サルでき流 WordPressではじめる企業サイトの作り方

第30回検索エンジン用キーワードはコイツにお任せ!「All in One SEO Pack」

キーワードはほどほどに

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はい、そういうわけでございまして!

サルでき流企業サイトの作り方、30回になりましました~!この連載も30回ですって奥様、30回。いやーもう、スゴイ。ホントにスゴイ。

……え?いまいちスゴさがピンと来ない?

ちょっと考えてみてくださいな。

  • 30回食べ放題のケーキバイキングに行く→太ります
  • 30回気になるあのコに告白する→しつこい人という印象が付きます
  • 30回死にかける→サ○ヤ人ならフ○ーザより強くなります

ね?どれもこれも30回もやれば、普通「何かしらの変化」があるんですよ。

それなのにこの連載ときたら、⁠まさかの30回据え置き品質⁠⁠。マンガも上手くならなきゃ内容もほとんど進んでいないという奇跡の展開。さあさあ、スゴさがわかったでしょう!誰か助けてください。

……コホン。さて、今週のウミネココーポレーション仮設広報部は、⁠いかにSEO対策というものがムズカシイか」という事例のような展開になっております。っていうか、⁠単にこのコワッパが話を聞いていないだけ」という気もします。みなさんはそんなことしませんよね?第27回くらいで勉強しましたもんね?ねっ!(少々自信がないアナタは第27回をチェック!)

前回まででSEO入門は一段落したのですが、まだまだSEOに関して、覚えておいたほうが良いことが沢山あります。ですので、ここから数回は実践編として、入門で学んだ考え方をビシバシ活かすための、様々なツールやテクニックのお話をしていきます。

「まだSEO続くの~」というウンザリ顔をしているそこのアナタ。良い機会ですから、コーヒーの隣にケーキでも用意して、気分をリフレッシュしてからどーぞ。

SEOおさらい

さてさて。

あらためましてみなさま。前回までの4回に渡ってお届けしたSEO入門、おつかれさまでした。

何やら途中から、⁠気合」とか「根性」とか、⁠長い物(Google様やWordPress様)には巻かれろ」とか、⁠将来に備えて、記事を書くことをライフワークに」とか、技術色が一切感じられない、処世術のような内容になった気もしますが。

……まあ、なにはともあれ、基本中の基本については、ザッとお話できたんじゃないかと思います。一応前回までの内容をまとめてみますね。

タイトルの付け方
  • まずは、Webサイトのタイトルに、Google様用の検索キーワードを3~5個入れる
  • ついでに、検索結果に並んだ時に人間様の目を引くキーワードを1~2個入れる
  • 記事タイトル等の各タイトルは、Webサイトのタイトルとの相乗効果を狙う
  • 結果的にタイトルが長くなってしまうが、検索結果のタイトル欄はカットされても仕方がないと割り切る
記事の書き方
  • ズバッと本題から書いていく
  • 口コミしやすい記事にする
画像の貼り方
  • ファイル名に、1~2個キーワードを入れておく
  • alt属性に、1~2個キーワードを入れておく
  • 画像が添付されている記事の、⁠記事タイトル」「記事内容」に、キーワードを入れておく

ふむふむ。まあこうして見ると、結構シンプルな内容でした。要は、キーワードが大事ということですね。

つまり、記事を書く際には、

  • STEP1:まずは、言いたいことからズバズバ書いて記事にする
  • STEP2:記事を書いたら、要約していくつかのキーワードにする
  • STEP3:添付画像がある場合は、ファイル名にキーワードを入れる
  • STEP4:キーワードの中から、最も言いたいことを記事タイトルにする
  • STEP5:すべての記事タイトルに入りそうなキーワードは、Webサイトのタイトルにする

こうやって順番に積み上げていくことで、特定のキーワードに対して、強力なWebサイトができあがる、というわけです。

もちろん、キーワードを先に決めておいて、STEP5から順々に戻っていくやり方でも、同じように特定のキーワードに強いWebサイトを作ることは可能です。

ただ、最初のうちは、キーワードで縛って記事を書くと、色々気になってしまって、書くこと自体が大変&面倒になったりします。

ですので、10~20記事くらいはある程度自由に書いてみて、そこから浮かび上がる「自分(達)自身が書きやすいキーワード」を元に、全体の見直しを行う、というのがオススメです。

