Google Earthのコンテンツでリッチな表現を

第4回 コンテンツが映える3つの技

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グラフを実現する

Google Earthの持ちうる機能そのものでは,グラフを実現することができません。グラフを実現するためには,ポリゴンを利用します。ですが,これらは手で作り込むには非常に骨の折れる作業であり,とてもタグを手打ちして作ることはできません。

しかし,派手な表現をするためには,このグラフ機能を避けるわけにはいきません。おもに利用に適しているのは,ダイナミックな棒グラフと円グラフでしょう。さらに,Googleが公開しているAPIでグラフを表示するものも利用手段としては使いたいところです。これらを利用する方法をここで紹介します。

1.Google Chart APIを使ったグラフの表現

Googleが提供している各種Web APIのひとつである「Google Chart API」を使ったグラフの表現方法です。ダイレクトにGoogle Earth上で表現する手法ではなく,プレイスマークの中で,グラフを表現するもっとも手軽でもっとも簡単な手段です。プレイスマークの中身に<img src>でURLを指定して,httpリクエストで送信すれば,結果をpng形式のイメージでもらえます。

図3 Google Chart APIを利用してみた

図3  Google Chart APIを利用してみた

Google Chart APIそのものの詳細な説明は今回省きますが,Google Chart APIについてのドキュメントは以下のサイトから見ることができます。

<Placemark>
  <name>思い出の場所をグラフ化してみた</name>
  <description><![CDATA[<img src="http://chart.apis.google.com/chart?chs=460x200&chd=t:60,40&chco=660066,4e00e8&cht=p3&chl=Love">]]></description>

この部分に関しては,手打ちよりも,Google Earth上で,プレイスマーク内に<img src>タグを記述して,URLを記入する方が楽なのですが,機械的に多くのデータをグラフ化したい場合には,上に示したような記述となります。<img src>タグはHTMLのタグであり,ソースとして,Chart APIのURLを指定しています。まだ,このChart API自体が出て間もないものなので仕様が変更される可能性も大いにありえます。利用される方は,Developper⁠s Guide等を参照してください。

ただし,現時点では,日本語に対応していませんので,タイトルなどに日本語を利用することができません。また,URLに「|」の記号が入っていると,画像として認識されないため,Chart APIのうちのいくつかの機能が有効になりません。

2.ダイナミックなグラフを実現する

Google Earth上では,すべてのポイントデータ(プレイスマークやポリゴンデータなど)は,それぞれ位置を緯度経度で表現します。そのため,ポリゴンデータ一つとっても,非常に多数のポイントデータで構成されており,これを利用してグラフを描くとなると極めて困難な作業を伴います。

そこで,こういった場合には,便利なツールを使用することをお勧めします。使用するツールはGE-Graphとよばれるツールで,英語版だけがリリースされています。GE-Graphは以下のサイトからダウンロードすることができます。まずは,どんなものが作れるのかを見てみましょう。

図4 品川上空に円柱を立ててみた

図4 品川上空に円柱を立ててみた

上記のスクリーンショットは,GE-Graphで円柱にしたてあげた図です。緯度経度情報はひとつだけ使用しています。中心部から円状にフラットな図面で作成し,Google Earth上で高さと色を付け加えました。高さや色に関しても,また円だけでなく,四角形,三角形などの指定,円のサイズについてはツール上から指定できます。

また,中心点には緯度経度の情報が必要であるため,"どこに配置する?"といった場合,まずそのポイントの緯度経度を知っておく必要性があります。今回の作図に当たってのツールのスクリーンショットは次のようなものになります。

図5 GE-Graphでの作成の様子

図5 GE-Graphでの作成の様子

上記スクリーンショットを見ていただけるとわかりますが,このツールが多機能であり,また,非常に見た目が複雑なのがわかると思います。

今回のケースでは,Graph TypeをFlat,Polygon sidesを50(3で三角形,4で四角形になります)⁠KMLのタイトルをPolygon, 緯度経度のデータを右下の入力画面に入れています。今回はValueの値は意味がありません。通常は,2ポイント以上のポイントデータをここに入力し,3Dポリゴンの指定,カラースケール(左サイド)⁠その他,細かなオプション(Valueの値をもとに高さを設定する等々)を施すことになります。まずは,簡単なグラフを作成し,既存のKMLに含めることから始め,徐々に複雑な機能にチャレンジしてゆくと良いでしょう。

著者プロフィール

郡司裕之(ぐんじひろゆき)

Google Earthを主に取り扱っているウェブサイト「GE Maniacs」の管理人。過去に2冊のGoogle Earthに関する書籍を執筆。一つはGoogle Earth全般の操作に関する書籍,もう一つはKML / COM APIのKMLに関する書籍のKML部分を担当。

無類の地図好きで,夢のツールGoogle Earthを普通に使うに飽きたらず,道具として,また新しい技術習得の土台としての利用を試みている毎日。

URLhttp://virtual.haru.gs/

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