Hosting Department:ホスティングを活用するための基礎知識

第25回モバイルサーバはスマートフォン対応がカギ

携帯電話は、同時に手軽なインターネット端末としても活用されています。機能や性能も向上し、いつでもどこでも利用できることから、ホームページも携帯電話への対応が必須と言われています。さらに、iPhoneや Androidといったスマートフォンが台頭してきたことで、スマートフォンへの対応も重要になっています。そこで今回は、携帯端末向けのホスティングサービス「モバイルサーバ」を紹介します。

高機能化するモバイル端末は収益につながりやすい

1990年代半ばに登場した携帯電話は急速な普及を遂げ、今や日本で 1億 1千万台を超えるユーザが存在するといいます。機能的にも、メールやインターネット、カメラ、テレビ、音楽プレイヤ、ゲーム、おサイフケータイなど多彩に盛り込まれ、もはや電話機として利用するユーザは減り、インターネット端末として活用されるケースが大半を占めています。

また、ガラケー(ガラパゴス携帯電話)と呼ばれるほどに日本独自の進化を遂げており、端末によって使用する回線や OS、ブラウザなども異なるケースが多く、携帯電話向けサービスの提供者を悩ませています。

その一方で、アップルの「iPhone⁠⁠、マイクロソフトの「Windows Phone⁠⁠、グーグルの「Android」を搭載す る機種など「スマートフォン」が急激に台頭しており、今後ユーザも急増すると見込まれています。

これまでスマートフォンは海外製が主流でしたが、日本の携帯電話キャリアも続々とスマートフォンを登場させ、2010年にはすべてのキャリアがスマートフォンをラインアップするに至りました。これまで日本独自であった機能も搭載されつつあります。

多機能、高機能になったことで、携帯電話やスマートフォンをメインのインターネット端末として利用し、パソコンを使わないユーザも急増しています。1億1千万台のユーザのうち約9300万台のユーザがインターネットサービスを利用しており、約7000万台のユーザがコンテンツサービスを利用しているという統計もあり、今後も増加していくとみられています。ただし、スマートフォンのユーザは急増していますが、携帯電話の台数への影響は少ないとみられており、むしろ携帯電話向けのホームページを見る回数は年々増えているのです。

携帯電話でのインターネットの利用は単にホームページを見て回るだけでなく、オンラインゲームやコミュニケーションサイト、オンラインショッピング、オンラインバンキングなども高い割合で利用されています。とくに携帯電話やスマートフォンは複数の決済方法があるため、有料サービスやオンラインショッピングを利用しやすいという特徴もあります。携帯電話やスマートフォンに最適化されたホームページを用意することで、より高い収益性が期待できると言えます。

携帯電話やスマートフォンは機種ごとにブラウザが違う?

今後もインターネットアクセスが増え続けると思われる携帯電話やスマートフォン。その機能や性能も進化し続けており、パソコン用のブラウザを利用することも可能です。ただし、携帯電話の場合はオプション扱いで有料のものが多いため、携帯電話独自のブラウザでアクセスするケースが今後も主流になると思われます。

しかし、ここにホームページを公開している側に大きな問題があります。それは、携帯電話のキャリアによって搭載しているブラウザの仕様に違いがあり、しかも発売時期によって微妙に仕様が変更されているということです。たとえば、携帯電話の進化のひとつに画面のサイズと解像度があります。現在の主流は横幅が240ピクセルですが、その倍の480ピクセルの機種も発売されています。

また、携帯電話向けのサイトは横幅240ピクセルで作成するのが一般的ですが、スクロールバーが表示される機種では 230ピクセルが表示領域となるため、表示が崩れてしまうという問題もあります。

ブラウザの仕様では、基本的にはどのキャリアもHTML なのですが、キャリアによって独自の仕様を採用しています。さらに機種の発売時期によってバージョンが変わり、独自の仕様も変更や追加が行われていきます。これは CSS においても同様です。このため、すべての携帯端末でまったく同じようにホームページを表示することは、ほぼ不可能と考えてよいでしょう。