とりあえずでも書いてみると、自分(達)っぽい、⁠キーワードの面白い特色」が出てきたりするのですよ。

タイトルとSEOのジレンマ

さて。

こんな感じでSEOを勉強して、いざ記事を書こうと思うと、必ず「ある問題」にぶつかります。

たとえばこの画像を見てください。

とある記事の様子。どこかで見たような記事タイトルが付いていますね
とある記事の様子。どこかで見たような記事タイトルが付いていますね

マンガ中にも出てきましたが、この記事のタイトル(さすがにここまで長いタイトルにすることは少ないと思いますが……⁠⁠、SEOを意識するあまり、人間の目で見た時に違和感があるタイトルになってしまいました。

そうなんです。当然ですが、WordPressは、⁠人間が見る記事のタイトル」「SEOとして検索エンジンが見る記事のタイトル」が、どちらも同じ「記事タイトル」ですので、人間にとっては不必要なキーワードも、検索エンジンのために入れないといけないという困った問題に、必ずぶつかるようにできています。

うーん。これはかなり違和感バリバリですね。困りました。

……はい、みなさま。

困ったときは、どうするんでしたっけ?

思い出しましょう。今までにワタシが語ってきた数々のノウハウを。

……えーと。

……ノウハウとは関係ない、雑談しか聞いていない気がする。

いやいやいや!

コレですよコレ!

「困ったときは、プラグインを探す」です。

そう、プラグインです!WordPressのひみつ道具。⁠基本機能になければ、作っちゃえばいいじゃない⁠⁠。そんな世界中のエンジニアの方々の欲望の結晶。プラグインならこの問題を解決してくれるかもしれませんね。

さあ、例のメガネの少年の気分で、呼んでみましょう!

「助けて~!プラグイーン!」

「オールインワンエスイーオー」

ぱっぱらぱっぱっぱ~♪

……付いてきてくださいね。ワタシも少々恥ずかしい中書いているのですから。

で、ありましたよ。プラグイン。この問題を解決してくれる強い味方、それが「All in One SEO」プラグインです。

All in One SEOのインストール

対象となるプラグインがわかりましたので、早速インストールをしてみましょう。最近プラグインとはすっかりご無沙汰でしたので、手順を忘れてしまった方もいるかもしれませんね。

WordPressにログインして、サイドメニューの中にある、⁠プラグイン」「新規追加」メニューをクリックしてください。

検索しま~す
検索しま~す

検索ボックスに「All In One SEO Pack」と入力して、⁠プラグインの検索」ボタンをポチッとどうぞ。

こちらの、⁠All in One SEO Pack」が、今回インストールするプラグインです
こちらの、「All in One SEO Pack」が、今回インストールするプラグインです

ありました、⁠All in One SEO⁠⁠。この記事の段階では、バージョン2.1.5が最新版です。

では、⁠いますぐインストール」を押して、インストール&有効化を完了させましょう。ポチッとどーぞ。

インストール、
インストール、と
有効化、
有効化、と
インストールが完了すると、ここにメニューが追加されます
インストールが完了すると、ここにメニューが追加されます

All in One SEOは、サイドメニューの中で「ダッシュボードの真下」という絶好のポジションに入ってきますので、まず見失うことはありません。ね?スゴい場所にあるでしょ?

