gihyo.jpキーパーソンインタビュー~気になる“あの”人に逢ってきた!

#01 Twitter共同創業者Biz Stone氏に訊く―Twitterの過去・現在・未来

この記事を読むのに必要な時間:およそ 4.5 分

ソーシャルアプリケーションとの対比

TF:APIにも関連するのですが,FaceBookをはじめとした他のソーシャルネットワーキングサイトとの関係はどのように考えていますでしょうか?他のサイトのステータス表示など,Twitter機能とかぶる点が多々あるようですが,脅威と考えていますか?

Biz:他のSNSサイトの存在はTwitterに対し,大きな可能性だと考えています。

まず言えることは,Twitterのモットーはシンプルであること,そしてシンプルであり続けることです。Twitterが非常にうまく行っている要素の1つとして,APIによる他のサイトとのコラボレイティブなイノベーションがあります。Twitter自体はシンプルではありますが,APIを使い,他のSNSとパートナーシップを結ぶことにより,大きな可能性が広がっているのです。

日本で展開する際もデジタルガレージ社を通し,他のサイトとのコラボレーションを考えている。従って,他のソーシャルネットワーキングサイトの存在は,とてもポジティブにとらえている。

日本のユーザに向けて

さまざまな内容の質問に,快く,そしてTweetするように気さくに答えてくれたBiz Stone氏

さまざまな内容の質問に,快く,そしてTweetするように気さくに答えてくれたBiz Stone氏

TF:日本のTwitterユーザに対して何かメッセージはありますでしょうか?

Biz:個人的なメッセージでも良いですか?まずYukariをフォローしてください(笑)

それから,僕のメッセージは日本のユーザに限らないのですが,ここ10年ほどで見られるオープンなコミニュケーションに対するトレンドに可能性を感じています。多くのユーザが電子メールやIMといった 既存の限られたコミュニケーションツールから,ブログ,フォトシェアリング,ビデオシェアリング,そしてソーシャルネットワークといったオープンなツールを使い始めています。

そして,今,Twitterがある。

このようなオープンなコミニュケーション手段,そしてオープンソースに対しては大きな可能性があると信じています。したがって,どんどんTwitterを使い続け,どんどん感想を僕たちに届けてください。日本サイトに対してどのような機能を期待してるか,どうしたらより良いサービスになるか,なども,ぜひ知らせてほしいです。

Twitterの未来

TF:Twitterは今後どのような存在になっていくのでしょうか?

Biz:Twitterの将来?もっと多くの人が,⁠今⁠何をしているか,何が起こっているかを伝えるツールとなるでしょうね。元々の友達や家族とつながる,といった使い方にとどまることなく,もっと大きなスケールで利用してもらえるのではないでしょうか。友達や家族だけではなく企業やマスコミなど,他のタイプのユーザにとっても魅力的なサービスであるはずです。

同時に,Twitter社としては,あえて使い方を設定しないように心がけています。⁠Twitterが何か?⁠っていう部分に関しては,極力謎のままにしておきたいんです。僕たちがたの人々よりも賢いなんて思ってないから。今後Twitterがどのような存在になるかを見届けたいですね。

モバイルユーザにとってのTwitter

TF:日本ではMovaTwitterをはじめとして,モバイルからTwitterを利用しているケースが多いのですが,アメリカではどうでしょうか?

Biz:そうだね。アメリカでも同じです。Twitterのトラフィックはさまざまなデバイスから来ています。iPhoneやBlackBerry経由のユーザや,SMSもアメリカやイギリスのユーザを中心に盛んです。全般的に言って,モバイル経由のユーザは多いです。モバイルデバイスは,PCに向かっていなくても情報が配信できるという点でTwitterにおけるインスピレーションの1つなんです。

(取材者が持っていた携帯電話に表示させたMovaTwitterの画面を見て)おー,MovaTwitterじゃないか!シンプルで格好良いですね。

PCとモバイルの違い

TF:モバイルからとPCからで,Twitterの使い方に違いはありますでしょうか?

Biz:これは感覚的な感想で,これといった根拠があるわけではないんですが,PCだとコピペができる分,リンクを貼付けやすいと思います。でもモバイルやSMSだと,なかなかそのようにはいきません。

一方で,⁠モバイルは)そのときに自分の周辺で起こっている事柄をポストすることが多くあります。個人的にもモバイルから更新されたポストには興味があります。なぜなら,その人がその時に自分の周りで起こっているタイムリーな事柄を書いているからです。

なので,1ユーザとしても,モバイルから配信される情報にはとても興味があります。暗い部屋で1人きりでPCに向かって書いている内容とは明らかに違いますからね。もちろん,PCユーザからも良い情報は配信されますけど。

デザインから見たTwitter

TF:Twitterのサイトやアイコンデザインに関しては,どのように決められているのでしょうか?何かプロセス的な基準はありますでしょうか?

Biz:当初は僕がすべてデザインをしていました。会社が大きくなるにつれて,実際の(組織的な)企業になっていることに気づき始めたんです。そうなると,僕は経営とか他の事柄に携わらなければならなくなったから,クリエイティブディレクター+数人のデザインチームを雇いました。そもそも,最近までは技術的な問題を解消することで,手一杯だっんです。

現在はチームも充実し,システムもずいぶんと落ち着いてきたから,そろそろデザインやユーザビリティに注力しようと考えています。大まかなガイドラインはあります,決して大それたものではありません。楽しくてシンプル,そして使いやすいサービスであるのがモットーなので,デザインをする際も常に制限を意識し,それに刺激を受けています。

たとえば,140文字の制限がありますよね。それも⁠制限された中でどこまでのことができるか⁠ってと考えています。制限があったほうが,クリエイティブ性は高まると思います。俳句みたいなものですね。語数に制限があると,人はクリエイティブになりませんか?それが僕らのプロセスみたいな感じですね。

この取材の後,Biz氏はニューヨーク,シカゴでのMTGと,とてもタイトなスケジュールが入っていました。その合間をぬって日本のメディアに対して,快く取材に応じてくださったことに感謝申し上げます。

インタビュー後,参加者3名にて

インタビュー後,参加者3名にて

著者プロフィール

Brandon K. Hill(ブランドン・ヒル)

サンフランシスコに本社を置くグローバルクリエイティブエージェンシー, btrax(ビートラックス)CEO。

Website:http://www.btrax.com/jp
blog:http://blog.btrax.com/jp
Twitter:@BrandonKHill