グングン売上がアップする!ネットショップ構築のポイント

第3回「買い物かごに入れる」ボタン、上につけるか?下につけるか?

お客様がネットショップに訪れる目的は「お買い物」であり、お客様一人ひとりが欲しい物を探しにやってきて、欲しい物がいい値段で販売されていたら購入します。

つまり、店舗側のネットショップにおけるゴールは「購入手続きを完了させること」であり、もっと近いゴールは「お買い物かごボタンをクリックしてもらうこと」となります。

今回は、その「買い物かごに入れるボタンをクリックしてもらう」という点に注目し、最適な「買い物かごに入れる」ボタンの設置位置について考えてみます。

商品の購買率を変える「お買い物かごに入れる」ボタンの設置位置

「買い物かごを入れる」ボタンを設置する位置は、大きく分けて2つのパターンが考えられます。

一つは、ページを開いた瞬間にボタンが見える位置に設置する「上につける」パターン。もう一つは、商品のキャッチコピーやキャッチイメージ、商品の詳細説明を行った後に設置する「下につける」パターンです。

この「上につける」パターンと「下につける」パターンに、それぞれメリット・デメリットがあります。

「検索」で探して購入する商品は、「上につける」パターンが効果あり

商品ページを開いたときに購入ボタンが設置されている「上につける」パターンで、効果があるのは、お客様が欲しい商品がすでに決まっており、⁠検索」で探して購入する商品を取り扱う店舗において効果があります。

Amazonで主に取り扱われている本やCD・DVDは、購入ボタンがすぐにクリックできる位置にある
Amazonで主に取り扱われている本やCD・DVDは、購入ボタンがすぐにクリックできる位置にある

具体的な商材としては、本、CD・DVD、家電製品、TVゲーム、ワイン・焼酎・日本酒などのお酒類、ルイ・ヴィトンやプラダなどの高級ブランド品、香水、ゴルフ用品、車用品・バイク用品などです。

これらの商品は、基本的に商品に対する認知度が高く、どこで購入しても品質が変わらない商品です。

お客様は、あらかじめ商品名や商品の内容、価格を把握しており、商品名やブランド名・メーカー名、型番などで検索して、店舗に訪れ、販売価格や送料などの手数料を確認して、購入にいたります。

この場合、すでにお客様は商品に対する情報を十分に持っているため、キャッチコピーやキャッチイメージ、有名人からの推薦コメントなどの必要性は低くなります。

それよりも「在庫はあるか」⁠他よりも安く購入できるか」という要素の方が重要となります。

したがって、これらの商品を取り扱う店舗では、ページを開いたときに商品名、商品のイメージ画像、販売価格、在庫状況がすぐに確認でき、購入ボタンがすぐに押せるようにしておくことで、購入率を高めることができます。

また、⁠プラズマテレビを買いたいけど、まだどれにするか具体的には決まっていない」とか、⁠欲しいメーカーは決まっているんだけど、色や大きさ、性能までは固まっていない」というお客様のために、ページの下部分で商品の詳細情報や購入されたお客様からの感想などの情報を記述して、お客様が欲しい商品を決めるにあたって必要な情報を提供しておくことで購入機会の損失を防ぐことができます。

商品の認知度が低い商品は、購入ボタンを「下につける」パターン

商品説明などの後に設置する、購入ボタンを「下につける」パターンは、商品の認知度が低い商品や、嗜好性の高い商品を取り扱う店舗において効果があります。

具体的には、ファッション、雑貨、食品・特産品、スイーツ、健康食品、花、ガーデニング商品、家具・インテリアなどです。

これらの商品は、一般的な商品の認知度が低いものに加えて、販売している会社や店舗が限定されている商品、自社で生産、加工している商品などです。

お客様は商品に関する情報を持っていないため、商品情報を掲載し、どのような商品なのか、どのような用途があるのか、などの購入判断材料を十分に提供した上で、お客様に購入していただくかどうか決めていただくことになります。

こどもの教科書や文房具、下着などへの名前付けをする「お名前スタンプ」の専門店ねいみ~♪OnlineShopでは、まず、商品の特長を十分に知っていただく必要があるため、最初に商品説明を十分に行うようにしています。

商品の認知度が低い商品の場合、最初に十分な説明をする必要がある
商品の認知度が低い商品の場合、最初に十分な説明をする必要がある

「パーティドレス」「真珠のネックレス⁠⁠、⁠デザイン家具⁠⁠、⁠高級牛肉⁠⁠、⁠お取り寄せスイーツ」など、細かい商品の内容は異なるけど、ほぼ商品の内容が似ている商品の場合、多店舗の商品との比較、検討が行われて購入されることになります。

いかに店舗、商品のメインターゲットに商品の特長を伝え、⁠お買い物かごに入れる」ボタンをクリックしていただくかが鍵となります。

これらの商品では、キャッチコピーやキャッチイメージ、商品の製造秘話、有名人・著名人からの推薦コメント、TVや雑誌などでの紹介履歴、お客様からの感想などの情報を提供し、お客様の欲求を掘り起こし、最適な商品を提供するという形にする必要があります。

お客様の購入ハードルを低くするために、⁠お試しセット」などの商品を販売したりして、新規のお客様に購入してもらいやすくする方法もあります。

また、これらの商品においても、TVや雑誌などで詳しく紹介されたり、リピート購入のお客様でお客様が商品内容をほぼ把握している場合、ページを開いたときにすぐに購入できるようにしておいたほうがよい場合もあります。

上下に設置して、機会損失を少なくする

店舗構築システムや商品の特性・認知度などを考慮して、ページの上下に購入ボタンを設置することで、お客様がページを上下に行ったり来たりする手間を少なくし、購入機会の損失を減らすこともできます。

システム上、ページ内の1箇所にしか購入ボタンが設置できない場合は、⁠↓お申込みはこちら↓」という形式の購入ボタンの位置に誘導します。

その他、健康食品やサプリメントの購入やサンプル申込み、マンションや英会話スクールなどの資料請求、保険や中古車買取の見積もり依頼など、商品に関する詳細な説明も必要だけど、即申込する人の需要も多い商品やサービスの場合は、ページの上下に購入、申込みボタンを設置しておく方が良いでしょう。

まず、店舗で取り扱う商品の特性によって、⁠お買い物かごに入れる」ボタンを上に設置するか、下に設置するか、基本的な位置を決め、その上でお客様の買い物しやすさを向上させるため、改善していきましょう。

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