では、とりあえず画面を開いてみましょうか。メニューの中の、⁠General Settings」をどうぞ。

あるわあるわ。項目が下のほうまでズラズラと
あるわあるわ。項目が下のほうまでズラズラと

実はこのプラグイン。有効化した段階で、⁠人間用の記事タイトル」「検索エンジン用の記事タイトル」が、別々に設定できるようになっています。もう少し正確に言うと、すでにタイトルの一部が変わってしまっています。

とくに使う気はなく、試しにインストール&有効化をしてみて、うっかりそのまま忘れていると、⁠あれ?なんだか思っているのと違うタイトルになる」みたいなことが起きる場合がありますので、使わない場合は念のためプラグインページから「停止」をしておいてくださいね。

All in One SEOの設定入門

それでは無事インストール&有効化ができましたので、設定を行ってみましょう。

……と、その前に。

勘の良い方であれば、すでに薄々お気付きかと思いますが、⁠All in One SEO」は、相当ガッツリとSEOに関する設定ができるようになっています。

「記事のタイトル」だけではなく、⁠カテゴリーのタイトル」「タグのタイトル⁠⁠、⁠検索結果画面のタイトル」「エラー画面のタイトル⁠⁠。さらには、そのタイトルをどういう条件の時に表示されるか、なんていうところまで、実にきめ細かい設定が可能です。

……と、一見ポジティブな、この「可能です」という言い方。

残念ながら、それができて嬉しいのは主に「エキスパートの方々」でして。我々みたいな「そうでもない方々」にとっては、この設定項目の多さは苦痛でしかありません。ですよねえ。見ただけでうんざりしますよねえ。

ですので。

ここでは、前回までのSEO入門で出たタイトルに関連する部分に的を絞ってお話していきます。全部は見ません。言わば「今日はこの辺で勘弁してやる!覚えてろ!」ってヤツです。さあみなさんもご一緒にっ!

……では行きますよ。

検索エンジン用のWebサイトのタイトルを設定する

最初はここ。メニューの中の「General Settings」画面の上のほうにある「Home Page Settings」欄です。

検索エンジン用のWebサイトのタイトルはここで設定できます
検索エンジン用のWebサイトのタイトルはここで設定できます

Webサイトのタイトルといえば、一般設定の中で行うものでしたね。一般設定の画面には、⁠サイト名」「キャッチフレーズ」の、2つの項目がありました。

こちらが一般設定の画面。⁠All in One SEO」側を設定すると、ここの「サイト名」は人間専用のWebサイトのタイトルになる、というわけです
こちらが一般設定の画面。「All in One SEO」側を設定すると、ここの「サイト名」は人間専用のWebサイトのタイトルになる、というわけです

では、⁠Home Page Settings」「ホームタイトル」に文字を書いてみましょう。書き終わったら、⁠設定を更新」ボタンをポチッとな。

検索エンジン用のキーワードを入れてみました
検索エンジン用のキーワードを入れてみました

管理画面を抜けて、Webサイトを表から見てみましょうか。

おや?変わっていない?
おや?変わっていない?

一見何も変わっていないように見えますね。テーマのWebサイトタイトルもそのままです。

いえいえ、上のほうをよーく見てみましょう。ブラウザの「ヘッダーバー」に、今書いた文字が表示されていませんか?

おお!変わってる!
おお!変わってる!

この、ヘッダーバーに表示されているWebサイトのタイトルは、第27回で出てきたように、ページの「ヘッダー」という場所に書かれていて、検索エンジンはココを見ています(そうだったっけ?という場合は、第27回をササッとチェック!⁠⁠。

つまり、テーマが表示しているWebサイトのタイトルは何も変わっていないのですが、ヘッダーのタイトルが上書きされることで、検索エンジンから見た時のWebサイトのタイトルが変わるという仕組みなわけです。

これで、人間の目で見た時にも違和感にならずに、検索エンジン用のWebサイトタイトルを付けることができますね。

検索エンジン用の投稿記事、固定ページのタイトルを設定する

では次に、検索エンジン用の投稿記事と固定ページタイトルを設定してみましょう。

「All in One SEO」を使った投稿記事と固定ページのタイトルの設定には、2つのやり方があります。

まずひとつは、「General Settings」「Title Settings」欄を使う方法です。

投稿記事と固定ページだけではなく、他にも様々設定できます
投稿記事と固定ページだけではなく、他にも様々設定できます

何やら様々なコードが見えますね。少なくとも日本語には見え無さそうです。何でしょう?このコード。

前提として、こちらの「Title Settings」欄。設定すると、ひとつの投稿記事や固定ページではなく、すべての投稿記事や固定ページのタイトルに影響を与えます。

……そうすると、マズイことにならない?

