Google Earthのコンテンツでリッチな表現を

第2回 プレイスマーク整理術

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フォルダの管理

通常のPCでもGoogle Earth上でも,フォルダでの管理は重要です。とりわけGoogle Earth上では,それぞれのコンテンツをまとめて移動させるためにはフォルダを使うしかありません(複数のコンテンツを選んで移動ができないためです)。また,Google Earthの特性上,親元となるフォルダのチェックボックスをチェックしてしまうと,すべてのコンテンツが有効になってしまい,閲覧上支障を来す場合も多々あります。

そこで今回は,Google Earth上でフォルダ管理をするテクニックを実践に基づいて紹介していきたいと思います。使いどころを押さえることで,より利用者本位のコンテンツを作成することができるでしょう。

通常のフォルダ

Google Earthはツリー状のコンテンツ管理となっています。単純に整理するという意味だけでなく,フォルダをチェックすることで,そのフォルダ以下の全てのコンテンツが有効となります。

よって,コンテンツの量が多ければ多いほど,フォルダでの管理は求められます。主にフォルダ分けで管理する目的は,ジャンルや目的別が主です。Google Earth上ではさらに,エリア毎に分けるという目的も出てくることでしょう。ですが,この場合には,この後紹介するRegion設定で管理するのが通常です。通常のフォルダのサンプルを見てみましょう。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<kml xmlns="http://earth.google.com/kml/2.2">
<Document>
  <name>普通のフォルダ.kml</name>
  <Folder>
    <name>普通のフォルダ</name>
    <open>1</open>
    <<description>test</description>
    <Style>
      <ListStyle>
        <listItemType>check</listItemType>
        <bgColor>7fff0000</bgColor>
      </ListStyle>
    </Style>
    <Placemark>
      <<name>testicon</name>
      <Point>
        <coordinates>139.62863,35.87999390026555,0</coordinates>
      </Point>
    </Placemark>
  </Folder>
</Document>
</kml>

上記のコードはこれでもっとも単純なフォルダ,そしてその中にあるもっとも単純なプレイスマークの構造です。プレイスマークのスタイル設定もありません。ここで最も重要なのは,<Folder>タグの中にある<Style>タグと,その孫要素である<listItemType>タグです。

checkが指定されている状態が通常のフォルダとなります。フォルダが開かれた状態にしておくか否かは,<Folder> タグ直下の<open>タグの数値にあります。0ならばクローズ,1ならばオープンの状態となります。<Style><ListStyle>は常にこの形で使われるので,欠くことのないようにしてください。なお,このは,通常のフォルダでは必要不可欠ではありません。実行すると以下のような画面になります。

図1 通常のフォルダを設定したKMLを開いてみた

図1 通常のフォルダを設定したKMLを開いてみた

ラジオボタンフォルダ

ラジオボタンフォルダは,利用者本位に立って表示をさせるという目的ではよく利用されるフォルダです。複数のオーバーレイを同時に表示させた場合には閲覧に支障が出てしまったり,切り替えを目的とした場合(たとえば,複数のパターンのモデルデータを切り替えるなど)に利用されます。同一フォルダ内では,いずれか1つのフォルダしか有効にできない仕組みとなっています。

ラジオボタンの直下には,いかなるコンテンツもラジオボタン化されますので,オーバーレイやプレイスマークだけでなく,ポリゴンやフォルダ,ネットワークリンクすらもラジオボタン化されます。では,もっともシンプルなコードを見てみましょう。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<kml xmlns="http://earth.google.com/kml/2.2">
<Document>
  <Folder>
    <name>ラジオボタンフォルダ</name>
    <visibility>0</visibility>
    <open>1</open>
    <Style>
      <ListStyle>
        <listItemType>radioFolder</listItemType>
      </ListStyle>
    </Style>
    <Placemark>
      <name>南鳥島</name>
      <Point>
        <coordinates>153.9804136787218,24.28675068577222,0</coordinates>
      </Point>
    </Placemark>
    <Placemark>
      <name>沖ノ鳥島</name>
      <visibility>0</visibility>
      <Point>
        <coordinates>136.0751602735146,20.42271295321212,0</coordinates>
      </Point>
    </Placemark>
  </Folder>
</Document>
</kml>

上記の例は,2つのプレイスマークをラジオボタン化したものです。この場合,<Folder>直下にある<Style>タグの孫要素である<listItemType>タグの値は,radioFolderと指定するだけです。</Folder>タグまでの間有効となります。

今回の場合はデフォルトで開く状態にしており,デフォルトで選択された状態になるのは,南鳥島のプレイスマークとなります。これは,沖ノ鳥島のプレイスマークが<Visibility>タグで0が指定されているためです。

もちろん,オーバーレイやフォルダなども同じレベルにあれば,混在した形で,ラジオボタン化が可能です。ラジオボタンフォルダを入れ子の状態にすることも可能で,その場合も同じく<Visibility>でデフォルトで開くラジオボタンを指定できます。

図2 ラジオボタンフォルダを開いてみた

図2 ラジオボタンフォルダを開いてみた

著者プロフィール

郡司裕之(ぐんじひろゆき)

Google Earthを主に取り扱っているウェブサイト「GE Maniacs」の管理人。過去に2冊のGoogle Earthに関する書籍を執筆。一つはGoogle Earth全般の操作に関する書籍,もう一つはKML / COM APIのKMLに関する書籍のKML部分を担当。

無類の地図好きで,夢のツールGoogle Earthを普通に使うに飽きたらず,道具として,また新しい技術習得の土台としての利用を試みている毎日。

URLhttp://virtual.haru.gs/

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