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第3回 Windows Developer Daysレポート――デバイスや開発環境を超えた「Metroスタイル」の全貌とは

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Metroスタイルのアプリへの移植は,短くて1週間

2日目の基調講演には,日本マイクロソフトの執行役,デベロッパー&プラットフォーム統括本部長である大場章弘氏が登壇,⁠Windows 8とクラウドでつくりだすスマートデバイス時代の新しいエコシステム」を行いました。

Windows 8は「開発者にやさしいOS」と大場氏

Windows 8は「開発者にやさしいOS」と大場氏

大場氏は,⁠開発者やデベロッパーの方が活躍できる場所を感じて欲しい」として,Metroによってもたらされるものを挙げました。それは,アプリ開発にこれまでのスキルを活かせることやタッチインタフェースによる「新しいアプリ体験」⁠Windowsストアで世界中に一瞬でアプリを届けられることや5億以上のWindowsユーザーへの圧倒的なビジネス機会といった「ビジネスの可能性」⁠Twitter,Facebook,Windows Liveなどとのソーシャル連携やWindows Azureとの連携によるさらなる付加価値といった「クラウド連携」でした。

Metroによってもたらされるもの

Metroによってもたらされるもの

そして,⁠日本文化のアプリケーションをぜひとも移植して欲しい」とし,開発期間が長くても1~2カ月,短いと1週間でも可能であるという「開発者にとってやさしい」ことを強調しました。これにはプラットフォームの優れたアーキテクチャと使いやすい開発環境が大きく寄与しているといいます。特に「WinRT」は複数の開発言語に対応し,プレゼンテーション層とロジックが分離されていること,また「Visual Studio」はあらゆる開発ニーズに対応し,俊敏性の高いチーム開発を強力に支援することが大きなポイントであるとしました。

さらに大場氏は,多くの言語に対応していることで,Web開発者,.NET開発者,デザイナーのそれぞれが従来の開発環境でそのままWindows 8アプリケーションの開発が可能であるとして,⁠Visual Studio 11 Beta」の紹介に移りました。Visual StudioではMetroスタイルへの対応はもちろん,デスクトップ,Web,Windows Azure,.NET Framework 4.5,Direct X,モバイルと,あらゆる開発ニーズに対応します。

続々とデモや事例を紹介,その場でアプリ開発も

途中,日本マイクロソフトのテクニカルソリューションエヴァンジェリストである西脇資哲氏が登壇し,⁠VOCALOID」を紹介しました。楽曲作成から音声認識,音声合成,さらに3Dモーション作成,動画編集などをWindows 8上で行い,最終的に「ニコニコ動画」で動画を共有するというもので,実際に4月28日,28日に開催される「ニコニコ超会議」で公開されるといいます。実際にモデルも登場して,その場でデモが行われました。ゲームや電子書籍のデモも合わせて行われました。

西脇氏による「VOCALOID」のデモ

西脇氏による「VOCALOID」のデモ

さらに,日本マイクロソフトのデベロッパーエヴァンジェリストである高橋忍氏が登壇,Visual Studioのデモを行いました。実際にその場でRSSフィードを読み込んで表示するアプリを作成し,コーディングからコンパイル,実装,エラーチェックまでを行いました。特にMetroスタイルのアプリは負荷を軽減するためにバックグラウンドでデータを取得する「非同期」がポイントであるとしました。

高橋氏は「Visual Studio」でアプリ開発を実演

高橋氏は「Visual Studio」でアプリ開発を実演

また,コードの文字列は自動的に候補が表示され,入力が容易になることや,画面をタッチするシミュレーションが行えること,スナップショットからDirect Xのレイヤを表示し,ピクセル情報やオブジェクトのテクスチャ情報まで確認しデバッグできることなどを紹介し,さまざまな開発者に向けて開発生産性を上げるさまざまな機能が搭載されているとしました。続いて,Metroスタイルのアプリケーションとしてムビチケの代表取締役社長である高木文郎氏による「ムビチケ」のデモ,楽天の取締役,常務執行役員である安武弘晃氏による「楽天レシピ」⁠楽天市場」のデモが行われました。

大場氏はさらに,開発者支援施策「Go Metro」を紹介しました。これは開発者に向けてオンライン,オフライン,コミュニティの面から総合的に支援する新しいサービス。⁠Metroスタイルのアプリケーションの開発から公開するまでに必要なものはすべて揃っています。マイクロソフトは全力で支援しますので,新しい世界への簡単な一歩を踏み出し,日本から世界へ発信していきましょう」と講演を締めくくりました。