Android Studio最速入門~効率的にコーディングするための使い方

第38回 プロジェクトの実行方法について

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Androidアプリケーションの実行

実行構成の使い方はAndroid Studioの初期バージョンの頃から何も変わっていないので,第3回で紹介した方法が今も通用します。ツールバーの Run」アイコンを押すだけです。

いちいちマウスを使うのが面倒な方はメニューバーの「Run → Run <実行構成>」を,実行構成を選択してから実行したい場合は「Run → Run...」を選択してください。どちらもショートカットキーが割り当てられています。

図12 ⁠Run」メニューから実行

図12 「Run」メニューから実行

Androidアプリケーションの実行環境はエミュレータと実機の2つが選択可能ですが,正直エミュレータは遅くて使い物になりません。可能ならば実機を用いることをオススメします(筆者は,この記事のために安い中華Padを購入しました)⁠

エミュレータが遅いのはAndroid Studioのせいというより,Android SDKのせいみたいです。どうやらこうゆうものらしいですね。

Genymotionについて

最近話題の高速エミュレータのGenymotionですが,Android Studioにプラグインが提供されています。第31回同様,ものすごく端折ったGenymotionプラグインのインストール手順を以下に示します(Genymotion自体は別途インストールしておいてください)⁠

  1. 「Preferences / Plugins」設定画面を開く。
  2. 画面下にある「Browse repositories...」ボタンを押す。
  3. 「Browse Repositories」ダイアログから「Genymotionプラグイン」を探す。
  4. 「Genymotionプラグイン」を選択して,ツールバーの「Download and Install)⁠を押す。
  5. 「Download and Install」ダイアログが表示されるので「Yes」を選ぶ。
  6. プラグインのダウンロードが開始される。
  7. 「Close」ボタンを押して「Browse Repositories」ダイアログを閉じる。
  8. 「Preferences / Plugins」設定画面の下にある「OK」ボタンを押す。
  9. 「再起動しすか?」と聞いてくるので「Restart」を選ぶ。
  10. Android Studioが再起動するので,それ以降「Genymotionプラグイン」が有効になる。

Genymotionプラグインが有効になるとAndroid Studioのツールバーに Genymotion Device Managerが追加されます。プラグインの導入直後にこのアイコンを押すと設定画面(Preferences / Genymotion)が表示されるので,Genymotionのインストールディレクトリを指定してください。

図13 ⁠Preferences / Genymotion」設定画面

図13 「Preferences / Genymotion」設定画面

余談になりますが,この"Genymotion Device Manager"はツールバーにしか存在しないコマンドです(メニューバーを探してもどこにもありません)⁠ツールバーを非表示にしていると大変難儀しますが"Find Action"や"Serach Everywhere"で検索可能です。

図14 Search Everywhereから直接実行する

図14 Search Everywhereから直接実行する

話を戻します。Genymotionの設定が済んだ状態でツールバーアイコンをクリックすると 図15 のような「Genymotion Device Manager」ダイアログが表示されます。ここでGenymotionの仮想デバイスの作成や起動を行う事ができます。

図15 ⁠Genymotion Device Manager」ダイアログ

図15 「Genymotion Device Manager」ダイアログ

Genymotionプラグインの機能は,この「Genymotion Device Manager」から仮想デバイスを起動する事だけです。あとはAndroidアプリケーション実行時のデバイス選択(Choose a running device)でGenymotionの仮想デバイスを指定します。

図16 ⁠Choose Device」ダイアログでGenymotion仮想デバイスを選ぶ(クリックすると動きがわかります)

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残念ながら「Launch emulator」にはGenymotionの仮想デバイスはリストアップされません。そのため,Androidアプリケーションの実行構成であらかじめGenymotionの仮想デバイスを指定することはできず,実行するたびに起動中のGenymotion仮想デバイスを指定する必要があります。

Androidツールウィンドウの使い方

Androidアプリケーションを実行すると「Androidツールウィンドウ」がアクティブになります。このツールウィンドウ,中身はまんまDDMS(Dalvik Debug Monitor Service)です。Android StudioはEclipseのような「パースペクティブ」という概念を持ちません。Eclipse ADTのDDMSパースペクティブに相当するのが「Androidツールウィンドウ」だと理解してください。

