CMSのポテンシャルを引き出す─MODxで作る商用サイト

第2回 MODxの基本操作とリソースを理解する

この記事を読むのに必要な時間:およそ 3.5 分

はじめに

まずはじめに,東日本大震災により,被害を受けられました皆様に,心からお見舞い申し上げます。ささやかですが,前回を含め,本連載の全ての原稿料は全て復興支援のために寄付させていただくことに決めました。連載100回を目指してがんばります!!

さて,前回の記事では前置きやインストールにページを割いてしまい,MODxの具体的な設定や操作については触れることが出来ませんでしたので,今回からは少しずつMODx管理画面の基本操作に慣れていきましょう。具体的には,今回「リソース」というものについて解説します。

なお,前回はEvoやRevoという表記を行ってきましたが,これからは基本的に2.x系であるRevoのみの紹介となりますので,今後はMODxという表記に統一し,MODxが動作するURLも http://www.example.com/ や http://www.example.com/manager/ と表記するようにします。

前回記事への補足:MODxのインストールについて

前回の内容では,sshやtelnet経由でのMODxインストールを想定していましたが,場合によってはそれらのシェルアクセスが制限され,FTPのみ利用可能という環境も考えられます。その場合には,zipファイルをいったんローカルPC上に展開した後,各フォルダやファイルをFTPで転送,必要なディレクトリを作成し,パーミッションを設定する,という形でも導入は可能です。

ただし,後々のメンテナンスや拡張性などを考慮すると,sshなどのシェルアクセスやcrontabの設定権限があったほうが便利です。実際「なかみつ園」トップページ下部の「人気ページランキング」は,crontab経由でApacheのアクセスログを解析する形で実現しています。

図1 人気ページランキング部分

図1 人気ページランキング部分

MODxとリソース

MODx Japanで公開されている「MODXを30分で理解する!簡易チュートリアル」にも記されていますが,MODxを使用する上で「リソース」という言葉をよく耳にします。MODxにおける「リソース」とはコンテンツの基本単位で,商用サイトにおける1ページとも読み替えることができます。

表1 MODxで扱うことのできるリソース

リソースの種類意味
ドキュメント一般的なドキュメント
Webリンクコンテンツを持たない外部リンクなど
シムリンク他リソースへのシンボリックリンク
静的リソース静的なファイル

リソース作成の練習

解説するよりも,実際に触った方がわかりやすいと思います。http://www.example.com/manager/ より管理用IDでログインし,左ウインドウの「リソース」タブより,⁠コンテキスト」とよばれる家の形のアイコンを右クリックして「作成」より,表2~5に挙げる4種類のリソースを作成してみてください。

表2 ドキュメントの作成

作成方法「作成」⁠⁠ここにドキュメントを作成」
タイトル会社概要
公開するチェック
長いタイトルなかみつ園の会社概要です
リソースコンテンツここに会社概要の説明が入ります

表3 ウェブリンクの作成

作成方法「作成」⁠⁠ここにウェブリンクを作成」
タイトルgihyo.jpへのリンク
公開するチェック
ウェブリンクhttp://gihyo.jp/

表4 シムリンクの作成

作成方法「作成」⁠⁠ここにシムリンクを作成」
タイトル会社概要へのシムリンク
公開するチェック
シムリンク2(会社概要のリソースID)

表5 静的リソースの作成

作成方法「作成」⁠⁠ここに静的リソースを作成」
タイトル静的ファイルのインクルード
公開するチェック
静的リソースファイルブラウザより,外部ファイルであるht.accessを指定
コンテンツの渡し方インライン(通常出力)

念のためリソース作成後のスクリーンショットも貼り付けておきます。ちなみに,各リソースの右側に表示される数字は「リソースID」と呼ばれています。

図2 リソース作成後の画面

図2 リソース作成後の画面

これらの作成済みリソースは

  • http://www.example.com/index.php?id=リソースID

として参照することができるのですが,現時点では目次のようなコンテンツの一覧ページが無いため,いろいろと面倒です。そこで,トップページである「Home」ドキュメントの「リソースコンテンツ」リスト1のHTMLを記述,保存し,コンテンツの一覧を作成しておきましょう(本当はスニペットという機能を使えばドキュメントの一覧を簡単に作成できるのですが,次回以降紹介します)⁠

リスト1 リソースコンテンツに記述するHTML

<a href="index.php">Home</a><br />
<a href="index.php?id=2">会社概要</a><br />
<a href="index.php?id=3">gihyo.jpへのリンク</a><br />
<a href="index.php?id=4">シムリンク</a><br />
<a href="index.php?id=5">静的ファイル</a><br />

では,http://www.example.com/より,それぞれのリンクをクリックして,挙動の違いを確かめてください。

「ドキュメント」⁠ウェブリンク」の挙動はいわずもがなですが,⁠シムリンク」は既存ドキュメントへのシンボリックリンクのようなもので,実用的な使い方としては,⁠ドキュメント」「シムリンク」では,コンテンツ自体を共有させることができる一方,次回以降解説予定の「テンプレート」をそれぞれに割り当てできるため,PC用やモバイル用のサイトを作成する場合に有効です。

また,⁠静的リソース」ではサーバ側のファイルシステム中に存在するファイルを読み込ませ,パーミッションなどはMODx経由でコントロールしたい場合に有効です。それぞれのリソースでアイコンにも微妙な違いがあるため,見た目でも判別できるようになっています。

以上でリソースの簡単な解説はおしまいです。リソースを作成する場合には,今回紹介したパラメータ以外にも「テンプレート変数」「アクセス許可」などさまざまな設定を行うことができるのですが,このあたりの高度な設定についても後々紹介していきます。

さて,このあたりで読者の皆さんの一部は「んん?現状のリソースのURLはSEO的に不利だし,「なかみつ園」の各ページのURIは*.htmlになっているじゃないか。本当に簡単に商用サイトができるの?」と思われるかもしれませんが,このあたりも後々の解説とさせてください。気になる方は「フレンドリーURL」をキーワードとして予習しておいてください。

著者プロフィール

中満英生(なかみつひでお)

大学時代に出会ったSolarisがきっかけでUNIXの世界へ。その後ホスティングプロバイダ,データセンターで実務経験を積む傍ら,雑誌記事の執筆や技術セミナーの講師を務める。サーバ設定の他,セキュリティに関する著作や技術者エッセイも執筆経験あり。

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