WEB DESIGN WORKSHOP「正しいウェブデザイン」

第4回 Raising RVR 「リピート訪問率を上げる」

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更新頻度高めた場合の効果的なコンテンツ配信例

マスカラを例とした場合,ユーザーが求めていたのは「明確な製品の特徴(落ちない等)⁠⁠人気ランキング」⁠⁠HOWTO」である。

これらに関するコンテンツがこまめにアップデートされれば,高い更新頻度でユーザーが求めるコンテンツを提供できることになる。

ここで重要となるのは,ただコンテンツ情報を頻繁に更新するだけではなく,表示形式や更新を行うタイミングなどを各コンテンツに適した形で企画することである。

例えば,連載といった形で断続的に情報を配信したい「マスカラの特徴をピックアップ」といったコンテンツであれば,一度に全て配信するよりも事前に準備したものを段階に分けて公開するほうが有効である。

また,ランキングコンテンツであれば可能な限り頻繁に定期的な更新を行い,その更新期間を明記することが必要であり,HOWTOコンテンツであればブログ形式にし,こまめに更新を可能とするだけでなく,更新が頻繁かつ不定期に行われる雰囲気を演出することが有効だ。

このようにユーザーニーズと更新性を意識したコンテンツ企画を通じて,情報としてのコンテンツバリューを高め,ユーザーにウェブサイトをリピート訪問するためのモティベーションを与える。

また,サイト全体でさまざまな更新のタイミングを作ることにより,常に新しい情報を提供しているような演出を行うことができるのだ。

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ウェブサイトにブログを含める

もしサイト内にブログコンテンツを設置することが可能であれば積極的に行うべきだ。

サイト内にブログを含めることは大変効果的であり,そのブログにユーザーが求める情報が含まれていれば,繰り返し情報を入手できる場所として認識される。ブログコンテンツはリピート訪問を促すだけでなく,トラックバック等を通じ他の関連するコンテンツと連動し,ウェブサイトのコンテンツに厚みを加えることができる。

のちに詳しく述べるが,ブロガーにインフルエンサー※3を起用したり,トラフィックの多いブロガーとタイアップなどを行うことによって,ブログ自身が高い集客効果を発揮する場合もある。

※3 インフルエンサー
強い影響力を持つ人や事象。特定分野に詳しい専門家や影響力を持つ著名人などが挙げられる。

リピートプロモーション

ただサイトを更新するだけでは,ユーザーへリピート訪問に関するアクションをすべてゆだねてしまうことになる。

更新の際にユーザーにリピート訪問を行わせるためにはきっかけを作らなければいけない。コンテンツ更新の効果を最大限に発揮し,リピート率を高めるにはリピートプロモーションを行う必要がある。

主な方法として,メールアドレスなどの個人情報を取得している既存顧客ユーザーに対してはメールマガジンの配信による通知がある。大きな更新だけでなく,小さな更新を行った際にも定期的にユーザーに向けて配信するべきである。

さらに潜在顧客に対してはブログの機能であるトラックバック送信機能(PING送信)を活用することもできる。PING送信はコンテンツの作成時にPING配信サイトの指定URLを設定することでサイトの更新内容を,外部サイトを通じて不特定多数のユーザーに対して配信することができる。また,最近ではRSSリーダー※4の使用が一般化している。

ブックマークのように興味のあるサイトのRSSを取得し,サイトの枠組みからコンテンツだけを更新が行われたタイミングで逃すことなく閲覧することができる。

サイトを訪れることなく情報は読むことができるが,RSSでコンテンツの一部分のみを表示するなどの工夫を行えば,RSSからのサイト訪問率も高めることができる。

※4 RSSリーダー
ウェブサイトの更新情報などをXMLベースで記述して配信しているRSSやAtomなどのファイル情報を一定時間ごとにダウンロードし,更新があると記事へのリンクを表示してユーザーに知らせるアプリケーション。

ユーザーが求めるコンテンツを高い更新頻度で提供できるよう,ウェブサイトのコンテンツを企画,構成し,その更新をユーザーに効果的に伝えられるようにする。とてもベーシックな事だが,大半のウェブサイトはユーザーが求めている情報ではなく,クライアントが訴えたい情報だけで構成されていて,更新頻度も低いのが現実だ。ユーザーが繰り返しウェブサイトを訪れたいと思うコンテンツと訪れやすい仕掛けを提供することによりリピート率は高まるのだ。

著者プロフィール

荻野英希(おぎのひでき)

FICC inc. 代表。ファッションブランドのアートディレクターを勤め,ウェブプロデューサーとして様々なブランドや企業のウェブプロモーションを手がける。デザインポータルAnotherbookmarkの運営や雑誌連載の執筆など,幅広い活動を行っている。

URLhttp://www.ficc.jp/