WEB DESIGN WORKSHOP「正しいウェブデザイン」

第7回 Directing Contents「コンテンツディレクション」

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ユーザーニーズとコンテンツネーミング

これまでのウェブサイトの構築プロセスは製品やサービスの情報を求めるユーザーに対するソリューション提供を行う事を目的として紹介してきた。これらのニーズを持ったターゲットユーザーを検索やトップページなどから的確に導くために必要となるのがニーズに応えるコンテンツのプランニングとネーミングである。

通常,コンテンツ制作はコピーライティングの技術や,扱う製品,サービスの専門知識が必要となるため,ウェブ制作業務としては敬遠されがちだが,細かいコンテンツ内容のディレクションはウェブサイトの成功には大変重要な要素である。

  • "コンテンツタイトルがユーザーニーズに応えるキーワードを含まなければ,すべてのユーザーをコンテンツへ導くことは難しい。"
  • "コンテンツタイトルが製品,サービスが持つ独自性を伝えていなければ,ユーザーへのアピールができない。"

ウェブ制作においてディレクション業務の大半はサイト全体のプラットフォームやトップページ,スペシャルコンテンツなどに費やされるが,サイト内のコンテンツ内容とそのネーミングこそ,最もディレクションを必要とする部分である。

コンテンツのマッピング

ユーザーは特定の情報を求めてウェブサイトを訪れるため,コンテンツの構成はユーザーの目的別に用意しなければならない。まず,コンテンツの制作段階においてユーザーニーズからコンテンツをディレクションすることで,コンテンツとニーズのマッチングを最適化することができる。

例として某コスメブランドのマスカララインアップは「カール,ボリューム,ロング,下地,リムーバー」というカテゴリーで紹介されている。

しかしユーザーが検索しているキーワードからニーズを見ると以下の内容と順番になる。

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ニーズを見ることで既存のカテゴリーには「人気」「落ちない・ウォータープルーフ」のカテゴリーが必要である事がわかる。また,検索数が少ない「ロング」などのキーワードに応えるコンテンツに対しては,トップページからの紹介など,よりパッシブな導線が必要であり,このブランドのマスカラ製品情報は以下の詳細コンテンツをページ別に作成する必要があることがわかる。

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ランディングを達成させるコンテンツネーミング

コンテンツのマッピングだけでなく,ニーズを持ったターゲットユーザーをページへとランディング(※検索を通じたページへの到達)させるために必要となるのが検索ニーズに応えるコンテンツネーミングである。

上記の「マスカラ製品情報」を例に取ると,「人気マスカラ」というキーワードと共に「マスカラランキング」という検索のボリュームが多いため,このコンテンツ名称,タイトルを「人気マスカラランキング」とする事でより多くのランディングを達成することができる。

最新!人気マスカラランキング | マスカラマガジン | メイベリン ニューヨーク
http://www.mascaramagazine.com/vol_02/ranking/

さらにタグ・ホイヤーの場合,様々なアフターケアを行うサービスは「アフターセールスサービス」という総称であるが,検索されるニーズは「修理」「メンテナンス」のみであり,「時計」というキーワードも「修理」と共に検索されている。

以上のことから,「アフターセールスサービス」だけでは検索にヒットせず,具体的なサービス内容も伝わらないため,ユーザーのランディングを達成させるためにはユーザーが求めるキーワードを含めたタイトルが必要となる。

タグ・ホイヤー 時計の修理・メンテナンスについて | アフターセールスサービス | タグ・ホイヤー Webマガジン
http://www.tagheuer.co.jp/after_service/

検索されたキーワードに対し,検索結果として表示されるタイトルでコンテンツ内にユーザーが求めている情報が含まれている事を伝えることが重要であり,検索結果で上位に表示されるだけでなく求められる情報の存在が伝わらなければユーザーはページへたどり着かない。

著者プロフィール

荻野英希(おぎのひでき)

FICC inc. 代表。ファッションブランドのアートディレクターを勤め,ウェブプロデューサーとして様々なブランドや企業のウェブプロモーションを手がける。デザインポータルAnotherbookmarkの運営や雑誌連載の執筆など,幅広い活動を行っている。

URLhttp://www.ficc.jp/

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