多様化する消費者心理に響く,イマドキのプロモーション

第2回 なぜプロモーション活用や制作物において経営戦略を理解する必要があるのか?

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消費者に受け入れられる戦略立案

企業理念,経営ビジョンの策定で,どのような会社になりたいかをまとめ,信憑性のあるところからデータ収集し精度の高い分析を行い,競争業者の動きを予測してきました。

このような段階を経て初めて戦略立案が可能になり,自社の強み,自社のポジションが明確化され,消費者に価値を提供できます。

皆さんが消費者という立場で考えてみれば,その製品やサービスにどのように魅力を感じ購買行動に至るのかわかると思います。

たとえば,化粧品をWEBで購入するとき,価格だけで購買行動に至りますか? 商品の特徴や他社との比較をしているのではないでしょうか? ターゲットとする消費者に価値を感じてもらうには,強みが明確に伝わり,ターゲットとする消費者に満足してもらえる製品やサービスでなければいけない事が分かるはずです。

ただし,さまざまな分析や競合把握結果を見ると分かるようにプロモーション活用や制作物のみが収益に影響を与えるのではありません。

資金調達,資金運用,財務構造改革,機能別,人事改革,流通の整備,価格体系の見直しなど多くの要因があり,複雑に絡みあっています。

本稿は,現代消費者に求められるプロモーションや制作物の紹介ですので,細かな各戦略についての説明は省略させてもらいますが,プロモーションや制作物は戦術(手段)でしかない事を理解しておいてほしいと思います。

現在消費者に求められているプロモーション活用や制作物

上記で戦略立案をする考え方を述べてきました。それでは,その戦略をどのようにプロモーションや制作物に活用してゆくか提示します。

オンライン広告(リスティング広告)

まず,プロモーションの1つであるオンライン広告のリスティングを見てみます。リスティングの「タイトル」「広告文」は自社の強みが明確になっているもので消費者に価値を届けられるものでなければ効果がありません。

たとえば,ある審美歯科の場合,タイトルを「大阪駅から1分の審美歯科⁠⁠ 広告文を「ホワイトニング実績1万2,000人!1回の通院で清潔感UPしませんか?」という設定で広告出稿しました。この企業の強みは主要駅から近いという事,消費者に提供できる価値は実績豊富なドクターにより美しくなる体験を届けている事なのですが,それを強調して表現しているのがわかると思います。

Webサイト

次に制作物の1つであるWebサイトを見てみます。

みなさんが活用しているサイトは,自社の強みが明確になっていますか? 制作者は表面的なデザインばかりに目が行きがちですが,ナビゲーションの位置やナビゲーション名,情報構造の上下関係を自社の強みが明確になっており,消費者に価値を届けられるような作りになっているのか確認をすべきです。

たとえば,地方の町中の成人病治療をしている内科では,Flashなどを使用して動きを持たせるよりも,住所や治療や保証内容などの情報を患者がわかりやすい構造で設計します。これは,ターゲットである消費者は高齢者であるので,混乱を避けるためにコンテンツを最低限の量にし,基本情報が一目でわかるようにしなければならないからです。

この内科では独自の治療方法,信頼のできる保証内容が強みであり,患者には健康な生活を送るという体験を価値として届け,届けているのがわかると思います。

その他「Facebookの投稿はどんな趣旨で行えばよいのでしょうか?」⁠リピート対策,ブランディング施策はどんなツールを使えばいいのでしょうか?」などという質問を頂きますが,企業理念,経営ビジョン,分析,競合把握より導き出される経営戦略を立てなければ回答はできません。

中小企業であれ,大手企業であれプロモーションを行う際,制作を行う際には,戦略から導かれるものでないと収益としての効果がありません。

たしかに,現状は戦略はコンサルタント,プロモーションはマーケター,オウンドメディアは制作者と各々の専門家で分業している事が多いのですが,これでは改善点の判断を誤り,実利に結び付きません。

ですので,今後は,マーケターも制作者も経営戦略を理解した上でプロモーション,制作物を提供してゆく必要があるのです。

著者プロフィール

田中千晶(たなかちあき)

株式会社アント。

2009年在学中にアントに勤務し,新規開拓事業部に携わり,1年半で大手アパレルメーカ,大手スーパーマーケット,大手化粧品メーカや他中小企業を50社開拓し,Web広告,Web活用,ソーシャルメディア支援を担当。2010年からB2Cの事業収益に結び付くためのコンサルティング,コンテンツ制作,社内教育支援,講演を行い高い評価を得る。

マーケティング全般,ソーシャルメディアの情報サイト「UNT Social Media Lab」「Pinterest lab」「LinkedIn lab」「foursquare lab」「Movie Lab」を立ち上げ,中心的に運営管理している。

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