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ソフトウェア開発の必須アイテム,BTSを使ってみよう

第7回 日々の運用のポイント

この記事を読むのに必要な時間:およそ 1.5 分

BTSの導入が無事スタートし運用フェーズに入ってからも,気をつけるべきことは色々あります。特に業務がテストフェーズに入ってくると,BTSの果たすべき役割は非常に大きくなっていきますので,確実な運用を行うことが重要課題となります。よりスムーズにBTSを取り扱う為に,日々の運用のコツについて触れてみたいと思います。

日々行うべき業務

BTSは運用の約束事を決めてしまえば,いわばベルトコンベア式に仕事を片付けていくことができます。しかし油断して放置してしまうと思わぬ問題が発生したり,開発効率の低下を招いてしまいますから,日々調整を行う必要があります。

バックエンドのケア

データのバックアップ

本格的に運用が回りだしたら,突然のサーバトラブルに備えてBTSのデータのバックアップを考えなくてはいけません。多忙な時期にデータが失われるとダメージが非常に大きくなりますから,事前に手段を講じておきましょう。チケット数,プロジェクトの性質,BTSの種類など,使われ方によって手段はさまざまあるかと思います。

  • バックアップ用のサーバを用意して毎日データを転送して保存するようにしておく。
  • BTSのCSVエクスポート機能を使って毎週1回保存する。
  • チケットの更新をメールで流れるようにしておき,万一の時はメールから手作業で復活させる(ので何もしない)

等々,場合に合わせてやり方を決めておきましょう。

セキュリティへの配慮
BTSも他のシステムと同様にセキュリティへの配慮が不可欠です。定期的にパスワードの更新を行ったり,アクセス制限の設定を確認する必要があります。とくに,メンバーの交代や開発が一段落した時は,チェックを実施しておきましょう。

日ごろのサーバメンテナンスを怠ると…

図1

チケット/処理フローのケア

停滞の解消
BTSの運用はフローに従ってテンポ良く処理できていることがとても重要です。重要なバグを報告したのになかなか修正に入らなかったり,せっかく修正した不具合がすぐに確認されずリリースサイクルに間に合わなかったりしていると,メンバーのモチベーションが低下してきます。判断が微妙なチケットや,ルーズなメンバーの場合などどうしても途中で自然とペンディングになり,流れが止まってしまうこともあります。チケットの流れを常に見守り,古くならないうちに処理が進むよう手を打ちましょう。
チケットの粒度を揃える
不具合には文言修正のようなすぐに終わるものから,1ヵ月以上かかるような大きな問題まで様々な粒度のものがあります。大きな案件をそのままチケットに登録して処理すると,議論や進捗の返信でチケットが長大化しますし,上の項目で述べたようにステータスが着手中のままなかなか動かないのも快くありません。大きな案件のチケットは適度に分割して,粒度をなるべくそろえるようにしましょう。目安としては,少なくともリリースサイクルからはみ出すような作業量の案件はチケットを分割すべきだと思います。
適切な属性設定を行う
優先度やマイルストーンなど,チケットの処理を左右する属性情報が適切に設定されているか気をつけましょう。優先度が全て「最優先」で送られてくるようですと項目の意味がありません。マイルストーンやコンポーネントの設定を入力し忘れることも度々あるでしょう。これらにはプロジェクトマネージャの判断すべき項目もありますが,スムーズに快適に処理できるようBTS管理者も調整に参加すべきでしょう。
記述内容のチェック
BTSに慣れていくにしたがって,チケットの書き方が次第にルーズになってきますので,フォローするなり警告するなりして調整するようにします。記述に拘らなくても不具合修正ができればいい,と思われがちですが,品質管理の側面から言うと修正内容の記録を残して今後の資料にすべきです。また,同じ箇所で類似のバグが発生した場合に過去のデータが全く参考にならなくなります。最低限,後に参照したとき内容がわかるようにしておきましょう。
定期的なチケットの棚卸し
しばらくBTSを運用していると,処理しにくい案件や曖昧な案件,担当割り当てが中に浮いた案件など動かないチケットが溜まってきます。現実的でないものは見た目にも邪魔ですので,定期的に棚卸しをして片付けましょう。場合によっては忘れることも大事です。
使われない項目は消す
BTSを使用していくうちに,最初の目論見どおりに使われない項目も出てきます。ツールはシンプルな方が使いやすいものですから,不要になったり定着しなかったものは放置せずに思い切って消すと良いでしょう。

コミュニケーション不全にはオフラインミーティングが有効

BTSを中心に業務が回りベルトコンベア式に慣れてくると,だんだんメンバー間の会話が少なくなってきます。これは作業に集中できている反面,意思の疎通が不足してくる側面もあり,チケットに書くほどではない疑問や小さな誤解が積みあがってきてしまうことがよくあります。

定期的にミーティングの時間を設け,メンバー同士でチケット内容の確認を行うなど,オフラインでのコミュニケーションを取るように心掛けましょう。

まとめ

今回は日々の運用のコツをご案内しました。BTSによってプロジェクトが順調に進み,メンバーも快適に作業に勤しめるよう気を配りましょう。

次回は,BTSにまつわるトラブルとその対処法についてお話したいと思います。

著者プロフィール

山本健(やまもとたけし)

ウノウ株式会社 QAエンジニア。パーソナルコンピュータ黎明期にPCを使い始めるも,若気の至りか芸術の道へ大きく寄り道し東京芸術大学大学院で油画を専攻。在学中から始めたサイト制作・携帯コンテンツ運営などを経て2003年より株式会社BEATにて受託開発のテスト業務に携わる。2006年4月よりウノウに参戦し,より早くより深いWebアプリケーションの品質管理を目指して奮闘中。画家としても活動しており,見た目からは連想できない繊細な画風で世間の注目を集めている。白日会会員。

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