Android Studio最速入門~効率的にコーディングするための使い方

第30回 バージョン管理 ─Subversion連携の使い方[後編]

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はじめに

後編の今回は主にブランチ操作に関連した操作について紹介します。

ブランチやタグの作成とワーキングコピーの切り替え

メニューバーの「VCS → Subversion → Branch or Tag...」を実行します。⁠Projectツールウィンドウ」でディレクトリをどれか選択していないと,このコマンドが実行可能になりませんのでご注意ください。大抵は<PROJECT_HOME>を選択します。

コマンドを実行すると図1のような「Create Branch or Tag」ダイアログが表示されます。⁠Working Copy」のテキストフィールドには,コマンドを実行したときに選択していたディレクトリのパスが設定されます。

図1 ⁠Create Branch or Tag」ダイアログ

図1 「Create Branch or Tag」ダイアログ

このダイアログを使ってブランチやタグを作成するのですが,その前にちょっとしたお膳立てが必要になります。

ブランチやタグの設置場所を指定する

「Create Branch or Tag」ダイアログの「Copy To」セクションにある「Base URL」ですが,初回はプルダウンリストをクリックしても何も候補がでません。これは単にブランチやタグを設置する場所が設定されていないためです。

「Base URL」のテキストフィールド右横にあるアイコンをクリックしてブランチの作成場所を設定します。

図2 ⁠Configure Subversion Branches」ダイアログ

図2 「Configure Subversion Branches」ダイアログ

「Configure Subversion Branches」ダイアログには,trunkの位置を示す「Trunk location」テキストフィールドとブランチやタグの位置を示す「Branch locations」リストボックスがあります。初期状態では「Branch locations」「Nothing to show(なにもなし)⁠になっているので,ダイアログ下部にある「+」アイコンを使って,それぞれブランチの位置,タグの位置を設定します。

今回の例で用いているプロジェクトレイアウトに倣うと,図3のような設定内容になります。

図3 ⁠Configure Subversion Branches」ダイアログ(設定済み)

図3 「Configure Subversion Branches」ダイアログ(設定済み)

第28回で紹介した "Share Project (Subversion...)" でリポジトリに登録するプロジェクトレイアウトを指定する場面があったので,この設定もそれにあわせて設定済みにして欲しいものなのですが,そこまで気が利かないので,一度は自分で設定することになります。

考えようによっては,任意の場所にブランチやタグを作る事ができるので便利と言えば便利です。

「Configure Subversion Branches」ダイアログの設定が完了すると,先ほどの「Create Branch or Tag」ダイアログの「Base URL」のプルダウンリストに設定したブランチやタグの位置がリストアップされます。

図4 ⁠Base URL」が選択可能になる

図4 「Base URL」が選択可能になる

ワーキングコピーからブランチやタグを作る

「Create Branch or Tag」ダイアログでブランチやタグを作る方法は2種類あります。ひとつは,今使っているワーキングコピーから作る方法です。

図5 ⁠Working Copy」を選択してワーキングコピーからブランチを作る

図5 「Working Copy」を選択してワーキングコピーからブランチを作る

Android Studio v.0.3.2あたりまでこの機能はまともに動きませんでしたが,v0.3.5くらいから正しく動くようになりました。ブランチやタグを「ワーキングコピーから作る」とはありますが,正確にはワーキングコピーに対応するリポジトリ上のディレクトリから作るという意味です。

そのため,当然ながらコミットしていないファイルはブランチ(やタグ)の対象には含まれません。

このダイアログの初期値になっていますが,筆者はどうしてもワーキングコピーからブランチを作りたいという理由も無く,英文の注意書きが煩わしいので,こちらの選択肢は無いものとみています。

リポジトリ上でブランチやタグを作る

もうひとつが,リポジトリの指定した場所からブランチやタグを作る方法です。⁠Repository Location」ラジオボタンをチェックして,ベースとなるリポジトリのURLを指定します。

図6 ⁠Repository Location」を選択してブランチやタグを作る

図6 「Repository Location」を選択してブランチやタグを作る

リポジトリURLを指定するテキストフィールド右横にある アイコンをクリックすると,今使っているワーキングコピーに相当するリポジトリURLを自動展開します。一見便利そうに思えますが,もともとそのリポジトリURLがプリセットされているので,それほど使うシーンはありません。

「Working Copy」または「Repository Location」のいずれかを選択して「Copy From」の設定が完了したなら「Copy To」にブランチやタグの作成先を設定します。

「Base URL」で作成したい場所を選び,⁠Name」に作成するブランチやタグの名前を指定します。Subversionの場合,ブランチやタグを厳密に区別する仕組みはないのですが,一般的にブランチはbranchesディレクトリに,タグはtagsディレクトリに作成します。

図7 ⁠Copy To」にブランチやタグの作成場所を指定する

図7 「Copy To」にブランチやタグの作成場所を指定する

ワーキングコピーの切り替え

"Branch or Tags..."でブランチやタグを作成しても,今使っているワーキングコピーは以前のままです。⁠Working Copy」を指定してワーキングコピーからブランチを作ってもスイッチせず,以前のままです。これもあって,筆者は「Working Copy」オプションの存在を疑問視しています。

ワーキングコピーを任意のブランチやリビジョンのものに切り替える場合は,"Update Project..."を実行します。

図8 ⁠Update Project」ダイアログ

図8 「Update Project」ダイアログ

前回のワーキングコピーの更新でも「Update Project」ダイアログが登場しましたが,ワーキングコピーの切り替えでも使います。⁠Update/Switch to specific url」をONにして「Use branch」に切り替えたいブランチ(やタグ)を指定します。

この指定の仕方が若干独特で,右端にあるアイコンをクリックし「Select branch」ポップアップから切り替えたいブランチやタグを決定します。

図9 ⁠Use branch」で切り替え先を指定する(クリックすると動きがわかります)

「⁠Use branch」で切り替え先を指定する` &title=`図9 ⁠Use branch」で切り替え先を指定する` &width=`400` />

「Select branch」ポップアップにリストアップされている候補一覧は「trunk (trunk)」を除けば,先ほどの「Configure Subversion Branches」ダイアログに設定した内容が一覧されています(登録したURLの末端のパスが表示されています)⁠

と,ここまで説明しておいてナンですが,その下にある「URL」テキストフィールド右横の アイコンをクリックしたほうが,より直感的にブランチを指定することができます。

図10 ⁠URL」で切り替え先を指定する(クリックすると動きがわかります)

「⁠URL」で切り替え先を指定する` &title=`図10 ⁠URL」で切り替え先を指定する` &width=`400` />

どちらを用いるかはお好みでどうぞ。結果はどちらも変わりありません。

今使っているワーキングコピーがリポジトリのどこから取得したものなのかは「Changesツールウィンドウ / Subversion Working Copies Informationタブ」で確認できます。

図11 ⁠Changesツールウィンドウ / Subversion Working Copies Informationタブ」

図11 「Changesツールウィンドウ / Subversion Working Copies Informationタブ」

著者プロフィール

今井勝信(いまいまさのぶ)

システムエンジニア。日本ユニシス株式会社所属。仙台在住。

Android開発はまったくやったことがないけれどIntelliJ IDEAが大好き。

Twitter: @masanobuimai

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