Webディレクター,かくあるべき「第二部 対クライアントへのマインド,Webディレクターの存在」
『Web Site Expert #14』(ISBN978-4-7741-3226-6)の特別対談「Webディレクター,かくあるべき」第一部では,Webディレクターのスキルや人材育成についてお話しいただきました。
gihyo.jp拡張版第二部では,対クライアント,ディレクターの位置付けなどについてお話しいただいています。
IAとディレクター
Flashエンジニアについて考える
阿部:
総合監督や軸足という点をもう少し深堀してみましょう。たとえば,Flashを扱うことになったと言っても,さまざまな志向がありますよね。
長谷川:
ええ,Flashなんかは,アートディレクションとテクニカルディレクションのどちらにも関わる技術で。その観点から見れば,マークアップとIAって実はかなり近いところがあります。
森田:
さらに踏み込んで,なぜ(サイト内のここで)Flashを採用するのかって,ところから見ていくと,デザインが重要になります。そこから,Flashを機能させるために裏で動くにはどうするか,という考え方が必要となるはずです。
もし,元々がテクニカル志向の会社で実装することになったら,必ずしもFlashを選択することにはならないと思います。Flashにはビジュアル表現,モーション表現が必須で,それが大事だからFlashを使うわけです。比重で考えれば,ビジュアルデザイン寄りでしょうね。
阿部:
そうですね。うちが採用するFlashエンジニアもデザインとかインタラクションのことをきちんと理解している人ですね。
長谷川:
一方で,Flashの志向とかその重要性はわかっていて,できあがりについてもイメージできる,でも,スクリプトも書ける,でもビジュアルについてスキルが不足している人もいるはずです。その場合は,デザイナーと組むことですばらしい成果物ができることはあると思うんですよ。
森田:
うん,それはそうでしょうね。でも,その人はおそらくエンジニアですよね。そういうのって,Flashに精通していたとしても,テクニカルディレクターではないと思います。全体俯瞰はできないのではないかということです。
こう考えてみれば,やっぱりテクニカルディレクターはあくまでテクニカルディレクターなのかなぁと。
ただ現実は,Flashのエンジニアがかなりの部分を消化してるんですよね。エンジニア寄りの人間でも,Flash触ってビデオ作ってモーションデザインの勉強をしてたりして。
阿部:
してますね。
森田:
当然,逆もあり得る話で。モーションデザイン寄りの人間も,一所懸命ActionScript勉強してるんですよ。おそらく,Web制作の中でもFlashを担当している人間は一番優秀というか多芸な人間が多いと思います。ただ,それをうまく分離できないせいで,彼らは悩んでいるところはあるのではないでしょうか。
ワイヤーフレームの善し悪し
長谷川:
今の問題って,おそらくモーショングラフィックがアルゴリズムと表現とに分かれるから生じるんだと思います。
コンセントでは,IAって言っているような作業は,画面のワイヤーフレーム(以降ワイヤー)を書くような作業はじつは明示的には含んでいなくて,それは基本的にはデザイナーがやる仕事であろう,と思っています。
でも,クライアントの要件の調整の中で要素がいろいろ変動するようなもののについては,その調整はデザイナーではなかったりします。グラフィックデザイナーも,(そこまでする必要があるかどうかは別として)人間工学的なものの配置としてのワイヤー作成をしたり,他にも実際のリソースの配置をどうするかということでワイヤーを使います。
つまり,特化した人間がワイヤーを書いたほうが良いプロジェクトもあれば,要素だけ決めて,あとはデザイナーがワイヤー的な下書き的なもの書いてしまったほうが良いプロジェクトもあります。
ただ,非デザイナーの人がどういう風に落とし込むかを決めて作るワイヤーは良くないですね。
森田:
僕のプロジェクトではワイヤー作らないですよ。
長谷川:
でも,ワイヤー的なものが必要になってくることはない? HTMLで作ったりとか。
森田:
ワイヤーが指し示す意味が曖昧なので。実際,Webの解説本を見ても,ワイヤーが何かというので,デザインのラフであるとか,もっと構造的なものだとか,ぶれていますから。
長谷川:
IA業界でも,ぶれていますね。
森田:
そう,意味がわからない。だから,ワイヤーという言葉を僕のプロジェクトでは使いません。わかりづらいですから。僕のプロジェクトでは,画面内要素設計というのをやっています。
長谷川:
それって一緒では?
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Web Site Expert #14
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