2010年版SEO体得講座

第12回 検索アルゴリズムを分析してみよう!(6)YahooとGoogleが提携

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この連載もいよいよ最終回となりました。今回はYahooとGoogleの検索アルゴリズムの違いや,ビッグキーワードとスモールキーワードにおける違いを取り上げます。

YahooとGoogleが提携

YahooとGoogleの違いを話そうと思っていたところへビッグニュースが発表されましたね。2010年7月27日,GoogleがYahooに検索エンジンのライセンスを供与すると発表されました。現在,急ピッチで移行作業が行われており年内にもYahooの検索結果が変わる可能性があります。最終的にどのような形になるのか,まだはっきりしたことはわかりませんが,いずれにせよGoogleの検索結果がベースとなり,そこにYahoo独自の味付けがなされるようです。

これまで国内のSEO業界において,検索アルゴリズムの話題はYahooが中心でした。それはYahoo検索の利用者がGoogleよりも多いことに加え,YahooのSEO対策に頭を悩ませているユーザーが多かったからでしょう。YahooとGoogleの提携の話もあり,今後は改めてGoogleの検索アルゴリズムに関心が集まると思われます。

そこで現在のGoogleの検索アルゴリズムの傾向を分析してみましょう。この連載でも何度か登場している検索アルゴリズム分析ツールALGO BUSTER(アルゴバスター)を使って最新のデータから傾向を探っていきます。

ビッグ/スモール分析によるGoogleの傾向

検索アルゴリズムの分析手法として,キーワード比率や被リンク数などの値と検索順位の相関を調べその順位相関度を計算する方法があります。アルゴバスターではこの方法で検索エンジンの現在のアルゴリズム動向を自動的に分析できます。詳しくは以前のコラムをご覧ください。V1.6以降では順位相関度をビッグキーワードとスモールキーワードに分けて分析できるようになりました。

2010年9月6日付のデータでこのビッグ/スモール分析をしてみました。アルゴバスターのCSV出力機能でアルゴリズムINDEXの「big」「small」をそれぞれ出力し,それをエクセルでグラフ化しました図1)⁠

図1

図1

図の青い折れ線がビッグキーワード群の傾向を表しています。縦軸は順位相関度を表し10点満点で値が大きいほど順位との相関度が高くSEO対策の上で大事な要因である可能性があります。このケースでは1位の要因が「被リンクIP数」で順位相関度が7.3となっており,右に行くに従って順位相関度は下がっていきます。順番に見ていくとわかりますが,特にビッグキーワードにおいては,内部要因よりも被リンクなど外部要因が大切だということがはっきり見て取れます。その中でも単なる被リンクの数ではなくドメインの分散やIPアドレスの分散など被リンクの質が重要視されているのが最近の傾向です。

もうひとつ,図の赤い線はスモールキーワード群の傾向を表しています。一見して,ビッグキーワードと傾向が違います。左から順に観察していくと,ビッグキーワードの青い折れ線に比べて所々大きく下がったり逆に上がったりしています。

まず赤い線が青い線を大きく下回っているところを見てみましょう。代表的な要因は次の通りです。

  • Yブックマーク登録数
  • 発リンク数
  • 発リンク数(内部)
  • インデックス数
  • 発リンク数(外部)

これらの要因はビッグキーワードでは順位相関度が高く,スモールキーワードでは順位相関度が低くなっています。一般的にスモールキーワードでは外部要因の競争があまり起こっておらず内部要因と順位の相関度がビッグキーワードに比べて高くなります。つまりスモールキーワードで順位相関度が低いこれらの要因はSEO対策上の重要な要因ではなく,ビッグキーワードで順位相関度が高いのは「良いサイトはこれらの要因が自然と高くなり結果として順位との相関が高くなる」と考えられます。このことはビッグ/スモール分析をして初めて分かることです。

逆に赤い線が青い線を大きく上回っているところを見てみましょう。

  • ドメイン年齢
  • <title>キーワード比率
  • キーワード比率

これらの要因はビッグキーワードでは順位相関度が低く,スモールキーワードでは逆に高くなっているものです。特徴としては「SEO対策上重要な要因であるが競争が激しくなりビッグキーワードに近づくに連れて外部要因に比べて相対的に重要度が下がっている」というように考えられます。

YahooとGoogleの違い

本当はこれをメインテーマにするつもりだったのですが,今のYahoo検索エンジンは遅くとも年内に一新され可能性があります。参考までに上記と同様の手法で分析をしてみました図2)⁠

図2

図2

青い線がGoogleのビッグキーワード,赤い線がYahooのビッグキーワードです。これを見るとYahooとGoogleで極端に大きな違いがあるわけではありません。特に違うところをこのグラフから上げてみると次の3つになります。

  • 被リンク数(内部)はGoogleの方がYahooに比べて順位相関度が高い
  • ドメイン年齢はYahooの方がGoogleに比べて順位相関度が高い
  • Yカテゴリ登録はYahooの方がGoogleに比べて順位相関度が高い

いかがでしょうか。SEOの話としていろいろ言われていることがけっこうデータからもわかりますよね。

新しいYahoo検索が登場することによって,SEOのやり方も見なおしが必要になるかもしれません。当社ではSEO関連のツールを多数ご提供しており,この変化に迅速に対応して今後もSEO対策に関わるみなさまのお役に立てるようがんばります。

参考ツール
検索アルゴリズム分析ツールALGO BUSTER(アルゴバスター)

著者プロフィール

藤沢竜志(ふじさわたつし)

株式会社ディーボ 代表取締役社長

1964年大阪府出身。大阪大学基礎工学部情報工学科中退。大学在学中からソフトウェアベンチャーで仕事をはじめ、パッケージソフト製品の開発、マーケティングに従事。東京の食品流通業経営企画室で戦略情報システムを構築、米大手ソフトハウスのデータベース製品マーケティングマネージャー、ITソリューション営業を経て札幌へ移住。

1999年株式会社ソフトフロント開発担当取締役としてネットビジネスの共同開発を多数手がける。2001年営業担当取締役としてVolP、SIP技術ソリューション営業を担当、ヘラクレス市場への上場を経験。

2003年株式会社データクラフトの写真販売サイト(現イメージナビ)の事業責任者として画像検索エンジンの設計を行い、この頃からSEO対策に取り組み始める。

2005年株式会社ディーボ設立。SEO対策を技術面、運用面から研究。SEO対策は自社で行うべきという持論を持ち、現在はSEO対策のためのツールやサービスを開発し提供している。

著書に『即実践! SEO対策』がある。

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