キーパーソンが見るWeb業界

第4回 キーパーソンが語るWeb業界 RIAC公開版

この記事を読むのに必要な時間:およそ 5 分

第4回目を迎える「キーパーソンが見るWeb業界」。2008年9月29日に開催されたRIAコンソーシアムビジネスセミナーにおいて,本連載とのコラボレーション企画が実施されました。今回はその「「キーパーソンが語るWeb業界」RIAC公開版」の内容から,お届けします。

阿部淳也(Abe Junya)
1PAC. INC.代表取締役 クリエイティブディレクター

自動車メーカにて電装部品のユーザインターフェース設計を8年間手がけた後,IT事業部異動。約4年間Webデザイン,Flashオーサリングなどを手がけるとともに,営業支援システムや化学物質管理システムなどのテクニカルディレクターを経験。2004年よりCosmo Interactive Inc.に参加。多くのWebサイト立ち上げにプロデューサ,クリエイティブディレクターとして携わる。2008年にワンパクとして独立。

森田 雄(MORITA Yuu)
株式会社ビジネス・アーキテクツ取締役,Quality Improvement Director

東芝EMI,マイクロソフトなどを経て,ビジネス・アーキテクツの設立に参画,2005年より取締役。XHTMLやCSSなどのフロントエンド技術,アクセシビリティ,ユーザビリティのスペシャリスト。日本ウェブ協会副理事長。CG-ARTS協会委員。アックゼロヨン実行委員会委員長。文部科学省ホームページリニューアルアドバイザー委員。広告電通賞審議会選考委員。著書(共著)『Webデザイン -コミュニケーションデザインの実践-』など。

長谷川敦士(HASEGAWA Atsushi, Ph.D)
株式会社コンセント 代表取締役社長/インフォメーションアーキテクト

1973年山形県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科修了。ネットイヤーグループ株式会社を経て,2002年に株式会社コンセントを設立。インフォメーションアーキテクトとして大規模サイトの設計やプロデュースに携わるかたわら,人間中心設計推進機構(HCD-Net)理事を務めるなど,IA(情報アーキテクチャ)研究や啓蒙活動を牽引している。

RIAコンソーシアムについて

まず,今回本誌とのコラボレーションが実現したRIAコンソーシアム(RIAC)について紹介します。RIACは,「業種を超えた企業の参画により,RIAの基盤技術の標準化や様々なビジネスへの活用を推進しています」というコンセプトのもと,運営されている団体で,


  • RIAの普及と発展に努め,より便利で使いやすく,充実したWebの世界を実現すること
  • RIAに関わる課題とその解決策の研究を通じて,ビジネス社会への貢献を図ること

を目的としています。詳細については,http://www.ria-jp.org/をご覧ください。

画像

RIAの今

――最初に,RIA(Rich Internet Application)の現状について,基本的な概念とともにお話しいただきました。

阿部:まずはじめにRIAについて説明しましょう。RIAという言葉は, 2003年ごろ,当時のMacromedia(現Adobe)が使い始めた言葉ですね。Rich Internet Applicationの略で,当時は「RIAの定義って何だろう?」という議論がRIACの中でもかなりありました。

というのも,Flashを使用したユーザの使い勝手に配慮されたインターフェースを有するコンテンツは当時でも数多くありました。また映像を活用したPIP(Person in Presentation)なども徐々に出始めた時期で,それらのリッチコンテンツというものはRIAとは何が違うのかということを明確に語れる人がいなかったんですね。

そのような議論の中でRIAが意味することとして,サーバとのトランザクションが発生するもの,いわゆるWebアプリケーションに加えて,インターフェースがユーザの使い勝手に配慮されたものであるという定義がこれまでの基本となっていると考えています。

森田:そうですね。僕の考えを言葉にすると,HTTPのトランザクションから解き放たれたもの,それがRIAです。Webページの閲覧時には,実際にはたくさんのトランザクションが発生しているのですが,必要なときに必要なものだけが実は通信されていて,ユーザにはページ単位でのトランザクションを感じさせないスタイルが「HTTPから解き放たれたもの」を意味します。また,インターフェースに関してはHTMLで構成するフォームコントロールの制限にとどまらずに,独自に定義し直せるものですから,UIとしての性能が高いものでなければいけないと思います。

長谷川:以前,ブロードバンドストリームの番組サイトを作ったのですがこれはRIAになるでしょうか。イメージとしては,Flashのインターフェースでチャンネルを動かすようなサイトです。

阿部:たとえば番組表がどこか別のサーバにあって,XMLなどの形式で管理されていればRIAと言えますね。

長谷川:はい,番組表は別のシステムで管理して,それを番組チャンネルサイトとして展開しています。

阿部:そうであればRIAと呼べますね。あとはUIがHTMLに比べて使いやすいか,という点でしょうか。

コメント

コメントの記入