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Paul Graham氏エッセイ「Yahoo! に起きてしまったこと」

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Paul Graham氏によるエッセイの翻訳です。1990年代末には隆盛を誇っていた米Yahoo! がなぜ成長スピードを減速させてしまい,GoogleやFacebookに追い抜かれてしまったのかについて書かれています。Paul氏は1998年に自身のベンチャーがYahoo! に買収されて一時期Yahoo! の一社員として在籍していたため,当時の内部事情にも詳しく,非常に説得力のある内容となっています。

Yahoo! が抱えてしまった大きな問題として「簡単に儲かりすぎてしまったこと」⁠ハイテク企業になろうという強い意志がなかったこと」の2つを挙げています。

まず,Yahoo! は当時バナー広告にて莫大な利益を上げていたために,ほかのトラフィックの価値を最大限に引き出す方法について興味を持たなかったことを指摘しています。Paul氏は,Yahoo! の社員だった当時に検索トラフィックにもとづくランキング最適化の導入やGoogleの買収を勧めてもどちらも関心のない答えが返ってきたというエピソードを交え,Yahoo! の経営陣との間に大きな認識の差があったことを述べています。

2つ目の問題であるハイテク企業になろうという意志については,広告収入で成長を遂げてきた背景のほかに当時ハイテク企業の頂上に君臨していたマイクロソフトとの直接対決を避けたいがゆえに「メディア企業」というレッテルを自ら貼ってしまい,優秀なプログラマを集められなかったことを指摘しています。⁠良いソフトウェアを必要とするすべての企業にはハッカー中心の文化が必要」とハッカー文化を重要視するPaul氏は,GoogleやFacebookが最高のプログラマを雇おうと必死になる一方,Yahoo! は少数精鋭主義を貫かずにダメなプログラマをも雇ってしまったことで技術的に平凡になり悪循環に陥ってしまったと振り返っています。

Paul氏はこの2つの問題のうち特に後者を重視しており「ソフトウェア業界ではハッカー中心の文化を捨てるような贅沢は許されない」と教訓を述べています。

URLhttp://d.hatena.ne.jp/lionfan/20100815

著者プロフィール

角田直行(かくだなおゆき)

普段はお仕事でPHPやJavaを使ってWeb開発をしています。一部でセレブエンジニアとか言われてますが,全然セレブじゃありません。

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