組み合わせテストをオールペア法でスピーディに!

第6回 PICTをより使いやすくする

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2~3行目 「生成」,「整形」,「環境設定」ボタン

デフォルトのレイアウトでは,2~3行目の右端に図7に示す3つのボタンがあります。

図7 3つのボタン

図7

「生成」ボタン

パラメータ,値の並び欄などに必要な記入を行った後にこのボタンを押すことで,テストケースが ⁠a.xls⁠というBook名で作成されます。

「整形」ボタン

テストケースが生成された後で,行の並び替え,罫線を描く,など指定した条件でテストケースの形を整えることができます。⁠整形」ボタンをクリックすると,図8の例のようなフォームが表示されます。

図8 ⁠整形」ボタンのクリックで表示されるフォーム

図8

並べ替えのキーには先頭から3つのパラメータが選択され,罫線を描く,行番号列を追加,列幅を合わせる,にすべてチェックが入れられます。もちろん,ユーザが好きなように手直しすることもできます。⁠OK」ボタンのクリックで処理が行われます。 図5のパラメータと値,図6の制約条件で生成されたテストケースを,図8の指定で整形した結果を図9に示します。

図9 整形されたテストケース

図9

「環境設定」ボタン

このボタンをクリックすると図10のフォームが表示されます。

図10 環境設定ボタンのクリックで表示されるフォーム

図10

「自動整形を行なう」にチェックを入れて,テストケースの生成を行うと,テストケースが生成された後,自動的にテストケースの整形が行なわれます。この際の整形の条件は,図8と同様の条件で行なわれます。異なる条件でテストケースの整形を行いたい場合はチェックを外し,テストケースが生成されてから「整形」ボタンをクリックして,任意の条件を指定してください。

「オートコンプリートを使用しない」にチェックを入れると,Excelのオートコンプリート機能がBook単位で無効になります。制約条件の記入でif文を記入すると前の行の制約条件が表示されてわずらわしい場合にチェックを入れると制約条件が記入しやすくなります。Excelのオプションメニューで設定した場合と異なり,この設定はBook単位で行われるため,他のBookの設定には影響を与えません。

「最少テストケース生成を行なう」にチェックをいれると,テストケース生成の際,ランダムな初期条件でPICTを実行し,最もテストケース数の少ないテストケースを生成結果として出力します。⁠生成試行回数」で何回テストケース生成を行なうかを指定します。2~9999回まで指定できます。デフォルトは100回です。 第2回目の記事で説明しましたが,PICTは内部で固有の初期条件を使用してテストケースの生成を行っています。この初期条件の違いにより,生成される組み合わせ数が若干違ってきます。

最少テストケース生成実行中は,図11の例に示すプログレスバーが表示されます。

図11 最少テストケース生成中のプログレスバーの例

図11

「統計情報を表示する」にチェックを入れると,最少テストケース生成が完了した時点で図12の例に示す最少数,最多数,初期数,最少ランダム数,および最少テストケース生成にかかった経過時間を表示します。

図12 表示される統計情報の例

図12

初期数の値は,PICTのデフォルトの生成結果を表します。最少ランダム数は,最少テストケースを生成したランダム数を表します。 /r:nオプションで最少ランダム数を指定して,通常の生成を行なうと最少テストケースと同じ生成結果を得ることができます。

⁠最少テストケース生成を行なう」にチェックを入れた場合,オプション欄の指定は無視されますので注意してください。

ランダムな条件で生成した場合,生成されるテストケース数には0~10件程度のバラツキが発生し,多くの場合,最少テストケース生成を行なうことにより2~4件程度テストケース数を減らすことができます。生成試行回数を増やすほど,テストケース数を減らせる確率が高くなりますが,ほとんどの場合,100回行えば十分のようです。1件でもテストケース数を減らしたい場合は,生成試行回数に500~1000程度の値を入力して最少テストケース生成を行ってみてください。

初期条件で生成したテストケース数が最も少なかった場合は,最少ランダム数は不明なため,-1が表示されます。

最少テストケース生成にかかる時間はどれくらいでしょうか。例として以下に示すスペックのノートパソコンでデフォルトのモデルを実行した結果を表1に示します。

OS: Windows XP SP2
CPU: Intel Pentium M 1.6GHz
メモリ: 512MB
Excel: Excel 2000

表1 最少テストケース生成にかかった時間の例

生成試行回数経過時間
1008秒
30020秒
100064秒

この結果から,回数が多くなるほど1回あたりにかかる時間が少なくなっているのがわかると思います。PICT活用シートは,初回と最後のみ比較的時間のかかる秀丸エディタのマクロによる文字コードの変換を伴う処理を行ないます。そのため,回数が多くなるほどこの部分の時間が占める割合が相対的に少なくなり,1回あたりの経過時間が短くなります。なお最新のExcel 2007を含めてもExcelのバージョンの違いによる経過時間の変化は認められませんでした。

著者プロフィール

鶴巻敏郎(つるまきとしろう)

岩崎通信機株式会社でビジネスボタン電話機,構内PBXなどのソフトウェア開発を担当。

デジタルコードレス端末(PHS)のソフトウェア開発を経て,2002年より岩通ソフトシステム株式会社に出向。以来,統合テストを中心に組込み系機器のテスト業務にあたる。

URLhttp://www.iwass.co.jp/index.html