読書の秋,芸術の秋,そして何より食欲の秋。何を食べてもおいしく感じつつも,少しは自分の体重管理もしなくちゃいけないなあと考えている今日このごろ,いかがお過ごしでしょうか。今回も個人的に感じた素晴らしいサイトの特徴を,いくつかお話したいと思います。
ユーザーにより近づく第一歩
『アンテプリマ』
デザイナーの荻野いづみさんがクリエイティブディレクターを務めるファッションブランド, アンテプリマ(ANTEPRIMA)のウェブサイトがリニューアルされました。
最近増えてきた,メガドロップダウン式のナビゲーションメニューなども特徴のひとつなのですが,リニューアル前のFlashを前面に押し出したイメージ中心のウェブサイトから,アンテプリマに関する情報の発信が中心のウェブサイトへと,大幅に再構築されています。
FICC inc.の荻野英希さんのBlogでは,近年のラグジュアリーブランドを取り巻く環境とそのウェブサイトのありかたに関する考察とともに,今回のアンテプリマのリニューアルに関する詳しい解説が行われていますので,ぜひ一読することをお勧めします。
情報をどう伝えていくか
数年前まで,Flashで作られたウェブサイトでは,個別ページへのリンクが問題になっていました。Flash内の特定のページに専用のURLを持たせることができなかったため,リンクを貼ろうとしても,そのページへのパーマリンクが存在せず,結局,Flashのトップページをリンクするしかないというものでした。
現在では,SWFAddress(Flash 8からサポートされたExternal Interface classを使って,個別のリンクが設定できる)などが広く使われているため,各ページに対してパーマリンクが表示できないというFlashのウェブサイトは,ほとんど見かけなくなってきています。
とはいえ,Flash内のテキスト情報を検索エンジンが認識しづらいなど,ユーザーに情報をスムーズに提供できない問題がまだまだ存在しています。それらの問題点を解消するための第一段階となった,今回のアンテプリマのリニューアルがどのような結果を生んでいくのか。“ラグジュアリーブランド”というジャンルを越えて,これからのウェブサイトのあり方として,非常に興味深い一例になるのではないかと期待しています。
直感的なツールが生み出す“楽しさ”
『Q-BLOCK 』
立体的なドット絵を作ることができるウェブサービス,『Q-BLOCK』です。
マウスを使って16×16×16マスの空間にブロックを追加・削除したり,色を変更したりすることで,立体的なドット絵を制作できます。さらに,他のユーザーが作った作品を参考に編集して,新たにドット絵を制作することも可能です。
ドット絵はマウスを使っての回転や,マウスホイールによる拡大・縮小が可能です。さらに,制作したドット絵は, PCの壁紙や携帯電話の待ち受け画像としてダウンロードもできます。
また,Tシャツ作成サービス「tmix」と連携して,作成したドット絵をTシャツのデザインとして利用することができるなど,新たな広がりも見せています。
マニュアルがいらない理由
以前,私も3Dのモデリングに挑戦したことがありますが,代表的な3D制作ソフトウエアなどで用いられている第三角法による三面図(正面図,平面図,側面図の3つで立体の形状を表す図面のこと)にどうしてもなじめず,制作を断念しました。
『Q-BLOCK』では,そんな私でも楽しくドット絵を制作することができました。過不足のない機能のバランスの良さもその理由ですが,何よりもどういう機能で何ができるのかが,数回のマウス操作ですぐに理解できることが最大の理由でした。
『Q-BLOCK』内には各機能を丁寧に説明したヘルプや,ドット絵の制作手順を示した詳細なマニュアルなどは用意されていません。ですが,直感的に使えるツールを用意することで,ユーザーに自分の思う通りに制作できるという“楽しさ”を提供することに成功しています。
さまざまな機能が直感的に気持ち良く使えるこのウェブサービス。これ以上説明するのは野暮というものですので,ぜひ一度,体験してもらいたいと思います。

