いま,見ておきたいウェブサイト

第87回 It's time for Skype.,Lotta Nieminen,Mercedes-Benz.com

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いよいよ梅雨が明け,本格的な夏の到来に向けてアイスの買い置きを始めた今日このごろ,皆様いかがお過ごしでしょうか。今回も個人的に感じた,素晴らしいサイトの特徴をいくつかお話したいと思います。

コミュニケーションのすべてをSkypeで

It's time for Skype.

1200万USドルを投入して,アメリカとイギリスで行われているインターネット電話サービス「Skype」のキャンペーン,⁠It's time for Skype.」のウェブサイトです。

図1 ⁠Skype」によるキャンペーンサイト,⁠It's time for Skype.』

図1 「Skype」によるキャンペーンサイト,『It's time for Skype.』

credits:Pereira & O'DellB-ReelPhosworks

ウェブサイトでは,⁠Skype」の提供しているサービスを利用して,仕事の打ち合わせから家族との会話まで,一日の中でどのようなコミュニケーションが実現できるのかを,実際にデモを交えながら紹介していきます。

図2 ユーザーはデモを進めながら,⁠Skype」のサービスを体験する

図2 ユーザーはデモを進めながら,「Skype」のサービスを体験する

ウェブサービスが生き残るには

「Skype」同様,最近ではGoogleも自社サービスの「Gmail」をテーマにプロモーションを行っており,The Story of Sendというウェブサイトを公開しています。こちらは,Gmailでメールが送信された後,相手に届くまでのメールの旅を描きながら,Googleの環境問題への取り組みを紹介するという内容です。

図3 環境問題への取り組みを紹介した,Googleの『The Story of Send』

図3 環境問題への取り組みを紹介した,Googleの『The Story of Send』

credits:B-Reel

「Skype」「Gmail」も,インターネットを利用する人たちなら,誰もが知っている有名なウェブサービスです。現在では,こうした便利で多彩なウェブサービスが数多く登場し,多くの人々に利用されています。筆者も多数のウェブサービスを使っており,もはや生活に欠かせないものとなっています。

とはいえ,次々と登場してくるウェブサービスの中には,すぐに使わなくなるものやログインIDを忘れてしまうものも多くあります。会社の買収や再編といった話も珍しくなく,最近も脚光を浴びていたソーシャルニュースサイトの「Digg」が買収されるというニュースが話題となりました。

今回キャンペーンサイトを紹介した「Skype」も,2011年11月にMicrosoftに買収されています。"有名" "無名"は関係なく,誰もが知っているウェブサービスですら,こうしたプロモーションを随時行わなければ生き残れないという業界の厳しさを改めて感じた事例でもありました。

コンテンツは,横に並ぶ

Lotta Nieminen

現在,アメリカ・ニューヨークで活躍している,フィンランド出身のイラストレーター兼グラフィックデザイナー,Lotta Nieminenのポートフォリオサイト,⁠Lotta Nieminen』です。

図4 ⁠Lotta Nieminen』

図4 『Lotta Nieminen』

credits:Lotta Nieminen,Jonatan Eriksson

ウェブサイトでは,⁠About/News」⁠Graphic Design」⁠Illustration」の3つのコンテンツが左右に並べられ,画面上部のナビゲーション項目,または左右にわずかに見える別のコンテンツ領域をクリックすることで,画面がスライドしながら隣のコンテンツへと移動していきます。

図5 横に並べられた3つのコンテンツがスライドしながら入れ替わる仕組み

図5 横に並べられた3つのコンテンツがスライドしながら入れ替わる仕組み

始まりはポートフォリオから

『Lotta Nieminen』のように,コンテンツを左右に並べスライドさせる事例をもう一つ紹介します。オーストラリア・シドニーにあるデザインスタジオ「Zé Studio」のウェブサイトです。

図6 オーストラリアのデザインスタジオ,⁠Zé Studio」のウェブサイト

図6 オーストラリアのデザインスタジオ,「

credits:Zé Studio,Lundgren+Lindqvist

『Lotta Nieminen』同様に,こちらもウェブサイト内のコンテンツが横に並べられています。また,コンテンツに合わせて背景色が変化し,iOSデバイス上でのスワイプにも対応しています。

個人のプロジェクトやポートフォリオなどは,以前から,新しい技術やアイデアを実装していく場になっています。そこで生まれた表現や仕掛けが知られるようになり,やがてさまざまな事例へと採用されていきます。

今回の事例も,最近"定番"となりつつあるパララックス(視差)表現を多用したウェブサイトのように一般化し,新しい表現方法として確立されていくのか,これからの広がりに注目していきたいと思います。

著者プロフィール

Lançamento(ランサメント)

国内外のウェブサイトを日々紹介する Blog『Lançamento』を運営する,自称“フリーランスという名の無職”。目指すは“エクスペリエンスデザイナー”(O'REILLY『Web情報アーキテクチャ』11ページ参照)。2008年の“ジェフの奇跡的な残留”を目の前で見たサッカー好き。

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