VBVoiceで体験する電話プログラミング

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実際に動作させてみよう

アプリケーションの立ち上げ

それでは,さっそく実行させてみましょう。Visual Studioから動作させ,アプリケーション内にある,[START]ボタンをクリックしてください。すると,ボードの初期化など,一連の開始動作がはじまります。その後,下記のように,⁠VBVLog」というログのビューワ,そして,⁠音声カード シュミレータ」という電話機の代わりになるツールが立ち上がります。シュミレータの[呼び出し]を押してみてください。IVRのメッセージが聞こえてくるでしょうか。この状態では,英語のメッセージが再生されるはずです。

図26 EZFlowの動作画面

図26 EZFlowの動作画面

日本語音声に変更

VBVoiceの中には,最初から日本語音声が登録されています。基本的な数字の読み上げなども日本語で標準対応しています。自分で音声ファイルを準備する必要はありません。japaneseフォルダの中にあるEzflow1.vap(音声ファイル)で,EZFlowプロジェクトの⁠ulaw⁠フォルダの中にある同名ファイルを上書きし,アプリを再起動させてみましょう。今度は,日本語でのアナウンスに変わるはずです。1,2,#などのボタンを押してアナウンスが変更されることを確認してください。

図27 EZFlowプロジェクトを日本語音声に変更

図27 EZFlowプロジェクトを日本語音声に変更

通話ログの確認

VBVoice上で行われた通話記録はログになって記録されてゆきます。システムに同梱されているVBVConfigというツールで細かい設定を行うことができ,ログの取り方についてもカスタマイズできるようになっています。想定どおりに動作していない場合には,こちらで確認してください。

図28 VBVLogによる通話記録

図28 VBVLogによる通話記録

音声のカスタマイズ

今度は,自分の声をマイクなどで録音し,独自のIVRシステムに変更してみましょう。PlayGreetingコントロールのプロパティを開き,⁠編集]⁠⁠フレーズ編集]⁠⁠録音]を選択すると,マイクを使って自分の声が録音できます。

録音できたら,システムをスタートさせて,実際にIVRが動作するか,確認してみましょう。これが実際に電話回線上で動作し,複数の人が一度に電話をかけてきても,それぞれに対応している動作をログで確認すると,なかなか感動します。

図29 音声を録音してカスタマイズ

図29 音声を録音してカスタマイズ

電話在庫管理システム“Inventory”(インベントリ)のデモ

余力がもう少しある人は,もう少し複雑な,在庫管理のデモも動作させてみましょう。図30は,商品番号と,在庫搬入,搬出の記録を電話で行う,というアプリケーションのたたき台です。最初の設定ではmdbファイルに記録するようになっていますがODBC経由でさまざまなデータベースと接続できますので,すでにあるシステムとの統合などにも参考になると思います。

図30 Inventoryプロジェクト

図30 Inventoryプロジェクト

まとめ

高速開発に役立つVBVoice

いかがでしたか。通常,DialogicのSDKを使用した開発だと,ボードの初期化やアプリの初期設定など,非常に煩雑な処理と,ハードウェアに関する深い知識が必要になるのですが,VBVoiceを使用すると難しい部分の面倒をすべて肩代わりしてくれますので,開発者は本当に必要なビジネスロジックの実装に注意を集中することができます。VBVoiceは決して価格の安い製品ではありませんが,CTIアプリケーションの開発工数を削減できることを考えると,非常に有用なツールだと言えます。

今後の予定

今後の連載では,実際のコーディングやオリジナルのCTIアプリケーションを作成するノウハウを扱っていきます。必要なのは,VBVoiceの開発環境だけです。Dialogicのボードを使用せずに,HMP(Dialogic Host Media Processing Software)の開発用無料版を使い,VoIP回線やAsterisk IP-PBXと接続する予定です。データベースとしてMySQLを使うことにより,WebとCTIを組み合わせたアプリケーションの作成例などをご紹介したいと思います。ご期待ください。

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