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Common LispがWeb業界を駆逐するとき

深町英太郎氏のブログ記事です。深町氏はCommon LispをはじめEmacs Lisp、ClojureなどLISP系言語が気に入っているようで、この記事ではCommon Lispの普及および環境の改善を目指して書かれています。

深町氏はCommon Lispが好きであるにもかかわらず、Webサービスを開発する際にはPerlでCPANを利用したほうが早く開発できると述べています。その理由はライブラリの質と量にあり、Perlには選べるほどのライブラリがそろっている一方、Common Lispの場合はあればラッキーというほど貧弱です。さらにあったとしてもAPIが洗練されていない、ドキュメントがない、日本語が扱えない、パッチなしではビルドできないなど、非常にお粗末な現状であることを嘆いています。

そこでPerlやPython、Rubyなどの言語から学び、Common LispでWebアプリケーションを快適に書けるような環境にしていきたいとし、自らClackというRubyのRackのようなミドルウェアを公開しました。このClackの公開は単にWebアプリケーション開発を容易にさせる目的だけでなく、これまで多くのLispライブラリが持つ「マクロでラップする」文化を否定し、モダンな言語にて行われている「疎結合により拡張性を高める」方向性を提示する意味も込められています。

また、深町氏はModern Common LispというCommon Lispの普及を促進するためのブログも立ち上げています。最近はLisp関連の書籍も出版されており、昔に比べて比較的導入障壁は下がってきているように思いますので、これを機にCommon Lispの世界に踏み込んでみてはいかがでしょうか。

URLhttp://e-arrows.sakura.ne.jp/2011/02/revenge-of-lisp-in-web-by-clack.html

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