自己表現を自己実現に変える―ペパコン2009開催中、応募締切は8月31日まで

協力:株式会社paperboy&co.
聞き手:馮 富久(http://twitter.com/tomihisa)(株式会社技術評論社/gihyo.jp)

先日のニュースでも紹介したペパボクリエイターズコンテスト-夏だ!暑いぜ!クリエイター全員集合-!⁠通称ペパコン2009⁠⁠。ただいま、夏の暑さを吹き飛ばすような楽しく、おもしろい作品の応募を受付中です。締切まであと3週間と迫る中、本コンテストの企画・運営を担当する、株式会社paperboy&co. 事業戦略本部セールス・マーケティングチーム 馬居優子氏、西岡健人氏に、開催の狙い、そしてペパボとして考えているクリエイター像について伺いました。

株式会社paperboy&co. 事業戦略本部セールス・マーケティングチーム 馬居優子氏(左⁠⁠、西岡健人氏(右)
株式会社paperbo

クリエイターに自己表現の場を提供する

――まず、今回のコンテスト開催に至った経緯を教えてください。

馬居:

私たちの企業理念である「もっとおもしろくできる⁠⁠、これがコンテストの根幹となっています。私たちが提供するサービスは、この企業理念の元、ホスティングサービスや各種Webサービスなど、ユーザの皆さまにご利用いただける場を提供しているのですが、単に場所を提供するだけはなく、ユーザご自身が自己表現を行える⁠活躍の場⁠を提供したいと考えています。

昨年、この考え方に基づいてJUGEMユーザに向けたコンテストを行い、たくさんのクリエイターの皆さまにご参加いただきました。そのときに、参加者の皆さまの活躍の場を提供でき、さらにその方たちへ少しでも刺激を与えることができたのではないかという手応えがありました。

一方で、私たちが提供する、たとえばロリポップやJUGEMというサービスに関して、個々のサービス名は浸透する一方で、それを提供するpaperboy&co.、ペパボという名前が知られていなかったり、また、他のサービス同士がつながっていくことはそれほど多くないと感じていました。

そこで、ペパボという企業を冠にコンテストを開催することで、サービスやジャンルの壁をなくして、クリエイター自身が考えるそれぞれの創造力、そこから生まれる表現力を発揮してもらうことを目的に、今回のペパコン2009を開催しました。

応募の敷居は低く、各サービスのカラーは明確に

――今回のコンテストのお話をお聞きして、非常にユニークだなと感じた一方で、プロフェッショナル/アマチュアにかかわらず、どういう属性の方でも気負わずに応募しやすいように感じられました。その要因の1つは3部門5コンテストという多様性かと思います。このあたりについて詳しく教えてもらえますか。

誰でも参加できるコンテストを目指して

馬居氏
馬居氏

馬居:

はい、応募者の敷居を下げるというのは、ペパコン2009で狙っていることの1つです。というのも、いわゆるクリエイター向けのクリエイティブ/アートコンテストでは、業界の権威と紐付いたり、また、企業色が強くなることにより、プロフェッショナル性が高くなるものが見受けられます。その結果、応募する側にとってためらいが発生したり、敷居が上がってしまうように思います。もちろん、そうしたコンテスト自体は非常に価値があると思うのですが、私たちは、プロ・アマ問わず、誰もが気軽に参加できるようなコンテストにしたかったのです。

そこで、自社サービスを横断的に扱いながら、参加資格などについては出来る限り少なくし、一方で、応募する方の創造力を遺憾なく発揮していただけるよう、シンプルな課題になるよう心がけています。

では、それぞれのコンテストの概要と特徴についてお話しします。

JUGEM×ロリポップ!「ブログデザインコンテスト」

馬居:

JUGEM×ロリポップ!によるブログデザインコンテストには、漫画家の日本橋ヨヲコさんにご協力いただき、コラボコンテストとなっています。JUGEMに関しては、すでにユーザの皆さんからオリジナルテンプレートを約4,500種類ほど公開していただいていることもあり、まず、それを1つの軸に考えました。そこに、日本橋さんにテンプレートで使用できるイラスト素材をご提供いただくことで、ユーザのアレンジ力を試してもらえるようなコンテストになっています。

ヘテムル 戻るボタンアワード

馬居:

次に、ヘテムルの戻るボタンアワードです。5つのコンテストの中でも、これが最も技術寄りで、自由度の高いものと言えます。ヘテムルはクリエイター向けのレンタルサーバーとして提供しており、ユーザの多くの方がWeb制作に関して大変高いスキルをお持ちです。そこで、ユーザであるなしに関わらず、そのスキルを損なわずにクリエイティビティを発揮してもらえるよう、シンプルな課題となりました。

――たしかに、戻るボタンという概念は誰にもわかりやすい一方で、創造力が広がりますね。

馬居:

おっしゃるとおりで、すでにいろいろなアイデアのご応募をいただいています。また、すでにWeb上でもご好評をいただいており、⁠戻るボタン」がどういう形になるのか、楽しみにしています。

――私も審査員でなければ応募したかったです。一応の確認ですが、審査員の応募は無理ですよね(笑⁠⁠。

馬居:

はい、残念ながら(笑⁠⁠。

チカッパ!「キャラクターコンテスト」

西岡氏
西岡氏

西岡:

今度は私のほうから、チカッパ!キャラクターコンテストについてご説明します。

チカッパ!は、ロリポップの上位版として提供を始めたサービスなのですが、他のサービスと異なって、まだサービスにシンクロするキャラクターがありません。そこで、ユーザの皆さまがイメージする、チカッパ!のキャラクターを教えてもらおうと、この課題になっています。

実は、昨年のJUGEMも同じようにキャラクターコンテストを実施して、800以上の作品をご応募いただきました。

――ここで入選した作品が公式キャラクターになることもあるのですか?

西岡:

はい、私たちが考えるチカッパ!のコンセプト、また、ユーザの皆さまの考え/クリエイティビティがマッチした作品であれば、充分キャラクターとして採用させていただく可能性がありますね。

30days Album「フォトコンテスト2009」

西岡:

残りの2つは写真をターゲットにしています。1つは、30days Albumと連動したフォトコンテスト2009です。

これは、合い言葉を使ったフォト共有サービスです。私たちは、写真を撮りたくなるモチベーションの1つは被写体がいることだと考えていて、そういう相手がたくさんいればいるほど撮りたくなると思っています。

そこで、今回は「大切な人」をキーワードに、ユーザの皆さまの写真をアップしていただくことにしました。

プチ・ホームページサービス「なつのにっき募集」

馬居:

最後の1つが、ホームページ作成サービス、プチと連動した「なつのにっき募集」です。実はこの「なつのにっき募集」だけ、コンテストという表現を使わずに、募集という表現にしています。これには、サービス担当者から「コンテストにすると優劣を付けることが主眼に置かれてしまい、プチの想定するユーザ同士のつながりと、ややずれてしまう」という思いが込められています。

そこで、参加者の皆さまに、ご自身の「にっき」を申し込んでもらって、それらを1つの作品につなげていくというものになっています。これについては、弊社側でいくつかの作品を選ばせていただき、1冊の本にまとめることになっています。

応募者に向けて一言

――どの部門、どのコンテストもとてもおもしろく、ペパボならではのユニークさを感じます。とくに参加者自身が楽しめるような内容だと感じました。最後に、これから応募をする方に向けてメッセージをいただけますか。

馬居:

最初にも述べましたが、まずは、ユーザの皆さんに気軽にご参加いただきたいと思っています。コンテストに応募するということで、まず1つの表現が始まります。ご応募いただいた方には受賞を目指してもらいたいという気持ちはありますが、ただそれだけはなく、応募したという実績を残してもらって、これからのご自身のデザインやクリエイティブの糧にしてもらえればうれしいです。

西岡:

とにかく、ペパコンに参加してください。参加することで1つのきっかけになると思います。また、弊社としてもペパコンを通じて、paperboy&co.、ペパボという会社名をたくさんの方に知っていただき、たくさんのユーザの皆さまと、ネットの楽しさ、おもしろさを作っていければと思います。

――ありがとうございました。

「ペパボクリエイターズコンテスト-夏だ!暑いぜ!クリエイター全員集合-!」⁠通称ペパコン2009)は2009年8月31日まで応募を受け付けています。それぞれの部門・コンテスト詳細、申し込み方法などについては下記URLにて掲載されています。gihyo.jpをご覧の皆さま、ぜひ気軽にご応募して、ご自身のクリエイティビティを発揮してみてはいかがでしょうか?

ペパボクリエイターズコンテスト-夏だ!暑いぜ!クリエイター全員集合-!
http://www.paperboy.co.jp/pepacon2009/

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