この「Androidツールウィンドウ」ですが,初期状態は図17のようなレイアウトになっていると思います。

図17 ⁠Androidツールウィンドウ」の初期状態

図17 「Androidツールウィンドウ」の初期状態

タブが2つあり,ひとつはLogcatを表示し,もう一方がADB(Android Device Bridge)のログを表示しています。Logcatのタブは,さらにDevicesタブとLogcatタブに分かれおり,全部で3つのタブから成り立っています。

このツールウィンドウのタブは実に特殊で,よーくみるとタブの右端に「隠す(Hide)⁠アイコンが付いています。これをクリックすると,そのタブは上部ツールバーの右側にアイコン化されます。

図18 タブのアイコン化とその復元方法

図18 タブのアイコン化とその復元方法

「使用頻度の低いタブは畳んでおけ」という配慮なのでしょうか?正直どうでもいい機能だなと思っています。

それより注目なのは,個々のタブはドラッグ&ドロップで自由にレイアウトを変えられるという事です。そもそも何人がこの機能に気付いていたのか?というところから気になるのですが「Androidツールウィンドウ」に限ってはかなり自由にレイアウトを変えることができます。

たとえば,すべてのタブをひとまとめにしたり,

図19 すべてのタブをひとまとめにする

図19 すべてのタブをひとまとめにする

それぞれ独立させてみたり,

図20 それぞれのタブを独立させる

図20 それぞれのタブを独立させる

さらにはフローティングすることも可能です。

図21 すべてのタブをフローティングする

図21 すべてのタブをフローティングする

※「Androidツールウィンドウ」もフローティングさせています

この手のログ参照用ウィンドウは縦に長ければ長いほど使いやすいので,デュアル以上のマルチモニタ環境を使っている場合などは「Androidツールウィンドウ」そのものをフローティング化して別モニタに表示させておくと便利です。

Androidツールウィンドウでできること

主な用途はLogcatの参照です。⁠Devicesタブ」の上部ツールバーからログレベルの変更,検索,フィルタリングを行うことができます(検索フィールドは簡易的なフィルタ機能を兼ねます)⁠

図22 ⁠Devicesタブ」の上部ツールバー

図22 「Devicesタブ」の上部ツールバー

ツールバーの Only Show logcat from selected process」をONにした状態で「Devicesタブ」からプロセスを選択すると,Logcatにそのプロセスのログだけが表示されます。 特定のプロセスのログだけ見たい場合は,フィルタを作成するより手軽にできます。

「Androidツールウィンドウ」のツールバー(左端)の各種アイコンからいろいろな操作を行うことができます。基本的にDDMSと同じ事ができますが,完璧にDDMSのまったく同じというわけではありません。

表1 Androidツールウィンドウのツールバーアイコンの機能一覧

アイコン機能
Screen CaptureAndroidのスクリーンショット(静止画)を撮ります。
Screen RecordAndroidのスクリーンキャスト(動画)を録ります。要Android4.4以上。
System InformationAndroid端末やエミュレータのシステム情報を取得します。
Terminate Application「Devicesタブ」で選択したプロセスを強制終了します。
Initiate GC「Devicesタブ」で選択したプロセスにGCを起こします。
Dump Java Heap「Devicesタブ」で選択したプロセスのメモリダンプをHPROF形式で取得します。
Start Method Tracing「Devicesタブ」で選択したプロセスのメソッドトレースの取得を開始します(実行すると停止アイコンに変わる)⁠

実際に試してみると「System Information」はガッカリしますが,⁠Start Method Tracing」は意外な結果にちょっとビックリします。

なお,ツールバーもしくはメニューバーの「Tools → Android」から Monitor (DDMS included)」を実行すると,Android SDKのAndroid Device Monitorが立ち上がります。Android StudioのDDMSで物足りない場合は,こちらを直接利用しましょう。

図23 Android StudioからAndroid Device Monitorを起動する

図23 Android StudioからAndroid Device Monitorを起動する

著者プロフィール

今井勝信(いまいまさのぶ)

システムエンジニア。日本ユニシス株式会社所属。仙台在住。

Android開発はまったくやったことがないけれどIntelliJ IDEAが大好き。

Twitter: @masanobuimai

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