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第5回 成功のカギ/コンテンツ最大化策

この記事を読むのに必要な時間:およそ 2.5 分

今回はいくつかのCGMで成功している「独自のコンテンツ最大化策」を紹介したいと思います。

前回までに執筆したとおり,CGMの運営には基本的な落とし穴がたくさんあるので,それらを回避することが重要です。とは言え,CGMの成長角度はコンテンツの数と比例するため,競合の多い中でそれらと差別化し,急激に成長していくためには,コンテンツ最大化をどうするかがキモになると言えるでしょう。

成功しているサービスは,どれも素晴らしいコンテンツ最大化のための機能や施策を揃えています。これらの機能をそのまま自社のサービスに取り入れることは難しいかもしれませんが,成功の要因を分解することで飛躍のヒントとすることができるはずです。

投稿のテンプレートを用意する(iQON)

投稿のテンプレートを用意することで数字が伸びた事例が,ファッションアプリのiQONです。

iQON

iQON

iQONでは,ユーザは服やカバンなどのアイテムの「コーディネート」を投稿することがおもなアクションです。この「コーディネート」がもともと複雑で,非常に時間がかかっていたのですが,⁠テンプレート」を用意することで簡単に短い時間でできるようにしたのです。

これによって,コーディネート作成時間が最大80%短縮され,投稿は137%増,ユニーク投稿数は111.4%増となったとのことです。

通常のコーディネート
  1. トップス,インナー,ボトムス,バッグなどのアイテムをジャンル別に探す
  2. レイアウト(配置)する
  3. アイテムのサイズなどを調整
  4. コーディネートにあった,背景画像などをセット
  5. 完了

通常のコーディネート

通常のコーディネート

テンプレートを使ったコーディネート
  1. テンプレートを選ぶ(この時点でレイアウト,背景画像,アイテムのジャンルなどがすべてセットしてある)
  2. アイテムをジャンル別に探す
  3. 完了

テンプレートを使ったコーディネート

テンプレートを使ったコーディネート

実際に試してみるとわかるのですが,スマートフォンの小さな画面でゼロからファッションコーディネートをするのはかなり大変です。

まずはコーディネートに合ったアイテムをいくつも選ぶのですが,レイアウトしてみると雰囲気が合わないので選び直しを何度もすることになります。アイテムを配置する操作も,位置,角度,サイズなどをこだわって調整するのは一苦労。⁠センスが良い」と他のユーザから認められるかどうかが一番気になるので,自信を持って公開するまで最初はかなり大変な作業となります。

上に書いたような成果は,こうしたユーザの不便さを解消したいニーズに,見事に刺さったがためのものと言えるでしょう。

テンプレートの導入に伴って予想される問題点は,ユーザみんなが同じようなコーディネートになる問題や季節感が合わなくなることで,その対策として定期的にセンスの良いテンプレートを大量に用意する必要がありそうです。

著者プロフィール

内野友明(うちのともあき)

現在,グルメサイトRetty(200万ユーザーのCGM)でディレクターをしています。前職はコミュニティ・ファクトリーで,現在2,000万ダウンロードのDECOPICをディレクターとして立上げました。

「グルメサイトRetty」

ユーザーからの口コミを,スマートフォンを中心に閲覧することのできるサービスで,2011年から現在までに80万件の口コミが集まっています。飲食店の口コミ件数では食べログについで業界2位,スマートフォンから集まった口コミに限れば業界1位と言えると思います。

「DECOPIC」

DECOPICは,スマホで撮影した写真をかわいくデコレーションできるアプリで,リリースから順調にユーザー数を伸ばして,2013年に2,000万ダウンロードを突破しました。

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