第5章 オンライン広告

  • 5.1 広告とWeb
    • 5.1.1 広告とメディア
    • 5.1.2 広告代理店とメディアレップ
    • 5.1.3 自動広告取引について
    • 5.1.4 1位価格オークションと2位価格オークション
  • 5.2 オンライン広告のオークション
    • 5.2.1 ゲーム理論
    • 5.2.2 ゲーム理論の視点で見るオークション
    • 5.2.3 2位価格オークション
  • 5.3 入札戦略
    • 5.3.1 広告主の意思決定モデル
    • 5.3.2 入札者の意思決定モデル
    • 5.3.3 CTR予測
  • 5.4 まとめと参考文献

第6章 社会ネットワーク

  • 6.1 社会関係のネットワーク構造
    • 6.1.1 社会関係のネットワーク構造とその生成
    • 6.1.2 ネットワーク構造の生成モデル
    • 6.1.3 追加的な話題
    • 6.1.4 ビジネスへの応用
  • 6.2 情報カスケード
    • 6.2.1 情報の伝達と連鎖
    • 6.2.2 情報カスケードのモデル化
    • 6.2.3 ランダム相互作用モデル
    • 6.2.4 情報拡散におけるネットワーク構造の導入
    • 6.2.5 ビジネスへの応用
  • 6.3 まとめと参考文献

第7章 画像認識

  • 7.1 画像認識とは
    • 7.1.1 視覚情報の歴史
    • 7.1.2 画像技術の発展
    • 7.1.3 画像解析の必要性と問題の種類
  • 7.2 画像認識に用いられる機械学習
    • 7.2.1 画像の多様性の例
    • 7.2.2 そもそも機械学習とは
    • 7.2.3 一般的な教師あり機械学習のフロー
    • 7.2.4 画像データを使った機械学習
  • 7.3 画像認識モデルの構築
    • 7.3.1 畳み込みニューラルネットワーク
    • 7.3.2 畳み込み層
    • 7.3.3 プーリング層
    • 7.3.4 出力層
  • 7.3.5 画像認識技術の発展と有名モデル
  • 7.4 独自の画像認識モデルの構築
    • 7.4.1 ファインチューニング
  • 7.5 まとめと参考文献

付録A 統計学の基礎

  • A.1 根元事象
  • A.2 確率変数
  • A.3 事象
  • A.4 確率分布
  • A.5 期待値と分散
  • A.6 独立
  • A.7 離散型確率分布
    • A.7.1 ベルヌーイ分布
    • A.7.2 二項分布
    • A.7.3 幾何分布
    • A.7.4 ポアソン分布
  • A.8 連続型確率分布
    • A.8.1 連続一様分布
    • A.8.2 指数分布
    • A.8.3 正規分布
  • A.9 パラメトリックな確率分布の期待値と分散

付録B 予測モデルの評価指標

  • B.1 評価指標
  • B.2 回帰問題における評価指標
    • B.2.1 RMSE
    • B.2.2 MAPE
  • B.3 分類問題における評価指標
    • B.3.1 正解率・精度・再現率・F 値
    • B.3.2 AUC

おわりに

索引

著者プロフィール

水上ひろき(みずかみひろき)

大手家具サプライチェーンの物流事業部・販売管理を経て2015年株式会社サイバーエージェント中途入社。秋葉原ラボにてサブスクリプション型音楽配信サービスにおけるコンテンツ推薦システムの企画・設計・開発・運用を担当。現在はエンタメ企業にてデータ利活用に従事。


熊谷雄介(くまがえゆうすけ)

2011年日本電信電話株式会入社。2015年株式会社博報堂入社。研究開発局およびマーケティングテクノロジーセンター所属。機械学習を用いた需要・購買予測,ターゲティング広告配信,広告効果シミュレーション,メディアプランニング,データ融合,コンテンツマーケティングの研究開発および実案件対応に従事。


高野雅典(たかのまさのり)

2009年名古屋大学大学院情報科学研究科博士課程修了,博士(情報科学)。2009年株式会社JSOL入社,2011年株式会社サイバーエージェント入社。自社のメディアサービスの分析・計算社会科学研究に従事。


藤原晴雄(ふじわらはるお)

2006年東京大学大学院情報理工学系研究科修士課程修了。国内外の金融機関で金融派生商品の開発・計算業務に従事した後,2013年に株式会社博報堂入社。研究開発局およびマーケティングテクノロジーセンター所属。現在はマーケティング領域のデータ解析業務,デジタルテクノロジーを活用した表現技術の研究開発等を行う。