マッシュアップを,ひとりでスピーディに大量構築する方法

第3回 マッシュアップのインターフェース

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この回では,マッシュアップのインターフェースの方法について考えていきます。

基本方針は,インターフェースの新しいアイデアがあってそれに必要なデータを集めるのではなく,新しいデータのかたまりの性質を活かすインターフェースを模索するものとします。

そこでここからは,わたしがつくったマッシュアップを例にしながら,インターフェースの可能性について探っていきます。

場所のマッシュアップ

Knecht ハザードマップは,新聞記事を解析し,自動的に地図上にマッピングするマッシュアップです。

Knecht ハザードマップ

Knecht ハザードマップ

このサービスは,ある住所付近でどのような犯罪が起こったのかという,場所という性質に立脚します。

場所に関する場合,地図は不可欠です。

このサービスは,対象をわたしたち市民の安全を直接的に脅かす凶悪事件・傷害事件に限定し,さまざまなニュースソースからコンピュータ アルゴリズムによって収集・住所抽出したのち,マッピングするものです。

インターフェースとしてはシンプルに,Googleのマップ上に位置情報を算出した記事を表示します。また記事一覧からの記事を選択すると,マップ上の対応する記事を表示します。

行動のマッシュアップ

Knecht クネゾンは,全国の図書館とアマゾンのインターフェースを統合し,ユーザーの1回のキーワード入力で,両方のサービスを検索するマッシュアップです。

Knecht クネゾン

Knecht クネゾン

背景として,どの図書館の公式蔵書検索でも,書名,著者,出版年月日といった無機質な結果しか教えてくれないという状況があります。

どうしていたかというと,まずアマゾンで作家やジャンルで自由に検索します。次にユーザーレビューを参考に,読みたい書籍がいくつか見つかると,今度は図書館のウェブサイトを開き,書名を検索し,所蔵されているかどうかを調べるという,回りくどいことをしているのです。

クネゾンは,図書館をめぐるユーザーのこのような手間を解決するサービスです。このサービスの場合,ユーザーの調べたいという行動に立脚しています。

行動という性質に立脚してマッシュアップする場合は,インターフェースには注意をはらったほうがよいです。

たとえばこのクネゾンの場合,書籍を扱っているからといって,実際の図書館や本屋さんを再現するために,書籍の画像をずらずら並べたり,3次元の検索結果を用意するのは得策ではない,とわたしは考えています。

ときには挑戦的に,オリジナルのインターフェースを開発し,世に問うほうがいいこともあります。けれどもGoogleやYahoo!の検索結果を見慣れているユーザーに対して,検索結果を3次元で返すのは,危険です。

バックグラウンドはものまねでもインターフェースの奇抜さだけで勝負すれば,1回目は話題になるかもしれません。でも続きません。凝ったインターフェースに膨大な時間を費やすようなことはデザイナーがやることであって,あなたはデザイナーではないのです。

著者プロフィール

萩原直人(はぎわらなおと)

株式会社クネヒトの経営者。現在,大学に在学中の23歳。21歳の時に起業し,つくった防犯系マッシュアップをもとに起業から11ヶ月後に大手企業と提携,また12ヶ月後に大手ベンチャーキャピタルから資金調達。目下,驚愕のマッシュアップを開発中。

URLhttp://knecht.jp/

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