ですよねえ。そうなんです。ここに何か書いたら、すべての記事に「その文字」が設定されてしまう、ということなのです。困ったことに。

ですので、すべての記事のタイトルが全く同じにならないよう、特別なコードを使うことで、⁠その記事のオリジナルのタイトル」などのデータを引っ張ってきて、利用することができるようになっています。

使えるコードはこんな感じ。

「?」マークをクリックすると、ヘルプが出てきます
「?」マークをクリックすると、ヘルプが出てきます
使えるコード例
%blog_title%サイト名
%blog_description%キャッチフレーズ
%post_title%投稿記事のオリジナルタイトル
%page_title%固定ページのオリジナルタイトル
%category_title%カテゴリーのタイトル
%page_author_nicename%投稿者のニックネーム

おお、これくらいあると色々できそうですね。

たとえば、⁠すべての投稿記事に、⁠オリジナル記事のタイトル』『アイデアをカタチに』というキーワードを入れたい」と思ったら、こうすればOKです。

元々入っていたコードの途中に、⁠アイデアをカタチに」
元々入っていたコードの途中に、「アイデアをカタチに」と
ヘッダーバーに表示される、
ヘッダーバーに表示される、と

この部分を設定することで、すべての投稿記事や固定ページに、一定のSEOキーワードを入れることができるようになります。おお、便利~。

では、次。

もうひとつのやり方は、「各投稿記事」「各固定ページの」「All in One SEO」欄を使う方法です。まずはこちらの画面を見てください。

おや?見慣れない欄がありますね
おや?見慣れない欄がありますね

上の画像は、⁠投稿記事の編集画面」……なのですが、何やら見慣れない欄が新しく登場しています。

「All in One SEO」をインストール&有効化すると、自動的にこの欄が投稿記事編集画面に出てきます(固定ページ編集画面も同じです⁠⁠。

こちらにも「Title」欄がありますね……。

もうなんとなくおわかりかと思いますが、こちらの「Title」欄に文字を入力すると、各記事の「ヘッダーバー」に表示される「記事タイトル」が変更されます。

ここに文字を書くと……
ここに文字を書くと……
おお、変わった!
おお、変わった!

この部分を設定することで、各記事に対して、読み手の邪魔にならないように検索エンジン用キーワードを入れることができるようになります。おお、便利~。

これら2つの方法を組み合わせることで、すべての投稿記事や固定ページのタイトルに必要なキーワードを入れつつ、さらに個別の投稿記事や固定ページのタイトルを、徹底的にイジり倒すことができる、というわけです。

これで、人間の目で見た時にも違和感にならずに、検索エンジン用の記事タイトルを付けることができますね。よかったよかった。

まとめ

いかがでしたか?

今回はプラグインひとつだけ、ということだったこともあって、なるべくサラッと書こうと思ったのですが……なんだかムズカシそうな雰囲気の記事になってしまいましたね。

そうなんです。SEOって本当~に奥が深いのです。

今回お話した「All in One SEO」は、いわゆる「WordPressの必須プラグイン」と言われるくらいポピュラーなプラグインでして、WordPressをベースに作られているWebサイトには、ほどんどもれなく導入されています。

ただ、必須と言われてインストールしてみたものの。

あまりに細かい設定項目を前に、⁠導入して以降、素の状態で放置」というケースに陥る初心者さんは後を絶ちません。それじゃあ少々もったいない。

入門編の記事でもお話しましたが、SEOの最初のポイントは、⁠キーワードを入れる」ということですので、まずは「General Settings」メニューの「Home Page Settings」「Title Settings」の2箇所を設定するところまで頑張ってみましょう。そこまでやってから放置です。

Google様はきっとそんな努力を見ていてくれるはずです。

……え?結局そういう話かよって?

……おっと。

と、いうところで終了の時間です。

ではでは、今回はここまで!

次回をお楽しみに~。

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