とはいえ、明るい要素もあります。NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイルの3キャリアは、独自仕様とはいえXHTML対応が基本になってきています。まったく同じとまではいかなくても、ほとんどの機種でほぼ同じ表示が可能になっていくでしょう。これは、携帯電話が3G、3.5Gという世代が中心になり、それ以前の2Gは対応しなくてもいいという流れになっているためです。

しかしもうひとつ、大きな問題となるのがスマートフォンへの対応です。スマートフォンはパソコンと同じブラウザを採用しているので、基本的にはパソコン向けと同じようにホームページを表示できます。しかし、スマートフォンの大きな特徴のひとつが指のタッチで操作すること。このため、操作性を考慮したホームページを作る必要があるのです。すでにニュース系のサイトを中心に、スマートフォン向けのホームページを用意しているケースが増えています。また、サイトを「アプリ」として提供するケースも増えています。

スマートフォン向けサイトではリンクをアイコンにしてリンクボタンにしたり、フリック操作やピンチ操作など独自の操作に対応したページになっています。スマートフォンのユーザは携帯電話のユーザよりもネットにおける購買意欲が高いといわれるため、ぜひとも対応しておきたいところです。

スマートフォン対応も始まった「モバイルサーバ」

携帯電話やスマートフォンからのサイト閲覧の増加を受けて、これらの携帯端末に最適化したホームページを公開したいというニーズも高まっています。ホームページを携帯電話向けに変換するサービスは従来からあり、基本的に NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイルの 3キャリアに対応、端末を認識して自動変換するというものです。こういったサービスはホスティングサービスでもオプションとして提供されています。それが最近では、携帯端末に特化してホスティングから携帯端末向けのさまざまな機能までを提供する「モバイルサーバ」サービスが増えてきました。

モバイルサーバサービスでは、携帯端末向けのサイト作成はもちろん、会員登録、管理機能やメルマガ配信機能、ブログ機能、クーポン発行機能、情報のプッシュ配信機能、検索機能などを標準で提供し、アクセス解析や SEO対策、独自ドメインの提供といったマーケティング機能も提供しています。もちろん、サポート体制も充実しています。また QRコードの発行も可能なため、パソコン向けサイトなどからの誘導もしやすくなっています。

簡単なアップデートを携帯端末から行えるなど、管理が容易なことも特徴です。ネットショップ向けの商品登録、ショッピングカート、受注・売上・顧客管理、ポイント、SSL通信といった機能を提供しているホスティングサービスも多く、携帯端末をメインターゲットとしたサイトを容易に作成、運営していくことができます。

一方、スマートフォン向けのサイトを作成する場合は、携帯電話向けのデザインでは貧弱なイメージを与えてしまいがちです。逆にパソコン向けのデザインでは見づらく、表示に時間がかかることもあります。アプリを作成するにはキャンペーンと連動する場合には有効ですが、思わぬ予算が発生し、管理も煩雑になります。そこで最近では、スマートフォンに対応したモバイルサーバサービスが登場してきました。スマートフォンへの対応方法として、携帯端末向けのサイトをスマートフォン用のもので作成し、それを携帯電話向けに変換するという方法や、スマートフォン対応のデザインテンプレートを提供するという方法が採用されています。

テンプレートを活用する方法は、従来でもとくにCMSをベースにしたホームページ作成サービスでも使用されています。これは、CMSのフィールドにタイトルや本文、キャプション、画像などを設定しておき、アクセスしてきた端末の固有情報を受けて、その端末に適したテンプレートのフィールドにそれぞれの要素をはめ込み、動的にサイトを作成するという方法です。

多くのブログサービスがパソコンでも携帯電話でも最適化されて表示されるのは、CMSを使用しているためです。これをスマートフォンの表示や使い勝手に最適化するよう、機能を拡張したテンプレートが提供されるようになったと考えるといいでしょう。実際に利用するモバイルサーバサービスが、どのような手法でスマートフォンに対応するのか、確認しておきたいところです。

モバイルサーバサービスのスマートフォン対応は今後、急激に浸透していくと思われます。スマートフォンは携帯電話とともに手軽なインターネット端末として、さらに普及が進んでいくと思われるため、モバイルサーバサービスの動向には注目しておきたいところです。

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