Android Studio最速入門~効率的にコーディングするための使い方

第8回 Android Studioのキホンのキ ─Projectツールウィンドウについて

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その他のツールウィンドウ

主に常時表示されているツールウィンドウについて簡単に説明します。

Structureツールウィンドウ

「Projectツールウィンドウ」「Show Member」のおかげで日陰者扱いされた感がありますが,いわゆる構造ビューです。スペースの都合なのかデフォルトではツールバーが非表示になっていますが,個人的にはツールバーが表示されているほうが使い勝手がよいです。

図25 ツールバーの表示指定

図25 ツールバーの表示指定

ツールバーアイコンそれぞれの機能は表1の通りです。

図26 ⁠Structureツールウィンドウ」のツールバー

図26 「Structureツールウィンドウ」のツールバー

表1 ⁠Structureツールウィンドウ」のツールバーの機能

No.機能
(1)並び替え(左から可視性による並び替えとアルファベット順による並び替え)
(2)定義場所(クラスやインターフェイス)によるグループ化
(3)(JavaBeans仕様に基づく)プロパティの表示
(4)フィールドの表示
(5)publicではない要素の表示
(6)すべての先祖(extends元やimplements元)を表示
(7)匿名クラスの表示
(8)要素をすべて展開する/すべてたたみ込む
(9)オートスクロール(左から"Autoscroll to Source"と"Autoscroll from Source")

IntelliJの時はJavaBeans仕様にもとづいてプロパティを表示してくれたのに感動したものですが,Android開発でJavaBeansの比重がどれほどなのか分からないので,そのありがたみも評価しかねています。

なお対象クラスの型階層は,"Type Hierarchy"コマンドで表示する「Hierarchyツールウィンドウ」のほうが正確です。

Build Variantsツールウィンドウ

これは(今のところ)Android Studio固有のツールウィンドウです。ビルドに用いているGradle(のAndroid Gradle Pluginの機能で,同じプロジェクトから複数のバージョンのプロダクトをビルドすることができるようです。

筆者自身,詳しいところは分かっていないので結果だけ説明します。build.gradleにビルドの種別を指定できるBuild TypesProduct Flavorsを記述できます(Build TypesとProduct Flavorsを足してBuild Variantsと呼ぶようです)⁠

この「Build Variantsツールウィンドウ」は,ビルドで採用するBuild Variantsを指定します。デフォルトでは「debug」「release」の2つが用意されていますが,build.gradleを書き換えることで,それ以外のBuild Variantsが選択できるようになります。

図27 ⁠Build Variantsツールウィンドウ」

図27 「Build Variantsツールウィンドウ」

このツールウィンドウもGradleのビルドシステム同様,発展途上的な感じを受けます。たとえば「Build Variantsを指定しない(全部ビルド)⁠はどうやって指示するんでしょうね……。

TODOツールウィンドウ

ソースコード中に記述したTODOコメントを一覧表示する,イマドキのIDEにはよくある機能です。こちらにもオートスクロール(Autoscroll to Source)があるのですが,ツールウィンドウ内でのプレビュー(Preview Source)ができるので,オートスクロールはOFFにしておく事をお勧めします。

図28 ⁠TODOツールウィンドウ」

図28 「TODOツールウィンドウ」

ツールバーの「Filter → Edit Filters」からTODOコメントのルールを指定できます。この画面は「Preferences / TODO」と同じものです(TODOコメントの設定は「IDE Settings」に属するため,プロジェクト設定として共有されません)⁠

[コラム]ヘルプはどこにある

至る所に「Help」ボタンやツールバーがありますが,Android Studioはまだヘルプが準備されていないため「Help」ボタンを押しても何の反応もありません。そのため,TODOコメントのルールを追加しようにも記法(Patterns)がわからず困ることが多いと思います(前述したScopesも同様)⁠

公式リリースまでにはヘルプが準備されると思いますが,それまでの間はIntelliJのWebヘルプで代用するしかなさそうです。

IntelliJもAndroid Studioも元は同じなのでヘルプも同じものになると思うのですが,IntelliJ(JetBrains)とAndroid Studio(Groogle)とで何か取り決めでもあったのでしょうかね?

ちなみに,TODO設定とScopes設定のヘルプは以下の通りです。

それ以外のツールウィンドウ

「Favaritesツールウィンドウ」⁠Androidツールウィンドウ」などまだ紹介していないものもありますが,これらは必要に応じておいおい説明していきます。念のために説明しておきますが「Maven Projectsツールウィンドウ」はAndroid Studioにとって意味の無いツールウィンドウだと思います。なにせビルドシステムはGradleですし。

「Mavenプラグインごと無効化しても良いのかな?」とも思いましたが,ライブラリのダウンロード機能などGradleプラグインと連携している可能性もあるので,邪魔かとは思いますがしばらくこのままにしておきましょう。

次回の予告

次回からはエディタの説明を行います。エディタはAndroid Studioのキモなので数回に分けて説明する予定です。

[コラム]「Commanderツールウィンドウ」について

Android Studioの右端に居座っている「Commanderツールウィンドウ」ですが,開いてみると分かるとおり,どこかで見たことのあるような古典的2画面ファイラです。

図29 ⁠Commanderツールウィンドウ」

図29 「Commanderツールウィンドウ」

昔話で恐縮ですが,10年以上前の初期のIntelliJの「Projectツールウィンドウ」はファイル操作がほとんどできず,その代替として「Commanderツールウィンドウ」を用意していました。その後「Projectツールウィンドウ」は機能を増やしていき,いっぱしのファイラ並の操作ができるようになったのですが「Commanderツールウィンドウ」は10年前から何の機能改善もしていません。

普通にOSのファイラを使った方が便利なので,筆者自身もIntelliJの初期のころから使ったことがありません。どうして,Android Studioでこれを有効にしているのか疑問が残ります。覚えても得するほど高機能ではありませんので,邪魔だなと思ったら以下の手順で無効にしておきましょう。

図30 Commanderプラグインの無効化(クリックすると動きがわかります)

「Preferences / Plugins」を開き「Commander」のチェックを外すだけです。プラグインの有効・無効を切り替えると,Android Studioは「Restart Android Studio to activate changes in plugins?(再起動するか?)⁠と聞いてくるので再起動しましょう。

著者プロフィール

今井勝信(いまいまさのぶ)

システムエンジニア。日本ユニシス株式会社所属。仙台在住。

Android開発はまったくやったことがないけれどIntelliJ IDEAが大好き。

Twitter: @masanobuimai